241531030 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー インテグラルノア編セブンスキラーズサイドストーリー「巡る世界に大罪の祈りを-前編-」ストーリー 巡る世界に大罪の祈りを-前編- 1話 3 - 初めての再会 ステージ3 初めての再会-3 初めての再会-3
【パラシュ】
おかしいな…
こっちに逃げたはずなのに…
【パラシュのマスター】 見失ったのか？ そんな馬鹿な！
【パラシュ】
大丈夫だよ
逃がしはしない
絶対にね
【イシューリエル】
…………
【イシューリエルのマスター】 クソッ… どこに隠れやがった あっちか！？
【イシューリエル】
…マスター
あちらに参りましょう
【アスカロン】
皆さん、行ったみたいです…
あの…
【フォルカス】
助かりました
ここはあなたの部屋なんですか？
【アスカロン】
はい
しばらくは匿えると思います
【フォルカス】
それほど長居はしませんから
話すべきことを話したら、
ここから出ていきます
【アスカロン】
…世界の真実について、
ですよね？
【フォルカス】
はい…
アスカロン、あなたは私と
“一月後”に戦いました
【アスカロン】
未来のことを過去形で話すのは
何だかおかしな気分ですけど…
その記憶が私にもあります
【フォルカス】
より正確には一月後ではないのです
けれど…あの戦いは果てしなく
続いていました…世界が壊れるまで
【フォルカス】
そして、開戦の一月前まで遡ったん
です
それが、今…
【アスカロン】
どうして、そんなことが起きたん
ですか？
【フォルカス】
理由は私にも分かりません
ただ、この現象は初めてのこと
ではないんです
【フォルカス】
少なくとも、私は六度、世界の崩壊と
巻き戻しを経験しています
【アスカロン】
えっ…？
これが初めてじゃないんですか…
【フォルカス】
この時間を過ごすのは、
七度目になります
【フォルカス】
七度目にして、初めて、一月後の
記憶を有している方に出会いました
それが、あなたです
【アスカロン】
私が、初めて…
【アスカロン】
あ、あのっ
フォルカスはどうして記憶を持って
いたんですかっ？
【フォルカス】
それが…私にも分からないんです
だから、理由を知りたくて、
ここに来ました
【フォルカス】
私は、あなたがどうして記憶を
有していたのか知りたいんです
【フォルカス】
それが世界のループを…
ひいては世界の崩壊を回避する
手がかりになるかもしれません
【アスカロン】
私が“前回”の記憶を残していた
理由…？
【アスカロン】
フォルカスに会ったから？
でも、フォルカスはハルモニアの
キル姫達とも会ってたはず…
【アスカロン】
どうして私は覚えていたん
でしょう…？
【アスカロン】
あ、あのっ…！
世界がループしてるんですよねっ？
【アスカロン】
それじゃ…私達、これまで何度も
出会っていたんですかっ？
【フォルカス】
いいえ
あなたと会ったのは…“前回”の
戦場が初めてだと思います
【フォルカス】
私の行動も毎回同じわけでは
ないので…
【アスカロン】
そうですか…
【アスカロン】
出会った回数とか、そういうこと
ではなさそうです…
【フォルカス】
何か思い当たることはありませんか？
些細なことでも構いませんっ
【アスカロン】
そう言われても…
あのっ！
これは提案なんですけどっ
【アスカロン】
このことをみんなに話して
力を借りるというのは
どうでしょう？
【アスカロン】
悔しいですけど…
私より頭の良い方に考えてもらえれば
答えが見つかると思います
【フォルカス】
いいえ…
それは危険過ぎます
【アスカロン】
もちろんケイオスリオンの方々には
私から話を――
【フォルカス】
聞いて下さい、アスカロン
先程も言ったように、私はこれで
七度目なんです
【フォルカス】
すでに六回、失敗しました…
【アスカロン】
失敗…
あっ
【フォルカス】
また、ダメだったんですね…
私は一体、どうすればいいのですか…
【フォルカス】
二度目のループのとき
私はハルモニアの方々に真実を伝えて
助けを求めました
【フォルカス】
その結果、錯乱したと見なされて
監禁されてしまい…やがて世界が
崩壊しました
【アスカロン】
信じてもらえなかったなんて…
マスターは…あなたのマスターは
信じてくれなかったんですかっ？
【フォルカス】
残念ながら、私と適合する方は
現れていません
【フォルカス】
マスターがいれば違っていたかもとは
私も思いました…
【アスカロン】
ごめんなさい…
【フォルカス】
いえ、いいのです
【アスカロン】
でしたら、ラグナロク教会に！
天上世界に助けを求めるのは
どうですかっ？
【フォルカス】
三度目のループの折、私は一人で
天上世界に向かおうとして
失敗しました
【フォルカス】
何故かユグドラシルから天上世界に
上がれなかったんです
【フォルカス】
あげく、不審な行動を咎められて
処刑されてしまいました…
【アスカロン】
そんなの…酷いです…
【フォルカス】
より慎重に仲間を捜しもしました…
でも、上手くいきませんでした
【フォルカス】
私だけでなく、私に従ってくれた
キル姫まで死なせることに
なったんです…
【フォルカス】
もう…あんな思いはしたく
ありません…
【フォルカス】
たった一人で立ち向かう困難さは
身にしみて感じています
それでも、私は…
【フォルカス】
世界の崩壊を
止めなければならないんです！
【アスカロン】
フォルカス…
【アスカロン】
そんな決意は…
しなくても良いと思います！
【フォルカス】
え…？
【アスカロン】
フォルカス、私がいます
私もあなたと同じですからっ
【アスカロン】
さっき言ってましたよね？
“前回”の記憶を持っている人に
会ったのは初めてだって
【アスカロン】
私なら、あなたと同じ立場で
世界の崩壊に立ち向かえます
【アスカロン】
あなたの本当の仲間に
なれると思うんです！
【フォルカス】
…………
【アスカロン】
一人で背負おうとしなくて
良いんですよ！
二人で戦いましょう
【フォルカス】
でも…私達は…他国のキル姫同士
ですから…
【アスカロン】
それでも、あなたは私のところに
来てくれました
【アスカロン】
私…すごく不安だったんです
この記憶が何なのか分からなくて…
【アスカロン】
フォルカスが来てくれて、
驚いたけれど、安心してる自分も
いるんです
【アスカロン】
一人ぼっちじゃないんだって
分かったから
【アスカロン】
フォルカス、
あなたは…違うんですか…？
【フォルカス】
…私は――
【イシューリエル】
ああ…
悲しいことですね
本当に…
【アスカロン】
イシューリエル…！？
【イシューリエル】
アスカロン…
あなた、私に嘘を吐きましたね
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