221051010 限定クエスト ハロウィンイベント 笑顔をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ？ストーリークエスト 笑顔をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ？ 1 - 笑顔をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ？ OP 笑顔をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ？ OP 笑顔をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ？ OP
ここはトレイセーマのとある田舎町 街道を行き交う人の姿はほとんどなく 聞こえるのは家畜の鳴き声くらい
ふだんはそんな静かな町だが 今日は少し赴きが違う
大人たちは朝からせっせと 町中を山吹色と紫紺色とに飾りつけ 子供たちはカボチャを抱えて走り回る
今日は秋の収穫を祝い 悪霊を追い払う ハロウィンのお祭り
この町が一年でいちばん賑わう日 といっても過言ではない
そこから少し離れた森のなかに マスターたちの野営地があった
厳しい戦いの日々 姫たちの顔にも 疲労の色が見え始めている
そんな姫たちのことを思い マスターは リフレッシュの一環として
近くの町で開催される ハロウィン仮装パーティへ 参加することを提案したのだが…
【アロンダイト】
……
【マサムネ】
……
大半の姫たちは喜んでくれたものの マサムネとアロンダイトだけは 難しい表情をしている
【アロンダイト】
マスター
無礼を承知で
進言させていただきます
【アロンダイト】
このたびの
ハロウィンへの
参加についてですが
【アロンダイト】
私たちのことを思って
提案してくれたのだとは
理解しているつもりです
【アロンダイト】
ですが
戦いは今も続いています
【アロンダイト】
休息しているさなか
敵が現れないとも
かぎりません
【アロンダイト】
私たちは
日々鍛錬を怠ってはならないと
思うのです
【アロンダイト】
そうですよね、マサムネ？
【マサムネ】
…え？
あ、ああ…そうだな
反対だというのに 仮装はしてくれているんだね とマスターは聞く
【アロンダイト】
マスターから
着用せよ、と
頂戴したものですから
もう少し気楽に… マスターはそう言おうとしたが マサムネの様子が妙なことに気づく
【マサムネ】
主君…
この衣装、なんだが…
マサムネは衣装に不満があるようだ どうしたの、とマスターが尋ねる
【マサムネ】
なんというか…
ほかに帽子はなかったのだろうか
サイズが合わなかったのか それともいつも着ているような 衣装がよかったのかと問いかける
【マサムネ】
その…
拙者もこのようなことは初めてだが
帽子がうめいているのだ…
【アロンダイト】
…えっ？
【帽子】 お腹が…お腹が痛い…
【アロンダイト】
確かに
マサムネの帽子から声が聞こえます…
そんな帽子があるわけがない マサムネが喋っているんでしょ？ とマスターが帽子に触ろうとすると
【帽子】 ちょっと、今はやめてよ お腹が痛くて それどころじゃないんだ…
やはり、帽子が喋っている ひとまずは帽子に話を聞いてみるべく マスターはアロンダイトに相談する
ユニコーンの力を継いだ君なら 帽子のお腹を 治してあげられるんじゃないかな、と
【アロンダイト】
帽子に
効果があるのかはわかりませんが
やってみます…
アロンダイトの 剣から放たれた柔らかな光が 帽子を包み込んでいく…
【帽子】 あれっ、痛くなくなった！ すごいね、お嬢さん！ ありがとう、ありがとう！
【マサムネ】
拙者の頭の上で
暴れるんじゃない…っ！
【アロンダイト】
帽子さん
あなたはいったい…？
【ジャック】 僕ちゃんはハロウィンの妖精、 ジャック・オー・ランタン！ みんな、スマイル、スマーイル！
【マサムネ】
ハロウィンの妖精…？
【アロンダイト】
ジャック・オー・ランタン…？
【ジャック】 僕ちゃんたちの種族は 物や人に 取り憑くことができるんだ
【ジャック】 帽子に取り憑いていたところ 君たちのリーダーに拾われて 今にいたる、ってワケさ
【マサムネ】
…主君
ひとつ確認させてほしい
【マサムネ】
主君が用意してくれた衣装だが
拙者のものとアロンダイトのものが
逆ではないだろうか？
【マサムネ】
…せ、拙者には
このようにハイカラな仕立物は
似合わん気がする
【マサムネ】
やはり
着物が落ち着くというか…
いつもと同じじゃ 仮装にならないでしょ？ とマスターは言う
【マサムネ】
し、しかしだな…！
アロンダイト
そなたからも言ってくれ
【アロンダイト】
いけません、マサムネ
【アロンダイト】
これらの服は
マスターが私たちのためにと
用意してくれたものです
【アロンダイト】
それを交換しようなど…
あなたの忠義は
その程度だったのですか？
【ジャック】 そうだ、そうだ！
【マサムネ】
そなたは
黙っていろ！
【アロンダイト】
それにしても…
先ほどユニコーンの力を使ったとき
なにやら悪しき力を感じました
【アロンダイト】
お腹が痛かったのは
何か魔法でもかけられていたのでは
ありませんか？
【ジャック】 察しのいいお嬢ちゃんだ！
【ジャック】 聞いてくれるかい 聞くも涙、語るもちょべりばな 僕ちゃんの話を…っ！
【アロンダイト】
…マスター
ちょべりば、とはなんですか？
アロンダイトはマスターの服の裾を くいくいと引っ張りながら 真面目な顔で尋ねてくる
マスターは優しく微笑みながら まずはジャックの話を聞こう、と 指でジェスチャーをする
【ジャック】 そもそも ハロウィンは 秋の収穫を祝うお祭りなんだ
【ジャック】 みんな笑顔で お祭りを楽しめるように
【ジャック】 僕ちゃんは ハロウィン妖精界からやってきたんだ
【マサムネ】
そんな世界、聞いたことがないが…
マサムネが 怪訝そうな表情を浮かべる
【ジャック】 細かいこと気にしない！ 今日は楽しい ハロウィンなんだからさ！
【ジャック】 …でも、僕ちゃんとは違って ハロウィンは恐怖のお祭りだって 考えている妖精もいるんだよね
…それからジャックは語り始めた 街を恐怖のハロウィンに染め上げる 悪い妖精の話を…
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