202212131 限定クエスト 雪下の騎士流離譚 雪下の騎士流離譚 ストーリークエスト 雪下の騎士流離譚 ストーリークエスト前編 4 - 雪下の騎士流離譚-3 雪下の騎士流離譚 前編-3 雪下の騎士流離譚 前編-3 戦闘前
【ミトゥム】
おぅ、気をつけてな
またなんかあったら言ってくれよ！
【シタ】
こらミトゥムちゃん
お婆ちゃんにその言葉遣いはダメよ
【老婆】 いいのよシタちゃん ミトゥムちゃんの元気さは あたしの元気の源だからね！
【シタ】
そう言ってくださるのは
嬉しいんですけどミトゥムちゃんが
調子に乗っちゃいますから…
【シタ】
あ、そろそろ次に行きますね
また来ますからね、お婆ちゃん
【老婆】 はいはい、ありがとね シタちゃんにミトゥムちゃん それに、新人さんもね
【アロンダイト】
あ、はい…
【シタ】
ふふっ
【アロンダイト】
わ、笑わないでください
今日はおふたりに付いていくのが
精一杯なんですから…
【ミトゥム】
姉ちゃんが笑ってる理由は
余裕のなさじゃねーと思うけど
【アロンダイト】
…………？
シタとミトゥムの手伝いを することになったアロンダイト
まずは仕事内容を覚えよう ということでふたりに同行していた
【アロンダイト】
それにしても、大変なお仕事ですね
【ミトゥム】
だろー？
特にこの時期は雪で流通が途絶えて
孤立する村も多いから大変なんだ
シタ達の仕事は 山岳救助隊のようなもの
加えて冬季には生活支援なども行う 山の麓の村の住民にとっては なくてはならないライフラインだ
【シタ】
だから、わたし達の足腰が
頼りになるんですよ
【ミトゥム】
キル姫の体力があれば
大抵のことはなんとかなるからな
【ミトゥム】
アロンダイトも遭難するようじゃ
役に立たねーかもな？
【シタ】
こーら、いじわる言わないの
【アロンダイト】
いえ、事実なので…
【アロンダイト】
ですが、身を持って
経験したからこそこの仕事が
大事なモノだと理解できます
【アロンダイト】
こうして雪山を通って村々を巡ると
改めて、遭難した時にシタに
見つけてもらってよかったな、と…
【ミトゥム】
だなー
特にあの森はこのミトゥム様でも
近寄れないとこだかんな
【ミトゥム】
あそこで迷わないのなんて
姉ちゃんくらいなもんだぜ？
【シタ】
ミトゥムちゃんも
コツを掴めばきっと大丈夫ですよ
【ミトゥム】
コツ掴むために寒い思いすんの
嫌だからあそこは姉ちゃんに任すわ
【シタ】
もう、ミトゥムちゃんてば！
【アロンダイト】
はは…
【男の子】 なぁ、姉ちゃんどっから来たの？
【アロンダイト】
あ、はい
私のことですか？
【女の子】 あ、ずるい！ わたしだっておはなししたいのに！
【アロンダイト】
あの、引っ張らなくても
大丈夫ですから、お話は聞きますので
雪によって閉ざされ 変化の乏しい村にとって 見慣れぬ存在はよく目立つ
アロンダイトは早速 子供達の注目の的となっていた
【アロンダイト】
こ、ここで集まってしまっては
寒い思いをしてしまいます
【アロンダイト】
みんなで向こうに行って
お話ししましょう
【アロンダイト】
シタ、ミトゥム
おふたりがこの村の家を巡ってる間…
【シタ】
ふふ、もちろん大丈夫ですよ
お仕事については山道の歩き方を
覚えるのがメインみたいなものですし
【アロンダイト】
ありがとうございます
それでは、行きましょう
【男の子】 やった！ 鬼ごっこしてあそぼうぜ！
【女の子】 そんなあそびしないわよ あんたじゃすぐまけちゃうし！ お姉ちゃんはわたしとあみものするの
【男の子】 ま、まけねーし！
【アロンダイト】
あの、私は遊びに来たわけでは…
【ミトゥム】
…付き合い悪い訳じゃないんだよな
【シタ】
うん、だから孤独を選び続けるのは
とってもつらいんだろうなって…
【シタ】
とっても優しいから――
【シタ】
それじゃあ今日からは
アロンダイトさんにもひとりで
村を回ってもらおうと思います
アロンダイトがシタのもとで 働くようになって数日のこと 出立間際の一言だった
【アロンダイト】
昨日までみたいに
３人で回るのではダメなのですか？
【ミトゥム】
なんだ、心細いか？
でもこの時期からが本番だからなぁ
【アロンダイト】
心細いというより
単純にまだ不安があるというか…
【シタ】
雪山にも十分慣れてきましたし
アロンダイトさんなら大丈夫です！
【ミトゥム】
それにまとまって
ちまちま回ってたんじゃ
手遅れになることもあるからなぁ
【シタ】
そうなんです！
ふたりでも手一杯だったので
アロンダイトさんがいて大助かりです
山の麓に点在する村を巡るのに ふたりで一日に回れる数には 限りがある
【ミトゥム】
そんで次に行くのが数日後になって
その時にはすでに手遅れ…なんて
ことがあったら寝覚めが悪いだろ？
【アロンダイト】
…それは、そうですね
【アロンダイト】
乗りかかった舟…
いえ、シタに乗せてもらった舟
【アロンダイト】
その使命、全うさせていただきます
【シタ】
ふふふ、お願いしますね
【ミトゥム】
ちょっと大げさだけどな
【シタ】
ミトゥムちゃん、言い方
【ミトゥム】
はいはい、悪かったって
姉ちゃんいちいち怒んなよー
【ミトゥム】
そ、そんじゃ、先に行くぜ！
割り振りは姉ちゃんから聞けよ！
じゃあなー！
【シタ】
もう、ミトゥムちゃんたら…
それじゃアロンダイトさんには
改めてちゃんと説明しますね
【アロンダイト】
お願いします
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