210151111 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第15章 クリティカルフェイズ―連携― 第1話 新たな連携-11 戦闘前
【パラシュ】 何だ、そんなことか
【マサムネ】 アルテミスがそなたに作戦を 伝えたであろう 確認しておらぬのか?
【ソロモン】 確認したわ! だから言っているの!
【グラウ】 ソロモン、体温と心拍数が急激に 上昇しています 沈静させて下さい
【ソロモン】 グラウ、今、それどころじゃ ないからっ
【カリス】 体温の上昇…ソロモン、熱があるの? じゃあ、お薬だね
【ソロモン】 カリスも、少しの間、静かにしてて…
【エルキュール】 ソロモンは気苦労が多そうですね もっと肩の力を抜いても大丈夫ですよ 私達がついています
【ソロモン】 君達のせいで苦労が絶えないのよ…!
【パラシュ】 静かに せっかく木の陰に隠れているのに ラグナロクに見つかる
【ソロモン】 ぐぬぬぬぬ…
【ソロモン】 君達の立てた作戦…とすら呼べない ものなんだけど
【マサムネ】 どこか落ち度があったか?
【ソロモン】 破綻してるって言ったでしょ 銃撃してくるラグナロクに、 四人が四方から突っ込むなんて…
【ソロモン】 無謀過ぎるわ!
【マサムネ】 ふぅ…
【パラシュ】 君もアルテミスやミネルヴァみたいな ことを言うんだね
【ソロモン】 それは言うわよっ どうしてあの二人は君達を止め なかったの?
【スイハ】 初めは止めました ですが…
【マサムネ】 最終的には拙者達の作戦を理解して 了承してくれたのだ 故にこうしてここにいる
【ソロモン】 何てことっ…!
【パラシュ】 どうして頭を抱えるんだい? この作戦はとても合理的なのに
【エルキュール】 そして私達だからこそできる作戦です
【マサムネ】 森に入った理由は自明であろう ラグナロクの銃撃をなるべく避ける ためだ
【ソロモン】 それは理解できるわ すでにかなりの木をなぎ倒されて いるけれど…
【マサムネ】 うむ 悠長に喋っていると森が平地になって しまうだろうな
【パラシュ】 時間がないよ 手短にいこう
【パラシュ】 君はラグナロクの射撃に対し、 近接戦闘しかできない者ばかり 集めたことを問題視していたけど…
【パラシュ】 それは間違いだ 敵の得意分野で戦うのは愚かだよ
【マサムネ】 自身の土俵に引きずり込むのが 戦の常道だ
【マサムネ】 故に近接戦闘に秀で、個の力を 重視して揃えた
【マサムネ】 一騎当千の四人が四方から ラグナロクに向かい突き進む すると、どうなる?
【ソロモン】 一人ずつ狙い撃ちされるわ
【パラシュ】 一人ずつ、だ 常にラグナロクの射線には一人しか いないようにすれば
【マサムネ】 一人を狙っている間に残り三人が 前進できる そうやって懐に飛び込み、斬る!
【パラシュ】 ソロモン、君はラグナロクの位置を 逐一報告して欲しい
【マサムネ】 常にラグナロクを囲むように 拙者達は移動し、間合いを詰める その連携を習得してきたのだ
【エルキュール】 安心して下さい 私達は必ずラグナロクを助けて みせますっ
【ソロモン】 君達…無茶よ…
【カリス】 ソロモンは心配性だな~ わたしがいるんだから、怪我したら すぐに治療できるよっ
【スイハ】 それは、とても助かります
【マサムネ】 虎穴に入らずんば虎児を得ず 決して無謀な特攻ではない これが最善策なのだ
【ソロモン】 ハァ… 最適解とは認めたくないのだけれど…
【ソロモン】 君達の決意は理解したわ それなら、私も覚悟を決める
【ソロモン】 ラグナロクを助けるため、 君達を全力でサポートするわ!
【ラグナロク】 アアアアアアアアアア!
【マサムネ】 これ以上、客人を待たせるのは 失礼だな では、皆の者
【パラシュ】 作戦通りに
【スイハ】 ご武運を
【エルキュール】 希望の旗を、届けにいきましょう!
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