210171110 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第17章 到来せし繋ぎ手―エクスプレス― 第１話 それぞれの戦い-11
【モニカ】 …………
【アロンダイト】
リファール奏官が本性を現した
ようです
何と卑劣なっ
【ルーン】
血の匂いは好きだけど、
ああいうのは好みじゃないわね
【エクスカリバー】
コマンドキラーズとの戦いに出ず、
奏官同士で何か話をしていると思えば
こういうことだったのですね
【ロンゴミアント】
もしコマンドキラーズとの戦いに
向かっていたら、マスターも…
【モニカ】 リファールが何か企んでるようだった から残っていたけど、正解だったよ
【モニカ】 あーあ… やっぱり奏官に…私達に未来なんて ないのかな…
【エクスカリバー】
あの者達とマスターは違います
そのようなことを仰らないで下さい
【モニカ】 ありがと、エクスカリバーくん でも、ね…
【イチイバル】
大変なことになってるみたいだね
【アロンダイト】
あなたは！？
どうやってここまで侵入したの
ですかっ
【イチイバル】
まあ、ボクは天才だからね
ドヤッ☆
【イチイバル】
ところで、モニカ
そろそろ早めに還しておくべき
バイブスは決まったかな？
【イチイバル】
ここからなら、隙を突いて誰でも
仕留められるよ
ふふふっ
【モニカ】 …君は、こうなることを見越して いたんだね
【イチイバル】
もしそうだったとして、
キミの考えに変化があるのかい？
【モニカ】 ううん、ないよ… あたしの考えは変わらない 変わらないんだ…
【モニカ】 イチイバル、答えてあげる すぐに消しておくべき存在は――
【ゴウバラ】 待ちなさい
【イチイバル】
おや？
【モニカ】 君は…確か、ここを元々治めてた 奏官のゴウバラさん、だよね？ 療養中じゃなかったの？
【ゴウバラ】 若者が戦っておるのだ 儂だけ寝てばかりもいられん せめて後方の備えをと出てきたが…
【蜻蛉切】
仲間同士でケンカ？
やるならド派手にやってやるけど
今はそれどころじゃないでしょ…
【ペルーン】
おじいちゃん、あたしに任せて
悪はビシッと指導するよ！
【イチイバル】
なるほど
キミ達が代わりにやってくれるのなら
それもいいかもね
【ゴウバラ】 コマンドキラーズよ これ以上、若い者を惑わさないで もらおう
【イチイバル】
何のことかな？
【モニカ】 そうだよ、ゴウバラさん 私は騙されてるわけじゃない 悪いのは、あいつらだよっ
【モニカ】 エンクウ達を助けるためにも、 あいつらは消さないといけない！
【ゴウバラ】 モニカよ おぬしがどんな思いを抱えておるのか 儂に計り知ることはできん
【ゴウバラ】 あの者達の裏切りを許せぬのも道理だ おぬしの憤りは正しかろう
【モニカ】 だったら…！
【ゴウバラ】 だからこそだ 正しさは蛮行の免罪符にはならん
【ゴウバラ】 これまで幾度となく「正義」の 名の下に残虐な行いが為されてきた
【ゴウバラ】 そこにおるコマンドキラーズもまた 彼女達の「正義」に則って儂らの 仲間を殺したのだ
【モニカ】 …………！
【イチイバル】
ふむ…
仲間を殺したボク達を恨んでいるん
だね
【ゴウバラ】 恨んでいないとは言わん だが、それ以上に…悔やんでおる
【ゴウバラ】 儂らの間にあった亀裂… そのせいで中心部の半分は おぬし達の手に墜ちた
【ゴウバラ】 仲間同士の諍いを治めることが できなかった… そのことが一番の後悔だ
【ゴウバラ】 仲間割れの果てには、 やはり破滅しかない…
【ゴウバラ】 モニカよ 自分が正しいと信じるのなら、 その行いを誤ってはならぬ
【ゴウバラ】 おぬしの「正義」を言い訳にしては ならぬ
【ゴウバラ】 どうか、おぬしの目指す理想を 見つめて、それを成し遂げてくれ
【モニカ】 あたしの、理想… そんなのは、もちろん！
【モニカ】 もちろん… ああ、そっか…
【イチイバル】
…………
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