210141090 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第14章 ラルゴカタストロフィ―激突― 第１話 終焉の理を破る者-9
【ダモクレス】
ねぇねぇ
盤古って今までどこにいたの？
【ダモクレス】
クレス、天上世界で会ったこと
ないと思うんだ
地上にいたの？
【盤古】 あうう…
【ネス】
ダモクレス、そんなにグイグイ
いったら失礼ですよ
【ダモクレス】
愛さえあれば問題ない！
今日からクレスと盤古は仲良し
だからっ
【グランテピエ】
こーらっ
ダモクレス、仲良くしたいのは
分かるけど
【グランテピエ】
ちゃんと相手の気持ちも考えて
あげなきゃ、ね
【ダモクレス】
そっか
ごめんなさい…
【グランテピエ】
うん
ちゃんと謝れたね
偉い偉い
【盤古】 我と…ダモクレス… 仲良し…ぬぅ…、むぅ…！
【ムー】 その反応は何なんだ？
【グランテピエ】
ふふっ
照れてるんだよ
友達ができて嬉しいんだね
【盤古】 友達っ 良い、ぞ
【ダモクレス】
やったー！
クレスと盤古は友達！
【ネス】
あ、あのっ…
【ソロモン】
グランお姉様、
話が前に進んでいないわ
【ネス】
そうです
ソロモンさんが言ってくれて
良かった
【グランテピエ】
ごめんなさい
改めて紹介するね
彼女は盤古
【グランテピエ】
ダモクレスが気にしてたけど、
盤古は天上世界でも地上世界でも
ないところにいたんだ
【グラーシーザ】
ほう！
では、ユグドラシルのなかか？
【グランテピエ】
実はそこでもないの
盤古はね…
【グランテピエ】
世界線の狭間に、ずっと一人きりで
いたんだ
【ネス】
世界線の狭間？
意味がよく分かりません…
【グランテピエ】
そうだよね
君達には観測できないものだから
【ネス】
あなたにはできるんですか？
【グランテピエ】
うん
私は世界線を越える力を持ってるんだ
【グランテピエ】
その力で、今まで幾つもの世界線を
飛び回ってきたんだよ
【ムー】 まあ、俺様がグラの力を 安定させてるから できる芸当なんだけどな！
【グランテピエ】
うんうん
ムーには感謝してる
【ネス】
ええと…
【ソロモン】
こういう喩えはどうかしら
世界は一本の木のようなものなの
【ソロモン】
そこで生きる人々の選択によって
世界は無数に分岐していくわ
【ソロモン】
木が生長して枝分かれしていく
ように
【グランテピエ】
その一つ一つの枝が世界線って
イメージ、だね
【ソロモン】
そうよ
そしてグランお姉様は枝から枝へ
飛び移ることができるの
【ソロモン】
私達の生きている世界線では
「起きなかった」可能性の世界に
行くことができるということ
【ネス】
私達がいる世界とは別の世界…
そんなところが…
【ダモクレス】
クレスにはよくわからないけど、
そんなことってあるんだね
【ネス】
ううん…
にわかには信じがたいですが、
ここはひとまず受け入れましょう
【ネス】
では、盤古さんはその枝と枝の
間にいたのですか？
【グランテピエ】
そういうことになるね
【ネス】
そんなところに長い間、
たった一人で…？
どうしてそんなことに…
【盤古】 我は…
【グランテピエ】
盤古、自分で話せる？
【盤古】 うむ 我は、命じられていた… 神々から…
【ダモクレス】
神様からっ？
どんなことしてたの？
【盤古】 我は…枯れた世界線を、 断ち切っていた…
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