250131211 暁美 ほむら 容赦はしないわよ
常夏の島でバカンスを過ごす マスター達一行だったが その輪から離れひとり佇む少女がいた
【ほむら】 …………
ひとり海を眺める少女、 ほむらへ向けて、海は楽しめてる? と声をかけるマスター
【ほむら】 休養は取れたわ
ほむらの簡潔な答えに あはは……と笑って返すしかない マスターだった
中学生にしては妙に達観した 雰囲気のほむら
それは頼もしくもあり しかしながらどこかで心配だと 感じるマスター
【ほむら】 その顔はまた何か心配事かしら …私のことなら、心配しないで
言葉が足りないことが多いせいか 周りからは冷たいと 勘違いされることもあるほむら
だがマスターは ほむらが優しい性格だと 知っている
【ほむら】 …………私は大丈夫だから
だが、やはりほむらとの間には 壁のようなものを感じるのも また事実だ、と悩むマスター
【ほむら】 マスターこそ、 楽しめているのかしら
【ほむら】 いつも気を遣ってばかりで あなたこそ休養を取るべきだわ?
ちゃんと周りを見て 他の人のことも気に掛けてくれる ほむら
ほむらが気を掛けてくれていることに 嬉しさを感じつつ、大丈夫だよ と返すマスター
【ほむら】 そう、ならいいわ
【ほむら】 …………
長くは続かないものの ぽつりぽつりと会話をするマスター
戦場が間近にある普段では決して 交わされないそのやり取りは 海でのバカンスが生み出したのだろう
マスターがそんなことを 考えていると、姫達が駆け寄ってくる
【ほむら】 …何かしら
走ってきた姫達は口々に 大変だ、一緒に来て! とまくし立てる
【ほむら】 …………っ!
大変だ、の一言に 表情を変えるほむら
【ほむら】 すぐ行くわ
戸惑いながらも何か危険なことが 起きたのかもしれないと姫達に 付いていくマスターとほむら
【ほむら】 これは…どういうことかしら
姫達に促され訪れた砂浜では 水鉄砲を持った姫達が待ち構えていた
「人数もそろったし始めよう!」 という姫の掛け声に歓声が沸く
【ほむら】 水鉄砲?
遊びの人数が 足りなくて大変だったのか… と、ホッとするマスター
【ほむら】 何か事件でも起きたかと 思ったけれど そんなことはなかったようね
ほむらを怒らせてしまったかと 思うマスター だが…
【ほむら】 勝負を挑んでくるのなら 容赦はしないわよ
しかし、ほむらは意外と ノリノリな様子だった…
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