210902020 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第8章 ビギニング・オブ・ジ・エンド 第2話 為すべきこと-2
【テュルソス】 とりつく島もなかったわね
【エンクウ】 せめて、拙僧にも手伝えることは ないかと聞いてみたが…
【ムラマサ】 「あなた達の力など必要ない」の 一点張りでした…
【ツカサ】 …………
【クレイ】 …………!
【エンクウ】 致し方ない 出直すこととしよう
【テュルソス】 わざわざ来てもらったのに 悪いわね お詫びに一杯奢るわ
【エンクウ】 いや、拙僧は… むっ? クレイ殿は何処に?
【ムラマサ】 いつの間にか拙者達だけに なっています…!
【ツカサ】 …………
【クレイ】 待ってくれ、ツカサ! どこに行くつもりだっ?
【ツカサ】 …………!
【アフロディーテ】 あらぁ… 尾行だなんて、美しくありませんわね
【ヴァナルガンド】 失礼なことを言わないで下さい マスターさんはツカサさんの身を 案じているんですっ
【ヴァナルガンド】 私達に黙って、一体、どちらへ?
【アフロディーテ】 マスターは気まぐれなの わたしがついているから、 心配しなくても大丈夫ですよ
【クレイ】 なあ、ツカサ 君がフラッといなくなるのは 今までだって何度かあった
【クレイ】 エンクウは達観しているから、 とやかく言うことはない だから私もそうしてきた…
【クレイ】 でも、状況は悪くなっていく 単独行動は危険だ
【クレイ】 もし、君自身に何かやらなければ ならないことがあるのなら、 私達にも話してくれないかっ
【クレイ】 きっと君の力になれる 一人で抱え込まないで欲しい 私達は仲間だろうっ?
【ツカサ】 …………
【アフロディーテ】 情熱的なアプローチには愛を感じます けれど、あまりマスターに近づかない でいただけます?
【クレイ】 おっと…済まない 私は、ただ…
【ツカサ】 アフロディーテ、 僕は大丈夫だから
【アフロディーテ】 あら、マスター…
【ツカサ】 これ以上、クレイとエンクウに 素性を隠すのは良くないよね
【ツカサ】 僕も気を張りすぎていたのかも 二人は信頼できるって 分かってたはずなのに
【クレイ】 ツカサ…!? 君、もしかして…
【ツカサ】 女だよ それが何か?
【クレイ】 いや…済まない ちょっと驚いただけなんだ
【ツカサ】 驚きついでにもう一つ 僕は中心部を治める四大奏官の 一人で、南地区を治めている
【ツカサ】 先日、アルマス達を迎えに来た シェキナーは僕のキル姫だ
【クレイ】 何だって!? それは…さすがに…
【ツカサ】 受け入れ難いかな? でも、事実だよ それから…
【ツカサ】 君の予想通り、僕はここで やることがあるんだ
【ツカサ】 エンクウに「ネオ・ラグナロク」と 組むことを提案したのは、そのため でもあった
【ツカサ】 僕はここに匿われている一人の キル姫に用があるんだよ
【クレイ】 ここのキル姫に…? それじゃ、まさか今から…
【ツカサ】 中に忍び込むつもりでいた 見つかったら信者やここのキル姫に 追われるだろうから
【ツカサ】 僕とアフロディーテだけで やるつもりだったんだよ
【ツカサ】 これでいいかな? それじゃ、僕達はこれで
【クレイ】 待った! 待ってくれ!
【ツカサ】 何かな? これ以上、聞きたいことなんて――
【クレイ】 そんな話を聞いたら、尚のこと 君を一人で…いや二人かな? とにかくっ
【クレイ】 放ってはおけない! 私も一緒にいくよ
【ツカサ】 えっ、何で? 君まで危険なことをする必要は ないんだ
【ツカサ】 これは、あくまで僕のやるべき ことであって――
【クレイ】 君のやるべきことなら、 私達が為すべきことだ 何故なら
【エンクウ】 拙僧達は仲間だから、であろう? クレイ殿
【クレイ】 エンクウっ?
【エンクウ】 二人ともどこに行ったかと探して みれば、何やら訳ありの様子
【エンクウ】 ツカサ殿、拙僧にも加勢させて もらえぬかな?
【エンクウ】 そなたが拙僧達をどのように見て おるのかは知らぬが、拙僧は そなたを仲間だと思っておる
【エンクウ】 仲間のために加勢する それは至極、当然のことだ
【クレイ】 どうだろう、ツカサ?
【ツカサ】 …………
【アフロディーテ】 うふふふっ♪ 愛を感じますわねぇ、マスター
【ツカサ】 アフロディーテは黙ってて …僕だって、君達を仲間だと 思ってるよ
【ツカサ】 だからこそ、余計な荷を負わせたく なかったのに…本当にいいんだね?
【ツカサ】 手伝うって言ったんだから、 最後までつき合ってもらうよっ
【エンクウ】 それこそ本望
【クレイ】 好きなだけ頼って欲しい
【ツカサ】 それなら、一緒についてきて 「ネオ・ラグナロク」に潜入して 見つけ出すんだ
【ツカサ】 キル姫、ティファレトを
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