210753030 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー インテグラルノア編サイドストーリー「やがて大樹の姫巫女達よ-前編-」 第3話 欺く者 3 - 欺く者-3 欺く者-3 欺く者-3
【ヒョウハ】
良く見ると、この村
どこもかしこもボロボロだな…
【如意金箍棒】
まるで戦闘の痕みたい…
何があったの？
【ナーゲルリング】
ご想像の通りですよ
少し前に戦いがあったんです
【ヒョウハ】
異族…ってわけでもなさそうだな
【ナーゲルリング】
異族をご存知なんですね
以前は異族に攻められたことも
ありましたが…
【如意金箍棒】
そうなの？
【ナーゲルリング】
はい、何度か
その時は誰かが倒してくれたので
事なきを得ました
【ヒョウハ】
それって、キル姫か？
【ナーゲルリング】
誰だったかまでは覚えていませんが、
確かキル姫だったかと思います
【ヒョウハ】
覚えていない…
【如意金箍棒】
同じ場所に何度も現れた異族と
キル姫…
少し気になるわね
【ナーゲルリング】
でも、最近は
異族ではなく、人の手によって
争いが起きているんです
【ナーゲルリング】
この教会も、そのときに壊れて
しまいました…
【ナーゲルリング】
今は村のみんなで修復している
ところです
【ヒョウハ】
なるほどな
よし！
手伝うぞ
【ナーゲルリング】
ええっ？
見ず知らずの方にそんなこと…
【ヒョウハ】
気にすんな！
あたし、お節介なんだっ
【ヒョウハ】
カドケウスとケーリュケイオンにも
手伝わせたかったな
どっか行っちまったけど
【如意金箍棒】
これを予見して逃げていったの
かしら？
【ナーゲルリング】
あの…今、カドケウスと
ケーリュケイオンと言いましたか？
【ヒョウハ】
ああ、言ったよ
ブラオとマロニの町で暮らしてる
キル姫…
【ナーゲルリング】
そんな…！
また攻めてきたんですねっ
【ヒョウハ】
うおっ？
落ち着け、ナーゲルリング！
どうしたっ？
【ナーゲルリング】
さては、あなた達も仲間ですね！
油断してましたっ
【ヒョウハ】
待てってば！
あたし達は――
【如意金箍棒】
はい、良い子ね～
【ナーゲルリング】
なっ…え…？
【如意金箍棒】
良い子だから、ワタシ達の話を
聞いてね～
【ナーゲルリング】
何で私の頭を撫でるんですかっ？
【如意金箍棒】
ふふふっ
可愛い♪
【子供達】 あ！ ナーゲが遊んでるーっ
【子供達】 ちゃんとお手伝いしないと いけないんだよーっ
【子供達】 知らない人達がいるよ！
【子供達】 わーっ！ お猿さんだーっ
【ビコウ】 ウキッ？ ウキーッ…！
【子供達】 待て待て、お猿さーん！
【如意金箍棒】
あらあら
元気な子供達ね
【祀官】 何事かな？
【ナーゲルリング】
あ！
マスターっ…
ブラオとマロニの町から…
【祀官】 何だとっ？ これ以上、村に関わらないでくれ…！
【ヒョウハ】
いや、だからな…
【祀官】 先程は失礼しました ナーゲルリングも子供達を守らねばと 気を張っていたもので
【ヒョウハ】
誤解が解けたんなら、
それでいいよ
…で、話の続きだけど
【祀官】 はい 以前から二つの町は、 この村に目をつけていました
【祀官】 どちらの町に与するか、 決めるよう迫っていたのです
【ヒョウハ】
ブラオの町か、マロニの町か
どっちかの支配下に入れってことだな
【祀官】 ええ しかし、どちらの町も軍備増強で 重税を課しておりまして…
【祀官】 そんなところに加わりたくはないと 村長が突っぱねていたのです
【ヒョウハ】
大した気概のある人だな！
【祀官】 はい 村人の信頼も篤い方でした
【ヒョウハ】
でした…？
【祀官】 少し前のことです 二つの町が合同で… この村を襲いました
【祀官】 その折、村長は怪我を負ってしまって…
【ヒョウハ】
なっ…
【祀官】 暴れるだけ暴れて、 兵士達は去っていきました… 残されたのは…
【ヒョウハ】
このボロボロの光景ってわけだ
【如意金箍棒】
…………
【ヒョウハ】
よし！
そんじゃ教会の修復を手伝うぞ！
【祀官】 ええっ？ しかし見ず知らずのキル姫に…
【ヒョウハ】
それはもういいって
単なるあたしのお節介だから
気にすんな！
【如意金箍棒】
そうね
ワタシも手伝うわ
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