210012203 マサムネ 黒式・炎夏穿ツ刀
異族相手に善戦している他の姫たち しかしマサムネは…
【マサムネ】 くっ…!
思わぬ苦戦を強いられていた
【マサムネ】 みなと遊ばず 鍛錬してきたにも関わらず… なんたるざま…!
彼女が自分を責める
と、その時、マスターが叫んだ 気持ちを曲げるな! 真っすぐに解き放て!
【マサムネ】 !!
【マサムネ】 心を…真っすぐに……
【マサムネ】 拙者の… 真っすぐな気持ちとは…?
【マサムネ】 かつては洗脳に近い形で、 黒奏官を守っていた
【マサムネ】 だが…
【マサムネ】 今は心の底から 主君をお守りしたいと 思っている
【マサムネ】 なぜなら… 主君といると… 楽しいから!!
【マサムネ】 それが拙者の… 曲げることのない 真っすぐな想い!
【マサムネ】 はぁぁぁぁぁぁっ!!
マスターの言葉により、 己の本心に向き合ったマサムネは、 新たな力を解き放つ
【マサムネ】 くらえ!! 『黒式・炎夏穿ツ刀』!!
強烈な剣撃に倒れてゆく異族
それは彼女が 新たなる力に目覚めた 瞬間だった
そして…
【マサムネ】 主君の言った通りだった
プールサイドで マスターと語る彼女
【マサムネ】 拙者の“憤怒”は… 己に向けられたもの
【マサムネ】 それは…
【マサムネ】 素直になれない自分への怒り
【マサムネ】 そのように心が曇っていては、 いくら鍛錬を積もうとも、 異族に苦戦を強いられるはず
【マサムネ】 心が歪な形になり、 肉体との連携が上手く取れず、 動きに精彩を欠くのは必定だからな
【マサムネ】 だが…
【マサムネ】 主君の言葉で、 己の想いに気づけました
【マサムネ】 これからは…他の姫同様 主君との絆を育みながら、 お守りしてゆきたい
マスターを見つめ、微笑む彼女
目と目が合ったまま、 しばしの時が流れる
【マサムネ】 …!
ハッと我に返り、 頬を染め、視線を外す
【マサムネ】 こ、こんなものは… 心を隠す鎧だ…!
海女の装備を外そうとする彼女
【マサムネ】 これからは… 裸の心で主君に ぶつかっていくのだ!
…と、 さらに上に着ていたシャツを 半分ぐらいまくり掛けたところで
【マサムネ】 !!
マスターの視線に気づく彼女
【マサムネ】 な!なにをじろじろと見ておられる!
【マサムネ】 ハッ…! その目は、 か、勘違いなされておるな!?
【マサムネ】 これはあくまで心を隠す鎧である 装備を外し、ただ水着になろうと しているだけ!
【マサムネ】 裸の心とは言ったが、 本当に裸になろうとは 思っておりませぬ…!!
顔を真っ赤にし、早口で怒る彼女 でも、それは 今までの憤怒とは違って…
【マサムネ】 もう! な、なにを考えているのですか! 拙者は失礼いたします!
照れと、 マスターと心が近づいた喜び
それらがごっちゃになり焦る彼女は、 とても愛くるしかった
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