241520190 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー インテグラルノア編サイドストーリー「やがて大樹の姫巫女達よ-後編-」ストーリー やがて大樹の姫巫女達よ 4話 10 - 尽くす者-9 尽くす者-9 尽くす者-9
【イチイバル】 家もすっかり元通りだね
【ロジェスティラ】 ゴーちゃんが頑張ってくれました♪
【イチイバル】 しかし…異族が村人に化けて 生活していたとは…
【ロジェスティラ】 少しずつ人間と成り代わっていた ようです… 今まで気づかなかったなんて…
【イチイバル】 自分を責めてはいけないよ あれはそうそう見破れるものじゃない
【ロジェスティラ】 それでも…もっと早く気づくべき だったんです…
【イチイバル】 そういえば、どうして異族が人間に 化けていると気づいたんだい?
【ロジェスティラ】 実は…村に置いてもらってる栄養剤… 飲み過ぎると良くないので、 雑貨屋さんにお願いして
【ロジェスティラ】 飲み過ぎの人には色と味がついた だけのお水を渡すようにして もらっていたんです
【ロジェスティラ】 あのとき村人さんが飲んだのは それだったって気づいて…
【ロジェスティラ】 薬のせいじゃなかったのなら、 何だったんだろうって考えたら 前に読んだ本のことを思い出して…
【イチイバル】 なるほど キミの思いやりと日頃の研鑽が、 真実を導き出したんだね
【イチイバル】 …やはり、今回の事件は、 ボクが引き起こしたのだと思う…
【イチイバル】 ボクが村に現れた異族を倒したことで 村長に化けていた異族は脅威を感じた んだ
【イチイバル】 「魔女」の家に運ばれたのを知って、 「魔女」ごとボクを排除するために あんな芝居を手下にさせたんだろう
【イチイバル】 ボク自身の記憶が消えたとしても 「キル姫に襲われた」という記憶は 残っていたはずだから
【ロジェスティラ】 そんなの…イチイバルさんのせいじゃ ありません!
【ロジェスティラ】 村を乗っ取ろうとしていた異族が 悪いんですっ 策を巡らす異族がいるなんて…
【イチイバル】 異族について、ボク達は知らないこと の方が多いのかもしれないね
【ロジェスティラ】 知らないことの方が… そう、ですね…
【イチイバル】 ロジェスティラ ボクは明日、ここを発つよ
【ロジェスティラ】 あ…
【イチイバル】 やはりボクは一つ所にいては いけないんだ
【イチイバル】 この村に異族が現れたのは、 きっとボクが来たせいだから…
【イチイバル】 ボクといると、キミにまで 危険が及んでしまう
【イチイバル】 それでも、キミに会えて良かった この村は今度こそ穏やかで静かな 村になるだろう
【イチイバル】 キミも心穏やかに…
【ロジェスティラ】 あああ…あのあのっ 待って下さいっ
【ロジェスティラ】 わたし…わたしも… 連れていって下さい! お願いしますっ
【イチイバル】 ロジェスティラ… それはいけない 危険過ぎるよ
【ロジェスティラ】 分かってます でもでもっ…わたし… このままじゃダメなんです…!
【ロジェスティラ】 ずっと…穏やかで静かな暮らしを 望んでいました…
【ロジェスティラ】 穏やかな世界のために、 お役に立てるキル姫になろうって 自分なりに努力してきたつもりです
【ロジェスティラ】 でも…あんなにあっけなく、 穏やかな世界は…優しい人達は… 壊れてしまいました…
【ロジェスティラ】 わたし…知りたいんです… 知らないといけないんです…!
【ロジェスティラ】 誰も傷つくことのない… 穏やかで優しい世界にするためには どうすればいいのか
【ロジェスティラ】 争いが起きる原因をちゃんと知って それを取り除く方法を考えないと いけないんですっ
【ロジェスティラ】 ここで…この家に引きこもって… 自分だけ静かな生活を送るのは 終わりにします
【ロジェスティラ】 お願いします イチイバルさんの旅に、 わたしも連れていって下さい!
【イチイバル】 …キミがいなくなったら、 村の人達は寂しがるよ
【イチイバル】 あんなことがあって、 まだ皆、落ち着いてはいない…
【イチイバル】 せっかく疑いが晴れたんだ キミが支えになってあげると 良いんじゃないかな
【ロジェスティラ】 えっと…それについては ゴーちゃんと話し合いましたっ
【ロジェスティラ】 ゴーちゃんがここに残って、 「魔女」の振りをしてくれます
【ゴーレム】 …………
【ロジェスティラ】 お留守番、お願いしますね
【イチイバル】 …参ったな キミの意志は固そうだ
【イチイバル】 分かったよ ロジェスティラ、一緒に行こう
【ロジェスティラ】 イチイバルさん! ありがとうございますっ
【イチイバル】 今日のうちに支度できるかい? 明日は日が昇ったら出発しよう
【ロジェスティラ】 はい!
【イチイバル】 ごめんね、ロジェ やはりキミを連れてはいけない
【イチイバル】 ボクは世界のため、人々のためなら いくらでもこの身を差し出せる
【イチイバル】 でも、そんなボクの旅に同行するのは あまりに危険過ぎるんだ
【イチイバル】 どうかキミは、 この村で心穏やかに暮らしてくれ
【イチイバル】 それが…ボクにとっても 大きな心の支えになるから
【イチイバル】 キミと一緒に旅をする… それはとても心躍る旅路だけれど そんな旅の先で…
【イチイバル】 キミを失うようなことになったら… ボクはきっと耐えられないよ…
【イチイバル】 さよなら…ロジェ
【ロジェスティラ】 さよならは、イヤです…!
【イチイバル】 ロジェ…スティラっ? キミ、どうして…
【ロジェスティラ】 このくらい、分かります…! イチイバルさん、優しいから…
【ロジェスティラ】 わたしのこと置いて…一人で 行っちゃうんじゃないかって… 分かっちゃったんですっ
【ロジェスティラ】 イチイバルさん一人が背負って、 犠牲になるなんて… 間違ってますっ
【ロジェスティラ】 それに、あれから考えたんです 異族が狙っていたのはイチイバルさん だけじゃないんじゃないかって…
【イチイバル】 どういうことだい?
【ロジェスティラ】 異族は、イチイバルさんが村に来る 前から村の人達に紛れていたんだと 思うんですっ
【ロジェスティラ】 誰も気づかないくらい村に溶け込む なんて、数日でできることじゃ ありませんから
【ロジェスティラ】 もしかしたら、ずっとわたしを 狙って機会を窺っていたんじゃ ないかって…
【イチイバル】 なるほど…その推測でいくと ボクとキミの共通点は、 「呪い」だろうね
【ロジェスティラ】 異族に狙われてるのは、 呪いのせい、なんですか…?
【イチイバル】 今のところは、推測でしかないけどね
【ロジェスティラ】 で、でしたら… なおさらですですっ
【ロジェスティラ】 わたしも無関係ではないので、 のでっ…!
【ロジェスティラ】 わたし…わたしがイチイバルさんを 支えますっ
【イチイバル】 あ…!
【ロジェスティラ】 イチイバルさん… わたし、もう連れていって欲しい なんて言いません
【ロジェスティラ】 絶対に、ついていきます イチイバルさんがダメだって 言っても…
【ロジェスティラ】 だって、これは… わたし自身の旅なんですからっ
【イチイバル】 …………
【イチイバル】 …ふふっ 参ったな キミ自身の旅か…そうだね…
【イチイバル】 ごめん、ロジェスティラ ボクは勘違いしていたよ
【イチイバル】 そうだ これはキミ自身が決めたことだ
【イチイバル】 今度こそ、本心から言うよ ロジェスティラ、一緒に行こう 世界と人々のために
【ロジェスティラ】 はい! イチイバルさんっ
【イチイバル】 ひとまず、 ユグドラシルを目指そうか
【ロジェスティラ】 わかりましたっ! えへえへ…二人での旅… なんだか楽しみですっ
【???】 むかしむかし、あるところに 恥ずかしがり屋のキル姫がいました
【???】 “運命”と出会った彼女は、 自らの意思で旅に出ることを決めます
【???】 この世界から、争いをなくすため 穏やかで優しい世界を生み出すため 争いの原因を知る旅に
【???】 きっと幾多の困難が待ち構えている ことでしょう
【???】 でも、大丈夫 彼女の側には素敵な仲間がいるの ですから
【???】 「恥ずかしがり屋の魔女」はいつか 必ず、理想の世界に辿り着くこと でしょう――
【ゴーレム】 いってらっしゃいませ ロジェスティラ様
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