210132020 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第13章 ラルゴカタストロフィ―攪乱― 第2話 暴走の真実-2
【フライシュッツ】 ううっ… あれ? あたし…
【ニール】 ヘレナ、ヘレナ! フライシュッツが目を覚ましたわ!
【ヘレナ】 おはよう よく眠れたかな…くふっ
【フライシュッツ】 ヘレナちゃん… 良かった、無事だったんだね はぐ…痛たたたっ…
【ヘレナ】 まだ動かない方がいい パラシュの一撃は強烈だったからな
【ニール】 武具種の相性も悪いわよねー
【フライシュッツ】 ごめんね、ヘレナちゃん… せっかくお膳立てしてくれたのに 上手くやれなくて…
【ヘレナ】 別にヘレナは気にしてない あれは咄嗟の思いつきに過ぎない ものだったからな
【フライシュッツ】 おねーちゃんは逃げるわけには いかないのっ みんなのために!
【フライシュッツ】 おねーちゃんは戦うよ!
【ヘレナ】 ふ~ん だったら…
【ヘレナ】 ヘレナはアナタを止める 力尽くで
【フライシュッツ】 ヘレナちゃんはインテグラルキラーズ の仲間なの…?
【ヘレナ】 違う ヘレナはディスラプターズだ
【フライシュッツ】 ディスラプターズ?
【ヘレナ】 それについては、また今度にしよう とにかくヘレナはアナタ達が戦うのを 止める
【ヘレナ】 インテグラルキラーズとアナタ達が 争っても何も益はないんだ それより…
【ヘレナ】 アナタ達には もっとやるべきことがある
【フライシュッツ】 ヘレナちゃん… はぐだよ、はぐ~っ
【ヘレナ】 わわっ!? こんなときに…何をするっ?
【ニール】 ヘレナに槍を突きつけられてるのに 変な子ねっ
【フライシュッツ】 だって~… おねーちゃん、感激したんだよ~
【フライシュッツ】 ヘレナちゃんは、あたし達と マサムネちゃん達の間を取り持とうと してくれてたんだね~
【ヘレナ】 そこまでは言ってないが… 最終的にそうなることを狙っている だから――
【フライシュッツ】 あたしも戦わないで済むなら、 そっちの方が良いと思ってるよ!
【フライシュッツ】 もっとマサムネちゃん達とお話 できたらいいのにね…
【ヘレナ】 調子が狂うな… ヘレナはこういうタイプは苦手だ…
【ニール】 ふふふっ♪ 頑張って、ヘレナ
【ヘレナ】 そうだな… フライシュッツ、ヘレナの言うことを 聞いてくれたら…
【ヘレナ】 マサムネ達と話をする機会を 作ってあげよう
【フライシュッツ】 分かった! おねーちゃん、何でも言うこと 聞いちゃうよ~っ
【ヘレナ】 それなら、しばらく捕まった振りを してもらおうか
【ヘレナ】 もう少し、実のある話を聞き出せれば 良かったんだが…
【ニール】 “終焉”について聞けると思ったら マサムネが攻撃してきたものねぇ
【ヘレナ】 “終焉”…そう“終焉”だ そのせいで暴走も頻発してる…
【フライシュッツ】 えっ…? ヘレナちゃん…暴走って…
【フライシュッツ】 天上世界で増えてきてるっていう あの暴走のこと? それと“終焉”は関係があるの?
【ヘレナ】 ああ、アナタ達は知らなかったのか そうか…通りで…
【ヘレナ】 その話をしておいた方が良かったの かもしれないな…
【ニール】 ヘレナが突然現れて暴走の話をしても 誰も信じなかったんじゃないかしら?
【ヘレナ】 ふふっ… ヘレナにもその懸念はあったよ
【ヘレナ】 ヘレナはこんなに純粋なのに、 何故か疑われやすいんだよな…くふっ
【フライシュッツ】 ヘレナちゃん! おねーちゃんに教えてっ “終焉”と暴走のこと…!
【ヘレナ】 おや? フライシュッツはヘレナの言うことを 信じるのかい?
【フライシュッツ】 もちろんだよ~ ヘレナちゃんは良い子だからっ
【ヘレナ】 …やっぱり、こういうタイプは 苦手だ
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