202309031 初心者クエスト 不可思議仕儀ツークンフト 不可思議仕儀ツークンフト 第3部 不可思議仕儀ツークンフト 第3部 3 - 不可思議仕儀ツークンフト-2 不可思議仕儀ツークンフト 第3部-2 不可思議仕儀ツークンフト 第3部-2 戦闘前
【如意金箍棒】 よしよし フォルカスちゃんはいい子ですね~
【フォルカス】 あの、如意金箍棒… 私、意識は元のままなので…
【如意金箍棒】 えっ、そうだったの! ごめんねフォルカスちゃん~!
【フォルカス】 …………
謝りながらも抱き着いたまま 子ども扱いする如意金箍棒に フォルカスはされるがままだった
【カシウス】 せっかく如意金箍棒に 来てもらったのに違う問題が 発生したのは想定外過ぎたわ
【イージス】 あれからいろいろと調べたが どうしてこうなったかの原因は 不明なまま数日が経っているし…
【イージス】 ニョイ子もこの調子では 当てにはならんだろうな
【如意金箍棒】 む、久しぶりなのに イージスちゃんったら酷いんだぁ
【如意金箍棒】 …実際、わからないけどね
【カシウス】 以前、こういった事態が起きた という話はティルフィングから 聞いたことがある
【カシウス】 そのときは確かレーヴァテインが 小さくなったらしいわね
【イージス】 今回はフォルカス、というわけか
【フォルカス】 すみません この街に来たばかりだというのに こんな迷惑を掛けてしまって――
【イージス】 気にするな 仲間の危機を放っておくような者は 我が隊にはいない
【如意金箍棒】 そうだよ、フォルカスちゃん
【カシウス】 こういった異常を 引き起こす原因として 考えられるのは「揺らぎ」ね
【フォルカス】 私に「揺らぐ」要素はありません …だから、原因がわからないんです
【如意金箍棒】 そうは言っても…ねぇ?
【イージス】 …いや、フォルカスは そう「揺らぐ」ような者ではない
【イージス】 たしかに、以前の世界の記憶を 取り戻すことが苦しみに 繋がったのは想像に容易い
【イージス】 だが、フォルカスは目を背けずに 受け止め…その証拠にヘルを その身に宿し続けると決めたのだ
【イージス】 …神令だから、ヘルだから それだけではない
【イージス】 私がフォルカスを知っているから そう思えたんだ
【フォルカス】 イージス…
【イージス】 …とはいえ、何でもひとりで 背負い過ぎるきらいがあるのは 間違いないし、いただけないぞ
【フォルカス】 …………でも、これは――
【イージス】 貴様のことを知り よく想っているのは何も 私だけではない
【イージス】 私が会いに来るまでもなく 悩みを相談できる相手が いたはずだ、フォルカス
【フォルカス】 あ…
【アスカロン】 あ、えと、私は…
【イージス】 アスカロンはフォルカスのそばで ずっと貴様のことを心配していたのだ
【フォルカス】 …ごめんなさい、アスカロン
【アスカロン】 ううん、私のほうこそ こうなるまで何も言えなかったし 謝られることなんて…
【フォルカス】 あなたは優しいから… 心配をかけてしまいましたね
【フォルカス】 でも、私の覚悟は 「そうであったなら」と 「揺らぐ」ものではありません
【アスカロン】 うん…私もどこまで理解できてるか わからないけど、フォルカスが 大事にしてるものはきっとわかってる
【アスカロン】 でも、ひとりで抱え込むのは 大変なことだから…
【フォルカス】 でも、これは私の――
【イージス】 そういうところだ、フォルカス …といっても貴様の性格だ そう簡単には直らんな
【フォルカス】 …………ごめんなさい
【アスカロン】 謝ることなんてないよ こうして話せるようになったなら 変わっていけるから、ね?
【如意金箍棒】 …でも、そこに原因が無いとすると 結局、話は振り出しに戻るわねぇ
【フォルカス】 ヘルの影響もありますが 私のキラーズが不安定に なっているのかもしれません
【フォルカス】 打つ手もありませんし 生活に支障がないのであれば じっくり解決していくしかありません
【アスカロン】 それでいいのかなぁ…
【フォルカス】 ええ、仕方ありません …そんなことより、如意金箍棒を この街に呼んだ理由があるんですよね
【カシウス】 思考の放棄、ではなく 他の思考を並走させることによって 停滞を防ごうとするのは正しい判断
【カシウス】 私はこの街に… あの図書館を起点に学園を作りたい
【カシウス】 知の集積地に継承の場を設ける これは街にとっても大きな利益になる
【フォルカス】 たしかに…あの規模の図書館が 利用されずにいるのは勿体ないですね
【アスカロン】 街の人にとっても良い話だと思います
【フォルカス】 そうですね… ただ、大きな事業となるので 話が通せればいいのですが…
【アスカロン】 フォルカスは自分がこの街に どれだけ貢献してきたか 全然わかってませんね…
【フォルカス】 え?
【アスカロン】 みんな、フォルカスを信頼してます あなたの訴えなら きっと聞いてくれますよ!
【アスカロン】 もちろん、私も協力します!
【カシウス】 感謝するわ
【如意金箍棒】 わぁ…学園を作る ついに動き始めたんだね!
【イージス】 そういえば、フォルカスは あの日、どうして図書館に来たんだ?
【フォルカス】 そ、それは…
【アスカロン】 …あ、もしかして あそこならひとりになれるから?
【フォルカス】 ……(黙って頷く)
【アスカロン】 もう、本当に なんでもひとりで背負い込むんだから!
【アスカロン】 …ってこんな風に言えるのも イージスさん達に相談できたから
【アスカロン】 ありがとうございます、イージスさん
【イージス】 っ、そ、そう?
【フォルカス】 突然褒められるのには まだ慣れないのですね
【如意金箍棒】 イージスちゃん、かわいいんだ~?
話がまとまったからか 場の空気が緩んだ、その時だった
【男】 アスカロンさん、ここにいたのか! すまない、魔獣が迫って来ているんだ!
【アスカロン】 ! すぐに行きます!
【カシウス】 本当、どこも魔獣騒ぎが 一番の問題ね
【アスカロン】 街同士の交流や図書館のような 場所があっても学園のような場所が 作れなかったのはこれも原因ですね
【フォルカス】 この街の住人だけの小規模な学校は 作れたかもしれませんが、 教師や学生を他の街から呼べません
【カシウス】 それをキル姫が主導して 人とキル姫、分け隔てなく学べる 場所であれば大抵のことが解決できる
【如意金箍棒】 キル姫のみんなで 学びながら警備までできちゃうもんね
【フォルカス】 それをこの場で証明して 街の人への理解を広めましょう
【カシウス】 どうやら、来たみたい 手を貸して、みんな
【アスカロン】 任せてください!
【イージス】 フォルカス、貴様その姿で?
【フォルカス】 …大丈夫です、戦えます
【イージス】 …そうか、わかった
【如意金箍棒】 魔獣発見! みんな、行くわよ!
Next: 202309033