240221213 イチイバル・神令・オーディン 海上編ver. 樹令『常夏の秀麗』
あれから、数日後――
夏を満喫しているイチイバル
ビーチバレーで、 みんなと盛り上がっている
【イチイバル】
お兄さんの笑顔が
ボクだけじゃなく…
【イチイバル】
みんなに向けられるのが、
イヤな時もあった…
【イチイバル】
今でも、それはあるけど…
【イチイバル】
みんなの笑顔がボクの力になる
【イチイバル】
そう感じる時もあるんだ
【イチイバル】
えいっ！
仲間から上げられたトスから、 見事なスパイクを決める彼女
【イチイバル】
これが天才美少女戦姫、
イチイバルさんの実力だよ、
ドヤッ☆
わぁ！ と彼女の元に 駆け寄る姫達
弾けんばかりの笑顔で、 ハイタッチを交わし合う
【イチイバル】
ふふっ、お兄さんの
笑顔も好きだけど
【イチイバル】
みんなとの時間も、
やっぱり面白くて心安らぐ
ボクの大事な宝物だ
満面の笑みで、 ハイタッチを交わすイチイバル
それは彼女が、 また新たなる力に 目覚めた瞬間でもあった
そんな彼女の元に、 マスターがやってくる
【イチイバル】
どうしたの、お兄さん？
寂しそうな目を 見せることもあったけど、 もう大丈夫みたいだね、と微笑む
【イチイバル】
そうだね
【イチイバル】
お兄さんがボクを理解しようと
歩み寄ってくれたからな
【イチイバル】
えへへ…
ボクのわがままに付き合ってくれて、
向き合ってくれて、ありがとう
微笑む彼女
それを見て、 ホッとするマスター
【イチイバル】
でも…
【イチイバル】
だからって安心は禁物だ
え？どういうこと？ マスターが尋ねる
【イチイバル】
ボクをひとりにするのは
得策じゃないよ
【イチイバル】
自慢ではないけど、
なにを仕出かすか分からないって
よく言われるんだ
【イチイバル】
だから…
【イチイバル】
お兄さんが
ずっとボクの側にいるのはどうかな
【イチイバル】
…うん、絶対にその方がいい
そう言って、微笑む彼女
冗談なのか、本気なのか… いつも飄々としている彼女の真意は、 とても読み取り辛い…
【イチイバル】
ふふふ、
これからもよろしくね、
キランッ☆
だけどマスターは、彼女との 心の距離が近づいていることは 実感しているのだった
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