210152110 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第15章 クリティカルフェイズ―連携― 第2話 終焉を望む者-11
【ソロモン】 お帰りなさい、グランお姉様
【グランテピエ】 みんな、無事…?
【ソロモン】 ええ 大した怪我はしてないわ ただ…
【マサムネ】 すまぬ あの人数を鎮めるには、 斬らねばならぬ者もいた
【ソロモン】 カリスもヘレナも頑張ってくれた のだけど…
【グランテピエ】 そっか… ごめんね 無理させちゃった、ね
【ソロモン】 グランお姉様のせいじゃないわ! それで、アロンダイト達は?
【グランテピエ】 また逃げられた… 暴走を解きたかったのに
【ムー】 何でかグラの力を弾きやがったんだ どうなってんだ、あの嬢ちゃん?
【ティルフィング】 理由は、分かる気がします
【グランテピエ】 ティルフィング、本当…!?
【ティルフィング】 アロンダイト、ロンゴミアント、 オティヌス、それにラブリュス
【ティルフィング】 あの四人から共通するものを 感じました
【グランテピエ】 共通するもの… “終焉”の力だけじゃなくて?
【ティルフィング】 はい 彼女達からは、強い「絶望」を 感じたんです
【ティルフィング】 この世界に対する絶望… 終焉を願い求める強い意思… そういったものを
【グランテピエ】 私にはそこまで分からなかった…
【ティルフィング】 それは…私も絶望したことがあるから だと思います
【ティルフィング】 この世界の真実を知り、異族達の 意味を知り、自分達の罪深さを 知って…
【ティルフィング】 この世界に理想郷を創り出すのは 不可能だと、絶望しました
【ティルフィング】 でも、だからこその新世界であり 新たな理想郷創りを目指したんです
【ティルフィング】 きっとそこが、私達と彼女達の違い でしょう
【グランテピエ】 アロンダイト達は自分の意思で “終焉”を受け入れているんだね…
【ソロモン】 ティルフィングや他のキル姫は 強制的に暴走させられていただけ と言えるわ
【ソロモン】 私達の力も、そこまでしか届かない ということね…
【グランテピエ】 彼女達の絶望を癒してあげることは できないの、かな
【ティルフィング】 絶望に抗えるのは希望だけです 私達がそうであったように
【ティルフィング】 皆さん、すみません… 新世界の船出に失敗して、 弱気になっていました
【ティルフィング】 レーヴァテインの言う通りです 放り出してしまうなんて、 私らしくありません
【ティルフィング】 絶望に身を委ねてしまえば、 アロンダイト達と同じ道を歩む ことになります
【ティルフィング】 マスターのためにも、 私は最後まで抗い続けないと いけない
【ラグナロク】 新たな希望を見出したのね、 ティルフィング
【ティルフィング】 はい 先程の戦いで、不思議な感覚を 味わいました
【ティルフィング】 あれはアルマスの力ですよね?
【アルマス】 私、なの…? 特に意識してなかったんだけど
【ラグナロク】 アルマスが私とティルフィングに 触れたことで「繋がった」 そう感じたわ
【ティルフィング】 私もです アルマスが私達を繋いでくれたから 心が落ち着きました
【ラグナロク】 アルマス あなたもインテグラルノア計画に おける重要な鍵なのよ
【ラグナロク】 私達三人が力を合わせれば ヴァリン博士の計画を実行に移す ことができる
【ティルフィング】 私も同感です もう一つのインテグラルノア計画を 遂行するため…
【ティルフィング】 力を貸していただけませんか?
【アルマス】 あれっ? 私がお願いされる立場なの?
【グランテピエ】 アルマス、すごいね! でも、無理はしちゃダメだよ
【グランテピエ】 君のことは私が守るから いっぱい、いーっぱい頼ってね
【ムー】 過保護だねぇ…
【アルマス】 ラグナロクとはとっくの昔に 運命共同体だし、私は二人の仲を 取り持つ役目だったんだから
【アルマス】 一緒に戦うに決まってるでしょ! ティルフィング、ラグナロク
【アルマス】 これからもよろしくね!
【ラグナロク】 ええ 力を合わせて”終焉”の運命を 変えてみせましょう
【ティルフィング】 全ての救済… 一度は不可能と判断した理想ですけど
【ティルフィング】 アナタ達となら、 追い求められそうです
【グランテピエ】 うんうん これこそ新たな希望だよ、ね
【ソロモン】 …ところで インテグラルノア計画を進めるには これから何をすればいいのかしら?
【アルマス】 あ、えっと… まずはディスラプターを見つけ 出さないといけないんじゃ…
【ダーインスレイヴ】 おぬし達、ようやく会えたな
【ラグナロク】 ダーインスレイヴ こんなところまで、どうしたの?
【ダーインスレイヴ】 うむ ユグドラシルの見張りをして おったのだが
【ダーインスレイヴ】 おぬし達が出てきたのを見て ハリーがひどく狼狽えだしてな
【ラグナロク】 ハリーが? でも、彼はもう役目を終えたはずよ
【ハリー】 はい 僕もそう思ってました でも、違ったんです
【ハリー】 ラグナロク、ティルフィング、 アルマスの友好度、規定値達成を 確認
【アルマス】 どうしたの、ハリー? 急に機械っぽい喋り方しだして
【ラグナロク】 この声、もしかして…
【ハリー】 プログラム:インテグラルノア 最終プロセス1を始動します
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