210202010 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第20章 絶望の終焉…そして 第2話 遺されたもの-1
アルマス達はついに“終焉”と 相対する
世界の終わりを回避するため、 彼女達はユグドラシルへとマナを 送り込んだ
天上世界、地上世界のキル姫達からも マナを得て、“終焉”の動きを止める ことに成功する
しかし、“終焉”は滅びに瀕した 他世界からの力も集めて夥しい数の 魔獣を呼び出した
絶望的な状況の中、それでも皆、 懸命に道を切り拓き、仲間に後を 託す
託された者達は魔獣の群れを突破し 巨大化した“終焉”へと迫った
最終決戦は目前
今、運命が織り上げられる――
【グランテピエ】 アルマス!
【アルマス】 お姉ちゃん! …他のみんなは?
【グランテピエ】 私のために、 道を切り拓いてくれたんだ
【リサナウト】 そう 彼女達も役目を果たしたのね だったら…
【リサナウト】 私もここまでよ 後はよろしくね、グラ
【グランテピエ】 うん 妹を守ってくれて、ありがとう リサ
【アルマス】 ちょっと待って! リサナウト、どこに行くつもりよっ
【リサナウト】 戦局を読むだけならフェイルノートと ソロモンがいれば十分だけど、 相手は“終焉”だから
【リサナウト】 魔獣がどこに湧くか予測し切れない かもしれないでしょ
【リサナウト】 私もあの子達の手伝いに戻るわ そういうわけで、そっちはよろしく
【アルマス】 待って!
【リサナウト】 あら、まだ何か?
【アルマス】 えっと、その… 今までありがとう、リサ姉
【アルマス】 何だかんだ言って、ここまで私を 守ってくれてたのよね…
【リサナウト】 はうっ…!?
【グランテピエ】 うふふっ 良かったね、リサ
【リサナウト】 ど、動揺なんかしてないわよっ そのくらい、予想してたんだからー!
【アルマス】 もう少し素直に受け取れないの かしら、リサ姉って
【グランテピエ】 アルマスは素直になったみたい、だね
【アルマス】 思い残すことがないように したかっただけよ!
【グランテピエ】 ふふっ …大丈夫だよ 絶対に勝とうね
【ラグナロク】 アルマス! グランテピエ! 他にはっ?
【グランテピエ】 あ! みんな来たみたいっ
【ティルフィング】 私とマスターもここに それから…
【フォルカス】 私とアスカロンもいます! ただ、アスカロンは…
【アスカロン】 大丈夫です… まだ、やれますからっ
【フォルカス】 すみません 私を魔獣の群れから連れ出して くれたとき、負傷してしまって…
【アスカロン】 平気ですっ 皆さんのお役に立てます…!
【グランテピエ】 でも、酷い傷だよっ 無理はダメ 絶対のぜーったいに、ね
【ティルフィング】 でしたら、アスカロンにはマスターの 護衛をお願いしたいのですけれど
【アスカロン】 そちらの方を…?
【ティルフィング】 はい とても重要な役目です いかがですか?
【アスカロン】 …分かりました 精一杯、努めます!
【フォルカス】 アスカロン、あなたの分も… いえ、あなた達の分も背負って 戦いますので
【アスカロン】 はい! フォルカス、一緒に世界を 救いましょう
【アルマス】 ここまで辿り着けたのは、 これだけみたいね
【ラグナロク】 不満なの、アルマス?
【アルマス】 いいえ! 絶・最高よ!
【アルマス】 信頼できる仲間が、 こんなにいるんだもの!
【ラグナロク】 そうね 後ろで魔獣の群れを抑えてくれている 皆の思いも、この御旗に集っているわ
【ラグナロク】 さあ、この旗とともに終焉を穿ち、 世界の安寧と復権を再び!
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