210161080 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第16章 中心部決戦―エクリプス― 第1話 妖精の国-8
【グランテピエ】 私達は何とか施設から脱出し、 地上まで出たんだ
【グランテピエ】 そのままティルヘルムに帰りたかった …でも、リサが「危険だ」って 止めたの
【グランテピエ】 彼女が言うには、「そっちに行くと ティルヘルムの場所が人間達にばれて しまう」って
【グランテピエ】 どうしてそんなことが分かるのか 尋ねたら、彼女は自慢げに言ったんだ
【グランテピエ】 「私、未来が見えるようになったの」
【グランテピエ】 すぐには信じられなかったけど、 リサは私の目の前で時間を操って みせた
【グランテピエ】 だから信じるしかなくて… 彼女についていくことにしたんだ
【グランテピエ】 そして、特務機関ラグナロクに 辿り着いたの
【ヴァリン】 …うちから出ていった研究者達が 地底で過激な研究をしてるって 聞いたことはあったけど
【ヴァリン】 アンタ達、大変だったわね…
【ヴァリン】 それで、どうしてここに? 悪いけどアタシ達もあまり 余裕はないのよ
【リサナウト】 ええ、知ってるわ ユグドラシルのマナが減少している ことについて調べているのよね
【ヴァリン】 何でそのことを!? 地底の奴らも気づいてたのっ?
【リサナウト】 違うわ 言ったでしょ 私には未来が見えるの
【リサナウト】 このままだと近いうち、世界は終わる これは予言ではないわ 確定事象の報告に過ぎないの
【グランテピエ】 そんなっ…
【ヴァリン】 アンタ…どこまで見えてるの?
【リサナウト】 とりあえず、最後までよ 今のところ終焉から逃れる道は どこにもないわ
【グランテピエ】 そんなの、ダメだよ! 何か方法はないの、かな?
【リサナウト】 私もそれを探すつもりよ グラ、あなたにもできるはず
【グランテピエ】 私にも?
【リサナウト】 あら、気づいてないの? あなたの中に宿ってる特殊な力… あの実験、半分は成功してたみたいね
【グランテピエ】 私の中に…?
【ムー】 俺も感じてるぜ グラ、キラーズとも俺自身の力とも 違うもんが宿ってやがる
【リサナウト】 そう それは別の世界線まで跳んでいける 力よ
【ヴァリン】 ちょっと待って! まさか…平行世界への跳躍実験を 成功させたっていうの!?
【リサナウト】 まだ成功してないわ グラができるようになったって だけ
【ヴァリン】 それでも十分、凄いわよ! ああ、何てことかしら…
【グランテピエ】 その後、私達はたくさん話し合った これからのことを…
【グランテピエ】 どうしたら世界を守れるのか その可能性を探るため、 私達は協力することにしたんだ
【グランテピエ】 ヴァリン博士は独自の理論を構築 しつつあった インテグラルノア計画のことだね
【グランテピエ】 リサはより多くの可能性を創り出す ために動くことになった
【グランテピエ】 そして私は… 終焉を免れることができる世界線を 探すことにしたんだ
【ルネ】 お姉ちゃん… 行かないでっ…!
【グランテピエ】 ごめんね… すぐ戻ってくるから、ね
【ルネ】 イヤだぁ…!
【グランテピエ】 ヴァリン博士の言うことをちゃんと 聞いて、良い子でお留守番しててね お願い…
【ルネ】 ううっ…うん…
【グランテピエ】 大好き、だよ
【ルネ】 私も、大好き
【グランテピエ】 …ちゃんと帰ってくるから 絶対のぜーったいに、ね
【ルネ】 ぜっ、たい…?
【グランテピエ】 うん ぜーったい!
【ルネ】 ぜーったい! ぜつ、ぜったいだよ… お姉ちゃん!
【ヴァリン】 ちゃんと帰ってきなさいよ この子のためにも
【グランテピエ】 はい 行ってきます
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