241520380 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー インテグラルノア編サイドストーリー「やがて大樹の姫巫女達よ-後編-」ストーリー やがて大樹の姫巫女達よ 6話 9 - 集いし者-8 集いし者-8 集いし者-8
【ヒョウハ】 あたし達のせいで世界が滅びかけてる って言うのかよ!
【フリッグ】 もっと正確に言うと、 バイブスとキラーズが増えすぎた せいね
【テュール】 そして、それらを使った争いが 拡大し続けているから、だ
【オーディン】 世界を支えるユグドラシルに 莫大な負荷がかかっておる
【オーディン】 特に天上世界からバイブスを持った 者達が地上に降りて以降が酷いのだ
【オーディン】 本来、キル姫は天上世界で一人に 戻らねばならなかった…
【オーディン】 であるにも関わらず、バイブス持ちは 分裂したままのキル姫達を連れて 地上に降りてしまった
【オーディン】 あれで一気に混沌が加速した ユグドラシルは多大な負荷にさらされ 続けることとなった
【オーディン】 争いが続く限り、ユグドラシルは 蝕まれ、弱っていく…
【オーディン】 そして、死に至る
【ヒョウハ】 …………
【イチイバル】 対策は、あるんだよね? ボク達はそのために用意された器だと 言っていたのだから
【オーディン】 うむ… スクルドの予見から儂らが導き出した 計画…それが「神々の黄昏」
【オーディン】 世界中に散らばった全てのバイブスと キラーズをユグドラシルに還し、 儂らも世界への干渉をやめる
【オーディン】 全ての世界から、神秘の業を 取り除き、世界を被造物達に 委ねるのだ
【オーディン】 バイブスもキラーズもマナの亜種 ユグドラシルの糧となるもの
【オーディン】 それらを還せば、ユグドラシルは 再び力を取り戻し、世界を支えて くれる
【オーディン】 終焉は遠ざかり、人々の時代が 蘇ることだろう
【ヒョウハ】 …なあ その世界に、キル姫は?
【オーディン】 おらぬ すまないが、お前達は一人残らず ユグドラシルに還るのだ
【フリッグ】 「神々の黄昏」が達成されれば 私達もこの世界に残ることはないわ
【オーディン】 バイブスを持つ者も、キル姫も おらぬ世界だ
【オーディン】 人々が、人々の力で未来を切り拓いて いく世界…それが残される
【ヒョウハ】 そっか…
【ヒョウハ】 力に支配されない 人と人が手を取り合って 創る世界…か
【フォルカス】 過酷であることは間違いありません 私達は多くの血にまみれ、恨まれ、 疎んじられることでしょう
【フォルカス】 そして最後はその身をも 捧げなければならないんです…
【フリッグ】 これは最後の手段だったの… スクルドの予見が外れてくれればと 幾度も思ったわ
【オーディン】 だが、事態は悪化の一途を辿った おまけに残されていた7人のうち 1人が…
【如意金箍棒】 えっ? …あ、そういえば フォルカスは違うわよね
【フォルカス】 はい 私は足りなくなった一人の代わりに 加わったんです
【フリッグ】 そのせいで、あなた達には辛い思いを させてしまったわね…
【イチイバル】 何のことかな?
【フリッグ】 あなた達にかけられた 「呪い」のことよ それをかけたのは私達なの
【ヒョウハ】 何だって!?
【オーディン】 器が6人になってしまったとき、 これ以上、失うわけにはいかないと 考えた儂らは…
【オーディン】 お前達に、誰の記憶にも残らない 呪いをかけて天上世界のあちこちに 「隠した」のだ
【オーディン】 「神々の黄昏」を実行に移すときまで 誰にも知られることなく過ごして もらう…そういう意図だったのだが
【オーディン】 呪いのせいで難儀した者もおろう それについては、詫びよう この通りだ
【ヒョウハ】 …いや、頭下げてるのかも しれないけど、見えないし
【ヒョウハ】 ま、気にしなくていいよ! 呪いの正体が分かって、 すっきりした
【フリッグ】 そう言ってくれて助かるわ
【フリッグ】 この計画を阻害しようとする者から あなた達を守るためとはいえ 辛い思いをさせてしまったわね…
【ヒョウハ】 いや、あたしは別にいいんだ でも…知らない内に町の人達にも 迷惑をかけちゃったからさ
【ロジェスティラ】 はい…皆さんを傷付けてしまいました それなのに、わたしは何も知らずに…
【イチイバル】 …ところで、ひとついいかな 計画を阻害しようとする者って いうのは、さっき遭遇した子かな?
【イチイバル】 彼女は異族と繋がっているようだった けど、世界に空いた「穴」とも 関係があるのかい?
【フォルカス】 はい、先ほど遭遇した彼女… 厳密に言えば、彼女達なのですが インテグラルキラーズという存在です
【オーディン】 かつては神の使いであった異族は 今は新世界の姫インテグラルキラーズ に使役されておるのだ
【オーディン】 呪いの効果が薄れたことで、初めは お前達のことを探っていたようだが どうやら目的が変わったらしい
【オーディン】 今は、彼女達の計画を完遂させるため 異族を使って、この世界を新世界の 礎にしようと動いておる
【イチイバル】 なるほど… 世界に空いた「穴」は、彼女達の 計画の一端だったというわけだね
【イチイバル】 異族がボク達を真っ先に狙わなく なったのもそういう理由か… 理解したよ
【フリッグ】 あなた達が異族に見つかる前から、 彼女達は密かに準備を進めていたわ 計画の完遂も時間の問題よ…
【フォルカス】 今後は、彼女達についても 警戒しなくてはなりませんね…
【フリッグ】 呪いについては、 ここに来たときに解いているわ
【如意金箍棒】 それは嬉しいわね
【ヒョウハ】 そう…だな… これからはあたし達のことも みんなの記憶に残るってことか…
【ミュルグレス】 ヒョウハってば なに考え込んじゃってるの? 似合わな~いっ
【ヒョウハ】 あははっ…いろいろ急すぎて 心の整理がつかないや 心配かけてごめんっ…!
【ミュルグレス】 はあ?別に心配してないし… 真剣に考え込んじゃって バカみたい…
【如意金箍棒】 ヒョウハちゃん…
【ロジェスティラ】 わたしは、そんなにっ… 呪いのことは 気にしてませんでした
【ロジェスティラ】 皆さん優しい方ばかりでしたし それに…呪いのおかげで イチイバルさんにも会えましたから
【イチイバル】 ふふっ、そうだね
【イチイバル】 …さて、それよりも 決断のときじゃないかな
【オルフェウス】 そうだよね… ここに来たってことは、 そういうことだよね
【イチイバル】 「神々の黄昏」…神の器となって 計画を実行に移すのか…
【ヒョウハ】 そんなの冗談じゃないって 蹴っ飛ばして、ここから出ていくのか 二つに一つってわけだ
【オーディン】 うむ… 決して万全とはいえぬ状態で お前達に強要するのは忍びない
【オーディン】 フォルカスという例もある 代わりを見つけることもできよう で、あるならば…
【オーディン】 一切の躊躇いなく 断りたくば断ってくれ その意思を尊重しよう
【フリッグ】 そうね… 世界のためにあなた達に犠牲を強いる のだから、そのくらいは…
【テュール】 ただし、一つだけ約束しよう 俺はお前達に強大な力を与えることが できる
【テュール】 俺の力でお前達を全力で支援する 軍神の名にかけて
【ヒョウハ】 言うねえ さすが、神様
【フォルカス】 では、返事を聞かせて下さい
【イチイバル】 そうだね… ボクは――
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