210751081 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー インテグラルノア編サイドストーリー「やがて大樹の姫巫女達よ-前編-」 第1話 射抜く者 8 - 射抜く者-8 射抜く者-8 射抜く者-8 戦闘前
【アバリス】 ううううああ…!! どうしてです? どうして…
【アバリス】 私は…マスターっ…
【ヒョウハ】 だから…間違えてんだよ、あんた
【アバリス】 …………
【ヒョウハ】 存在感がないせいで報われないって 気持ちは…少しは分かるよ…
【ヒョウハ】 どんなに頑張っても、誰も自分の ことを見てくれない…覚えていて くれない…
【ヒョウハ】 そういうのは…正直、しんどいよな
【ヒョウハ】 それでも、やらないといけない それが使命だから…
【アバリス】 ヒョウハ…?
【ヒョウハ】 でも…あんたイヤだったんだろ マスターの命令とはいえ、 仲間の奏官を襲うなんて
【アバリス】 そんなことはっ…
【ヒョウハ】 だったら、どうして仕留め損なった? それも三度も
【ヒョウハ】 あんたの腕なら確実にやれてたはずだ なのに、し損じた
【ヒョウハ】 あんた、最初から殺す気なかったんだ そのうち自分が捕まれば、全ての 罪をかぶるつもりだったんだろ
【ヒョウハ】 暴走したとか言い張って そんなの上手くいくわけないのに!
【アバリス】 それでも…! マスターのためにっ…
【ヒョウハ】 間違えてるって言っただろ あんたは、マスターをぶん殴って やるべきだったんだ
【アバリス】 何てことを言うんですか…!?
【ヒョウハ】 あたしだったら殴ってたね それから全力で謝って… で、こう言うんだ
【ヒョウハ】 「自分の評価を――
【ヒョウハ】 何だ…? あ…まずいっ…!
【アバリス】 森の奥から… もしかして異族っ?
【異族】 ガアアアアアアアアアアアアア!!
【ヒョウハ】 こんなときに…
【ヒョウハ】 ん? こいつら、あたしを狙って 一直線に向かってくる?
【ヒョウハ】 それなら……
【ヒョウハ】 アバリス、町に戻って このことを知らせな 急いで防御を固めるんだ
【アバリス】 あなたは、どうするんですか?
【ヒョウハ】 決まってるだろ
【ヒョウハ】 ここでまとめてぶっ飛ばすんだよ!!
【アバリス】 そんな…無茶です…!
【ヒョウハ】 …さっき言いかけたことを 言っとくな
【ヒョウハ】 「自分の評価を他人に任せんな!」
【アバリス】 !!
【ヒョウハ】 ああ、そうだよ… そういうことだ あたしもやっと分かった
【ヒョウハ】 あんたのお陰で気づけたよ ありがとな
【ヒョウハ】 さあ、かかってこい こういうときのために、 毎日、鍛錬を続けてきたんだ!
【異族】 ガアアアアアアアアアアアア!!
【アバリス】 …………
【ヒョウハ】 おい! 町に行けって
【アバリス】 いえ… ここで食い止めるべきです
【アバリス】 ここと町の間には田畑や牧場も あるんです
【アバリス】 そこを荒らさせるわけには いきません
【ヒョウハ】 なるほど、それもそうだな なら、二人で頑張るか!
【アバリス】 はい
Next: 210751083