210131051 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第13章 ラルゴカタストロフィ―攪乱― 第1話 眩惑のキル姫-5 戦闘前
【雑賀】 よっと ここまでは順調っすね
【草薙剣】 余は正門から堂々と入っても 良かったんじゃがな こそこそするのは性に合わん
【雑賀】 無駄な戦闘は効率下げるだけっすよ
【八咫鏡】 わらわは知っておるぞ 草薙剣、お主、異族の群れに囲まれ なくてホッとしておろう
【草薙剣】 なな何を言うとるか! 退屈で退屈で仕方ないわ!
【雑賀】 お二人とも静かに 城の中に入ってからが本番っすよ
【スイハ】 …………
【スイハ】 さっきは正門から乗り込んで 異族の群れに囲まれたけど
【スイハ】 今回は雑賀の道案内で、ここまで 異族に遭遇せず来られた 念入りに準備したんだろうな…
【スイハ】 お礼を言った方がいいかな でも、雑賀はそういうの嫌がるかも しれないし…
【フライシュッツ】 雑賀ちゃん、すごいね~っ ここまであっさり来られたよ~♪
【雑賀】 だから、抱きつかないで下さいっす そういうの困るんで
【フライシュッツ】 え~っ… おねーちゃん寂しいな~
【スイハ】 フライシュッツは素直に自分の気持ち を表現できて、羨ましいな
【スイハ】 あの…
【草薙剣】 何じゃ、スイハ?
【スイハ】 あ、いえ… 早く先に進みましょう 奏官達も待っていますから
【草薙剣】 おお、そうじゃった! あまりマスターから離れるのも 良くないからのう
【八咫鏡】 戦闘に巻き込まれぬよう、 城の敷地外に残ってもらったが…
【八咫鏡】 わらわ達の帰りが遅くなれば 様子を見に来てしまうやもしれん お喋りしてる場合ではないな
【雑賀】 スイハの言う通りっす 静かについて来てくださいっす
【フライシュッツ】 ふふふっ♪ スイハちゃんはやっぱり冷静で 頼もしいねっ
【スイハ】 いえ…
【スイハ】 お礼を言いそびれた… なかなか上手く会話できないな…
【天沼矛】 …………
【八咫鏡】 ほれ、天沼矛! ボーッとしとらんでいくぞっ
【雑賀】 城の中にも異族がうろうろしてるっす 気を抜けないっすね
【草薙剣】 いざとなれば余が全て倒してやる 恐れず進め
【雑賀】 そういう雑なのは勘弁っす… 効率良く仕事こなしたいんで
【雑賀】 …おっと キル姫の気配っすよ
【草薙剣】 誰じゃ!? マサムネかっ? パラシュかっ?
【スイハ】 この気配… 二人のどちらでもない?
【ヘレナ】 そんなところでこそこそしてないで 出ておいでよ ヘレナと話をしよう
【ヘレナ】 ヘレナはアナタ達の味方だよ …くふっ
【雑賀】 見慣れないキル姫… おかしいっすね 下調べをしたときにはいなかったっす
【雑賀】 ここは慎重に…
【草薙剣】 余の名は草薙剣! そちが余を敬うのなら、 話を聞いてやっても良いぞ
【雑賀】 何してるんすか、草薙剣!?
【草薙剣】 臆するでないわ! こちらは六人 向こうは一人じゃぞ
【ヘレナ】 草薙剣の言う通りだよ 六人もいて、ヘレナ一人を恐れる なんて臆病過ぎないかな?
【ニール】 アタチ知ってる 臆病者って、自分のことを慎重 だって言い張るのよね
【雑賀】 くっ… 言ってくれるじゃないっすか お望み通り、出てきてあげるっす
【フライシュッツ】 こんにちは~ ヘレナちゃんって言うの? よろしくね
【ヘレナ】 ああ、よろしく さっきも言ったけど、ヘレナは アナタ達の味方だよ
【雑賀】 全く信用できないっす 何でここにいるんすか? うちらに何の用っすか?
【ヘレナ】 銃を向けたままなんて怖いなぁ… ヘレナは丸腰なのに…くふっ
【雑賀】 質問に答えるっす
【ヘレナ】 そんなに熱くなると、冷静な判断が できなくなるよ この城は一瞬の油断が命取りになる
【ヘレナ】 マサムネとパラシュに会うことも できず、倒れてしまうかもしれない
【ヘレナ】 だから、引き返した方がいいと 忠告してあげに来たんだ
【雑賀】 その必要はないっす 下調べは万全っすから
【ヘレナ】 でも、アナタはヘレナの存在を 知らなかった 本当に万全なのかな?
【雑賀】 …………
【ヘレナ】 …ほら アナタ達がのんびりしてるから 気づかれたみたいだよ
【スイハ】 …………!
【異族】 イイイイイイイイイイイ!
Next: 210131061