221041241 限定クエスト 賀正イベント 振袖に降る雪 ストーリークエスト 振袖に降る雪 ストーリークエスト 5 - 祈りの熱風 祈りの熱風 祈りの熱風 戦闘前
【アバリス】 マスター、大丈夫ですか? ハルモニアに着きましたよ
ハルモニアに向かう途中で、 マスターは急にめまいを感じ、 足がふらつきだした
いまではアバリスに支えられて、 なんとか歩いている状態だった
【アバリス】 私がケイオスリオンで使った 熱風の影響でしょうか… どこかで休ませないと…
【女性】 ちょっと、いいかい?
【アバリス】 きゃっ! あ、あの… なにか…?
【女性】 振袖が気になって見てたのだけど …なにか困っているのかい?
【アバリス】 あの…連れの者が熱を出して… どこか休める場所はありませんか?
【女性】 休める場所ねぇ… よかったら、 うちで休んでいくかい?
【アバリス】 えっ…でも…
【アバリス】 私のような悪魔を宿した斬ル姫は、 ハルモニアで忌み嫌われている… もし、ここで正体がバレたら…
【アバリス】 でも、いまはマスターの体力回復を 最優先にするべきかも…
【アバリス】 あの…では、お言葉に甘えて お世話になります…
【女性】 たいしたもてなしはできないけど ゆっくりしていくといいよ
【アバリス】 あ…マスター! 顔色がよくなりましたね! よかった…
マスターが目を覚ますと、 アバリスは安堵の表情を見せた
確かに、さっきのような めまいや悪寒はもう感じない
その時、ドアがノックされ、 先ほどの女性が飲み物を乗せた お盆を持って、部屋に入ってきた
【女性】 どうだい? 連れの具合の方は?
【アバリス】 あ…いま起きたところです、 本当にありがとうございました
【アバリス】 マスター、この方が この部屋を貸してくれたんですよ
マスターも、助かりました と、女性に感謝の気持ちを伝える
【女性】 困った時はお互い様さ さっ、これでもお飲み 身体が温まるよ
【アバリス】 ありがとうございます 本当、温まりますね…
女性も椅子に座り、 同じものを飲み始める
マスターも飲み物を受け取ろうと 寝台を出るが、汗が冷えたせいで 体が震えてしまった
【アバリス】 あ…!
それを見たアバリスは、 反射的に熱風を吹かせて 部屋を一瞬で暖めてしまう
女性は熱風と室温の変化に驚き、 二人を見て不思議そうな顔をした
【アバリス】 な…なんだか 急に暖かくなりましたね?
もらった飲み物のおかげかな、 これはなんですか? と、二人は必死にごまかす
【女性】 これはホットワインといってね 温めたワインに スパイスを入れてあるんだよ
【アバリス】 だから、体が温まるし、 いい香りがするんですね! とても、おいしいです
女性は嬉しそうに笑った後、 今度は膝をさすりながら 溜息をついた
【女性】 この温かさが ずっと続けばいいのにねぇ 今年は寒すぎて、古傷が痛むのよ
【アバリス】 そうですか…大変ですね
【アバリス】 あの…本当にお世話になりました 私たち、そろそろ出発しようかと…
なんのお礼もできずに申し訳ない と、マスターも頭を下げる
【女性】 いいのよ、私も綺麗な振袖を 近くで見られて嬉しかったわ それじゃ、帰り道に気をつけるんだよ
【アバリス】 マスター、 あの…相談なんですが
国境に向かう途中で、さっきの家を 見下ろせる高台に着くと、 アバリスが真面目な顔で話を切り出す
【アバリス】 パズズの能力で熱風を呼び、 あの女性に暖かいお正月を過ごして ほしいのですが…ダメでしょうか?
【アバリス】 私にできるお礼は、 これぐらいしか思いつかなくて… それも今日一日限定になりますが…
【アバリス】 それでも、なにもしないままでは 帰れません… 私もだれかを喜ばせたいんです!
真剣に考えた結果なのだろう、 マスターは、アバリスから 今までにないほどの熱意を感じていた
熱病を運ばずにやれるならいいと思う と、マスターはアバリスに同意する
【アバリス】 はい!やってみます! 今日だけでも、優しいあの人が 暖かく過ごせるよう、祈りをこめて!
アバリスの熱風が一帯を覆う 冬の寒さと熱風が混ざり合って 周囲は春のような温かさに包まれた
【アバリス】 …マスター! 私、できました! あの人に喜んでもらえるでしょうか?
大成功だね、きっと喜んでいるよ と、マスターとアバリスが作戦成功を 喜んでいると…
【ハルモニア兵A】 そこでなにをしているのですか!? その出で立ち… ハルモニアの者ではありませんね?
【ハルモニア兵B】 外部の人間がこんな場所に…? どこかの国の偵察部隊か… …まさか「悪魔憑き」か?
【アバリス】 くっ… 見つかってしまいましたか…
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