252003163 限定クエスト 未分類 Phantom of DEMPA ～ねもぺろのでんぱな冒険者～ Phantom of DEMPA ～ねもぺろのでんぱな冒険者～後編 6 - 後編3話「最後のライブ」 Phantom of DEMPA ～ねもぺろのでんぱな冒険者～ 6 Phantom of DEMPA ～ねもぺろのでんぱな冒険者～ 6話 戦闘後
それは嵐の前の静けさか…
相対する丘の上から、 ２つのギルドが 街を見下ろしている
そして、それを迎え撃たんと 武器を手に身構える街の人々
今まさに三つ巴の戦いが始まらんと、 街は異様な緊張感に包まれていた
『進めぇぇぇぇっ！！』
２つのギルドのマスターが 同時に号令を放つ
その声と共に、 大勢のキル姫たちが 一気になだれ込んだ！
迫り来る大量の殺気
――と、その時！
【奏官】 ！！
【キル姫】 ！？
どこからともなく聞こえてきたのは、 この場に似つかわしくない可憐な歌声
【３人】 ♪～♪～♪～
それは、 ねも・ぺろりん・ラブリュスが 奏でるものだった
【３人】 いっくよーーーーーーっ！！！
ヒートアップしてゆく３人 その歌声は街全体に響き渡ってゆく
気が付けば、 あれだけ殺気立っていたキル姫たちの 足が止まっていた
パフォーマンスの中、 目を合わせる３人
彼女たちは心を通い合わせ、 魂で言葉を交わす
【ラブリュス】
ねもとぺろりんが言ってた
わたしたちにしか出来ない方法って…
【ラブリュス】
これだったんだね！
【ねも】
うん！
武器をマイクに持ち変えれば、
戦いを止められるって思ったんだ！
【ぺろりん】
もちろん不安もあったけど…
私たちなら出来るって思ったよ！！
【ぺろりん】
だって、
みんなを笑顔にしたいって
心から願ってる……
【ねも】
アイドルだからっ！！
さらにヒートアップしていく ねもとぺろりんのパフォーマンス
【ラブリュス】
すごいっ！２人とも…
歌もダンスも息ピッタリだよ！！
【ねも】
不思議だね、ぺろりん
前は合わなかったのに…
【ぺろりん】
どうして今は、
こんなにも合うのかな…？
【ねも】
分かったの
以前の私たちは…
【ねも・ぺろりん】 はぁ…はぁ…！
スタジオに残った２人は、 それぞれの想いを胸に 練習を続ける
【ねも】
歌もダンスも
もっと息を合わせたい…！
【ぺろりん】
もっといいパフォーマンスが
できるはず…！
【ねも】
ねもぺろのパフォーマンスで…
【ぺろりん】
ライブを成功させたい！！
【ねも】
そう思ってた
【ねも】
毎日、必死に戦ってるうちに…
いつの間にか、自分たちのために
頑張っちゃってたんだよ
【ねも】
でも、この世界に来て…
思い出したの
【ねも】
アイドルって…
みんなに楽しんでもらうため
【ぺろりん】
笑顔になってもらうために
存在するんだね♪
【ねも】
うん！その想いが一つになったから…
今はぺろりんと一緒に歌うのが！
踊るのが！最高に楽しい！！
【ぺろりん】
私も…同じ気持ちだよ！
ねもちゃん♪
【ラブリュス】
うふふっ！
君たちって……
最高のアイドルだねっ♪
３人の体から 不思議な光が放たれる
それはアイドルの 魂の輝きなのだろうか…
とにもかくにも、 彼女たちがパフォーマンスを終え、 マイクを下ろした時…
キル姫たちも、 自然と武器を下ろしていた
それは紛れもなく、 アイドルがパフォーマンスで 勝利した瞬間だった
すごーーーい！！ ３人に笑顔で拍手を送る少女
【３人】 ありがとうございましたーーーっ！
歌によって戦うことの無意味さを 知った２つのギルドは、 この街と共に協力することを決めた
【ラブリュス】
やったね、２人とも♪
【ねも】
あはは…楽しかった～！！
【ぺろりん】
うんうん、最高のライブだったよ！
【ぺろりん】
私たち、前より
全然うまくなってたよね、
ねもちゃん！？
【ねも】
そうかなぁ？
楽しかったけど、
うまくなったかは自信が……
【ねも】
……え？
【ぺろりん】
ふふっ
微笑むぺろりんに、 ねもが驚いた表情で尋ねる
【ねも】
前より…って……
もしかして、ぺろりん……
【ぺろりん】
ラブリュスちゃんと
ねもちゃんのおかげで
完全に思い出したよ！
【ぺろりん】
私はキル姫じゃない！！
【ぺろりん】
でんぱ組.incのぺろりん！
だよ！
【ねも】
本当に…
記憶が戻ったんだぁっ！？
【ぺろりん】
今まで心配かけてごめんね、
ねもちゃん！！
【ねも】
よかったよぉぉぉぉっ！！
嬉しさのあまり、 ぺろりんにギュッと抱き着くねも
【ぺろりん】
私のために…
ずっと一緒に戦ってくれて、
ありがとう！
【ねも】
こっちこそ！
私をいっぱい助けてくれて、
ありがとう！
【ねも】
これからも……
ずっとずっと一緒に戦おうね！！
【ぺろりん】
もちろん！！
ずっと一緒だよ！
【ぺろりん】
だから、
いつか元の世界に戻った時は…
【ねも】
うん！
みんなが笑顔になれる、
そんなライブをしようねっ
――と、次の瞬間、
【謎の声】 その願い……確かに届いたよ
【ねも・ぺろりん】 ！！
【ぺろりん】
この声……！！
【ねも】
ねぇ、教えて！
あなたは…誰なの！？
【謎の声】 う～ん、キミたちのファン？かな
【ねも】
…ファン？
【ぺろりん】
ねぇ！
どうして私たちを
この世界に…！？
【謎の声】 思い出して欲しかったから 歌の力……そして、 ライブの楽しさ、素晴らしさを
【謎の声】 そして君たちは十分に思い出した
【謎の声】 だから、元の世界に戻って… これからも君たちを待っている 人たちのために歌ってね
【ねも】
え？元の世界に…？
【ぺろりん】
あっ！ねもちゃん、見て！
気が付くと、２人の体が 透けていっている
【ラブリュス】
お別れだね、２人とも
【ぺろりん】
そんな…！
急にこんな…！
【ラブリュス】
悲しくなんてないよ♪
アイドルに涙は似合わないんだから！
【ラブリュス】
それに、住む世界は違っても…
わたしたちアイドルの魂は、
ずっと繋がってるからね♪
【ぺろりん】
うん！
今までありがとう、
ラブリュスちゃん！
【ねも】
あなたに教えてもらったよ！
アイドルは…世界を救うって！
【ねも】
私たちも、アイドルとして
自分たちの世界を救うよ！
歌の力で…みんなを笑顔にする！
【ラブリュス】
じゃあね！
向こうに帰っても元気でね！
【ラブリュス】
ラブリュスちゃんも、
この世界をアイドルとして
救ってみせるよ～！
笑顔で手を振るラブリュス
【ねも・ぺろりん】 バイバイ！！
【ラブリュス】
バイバ～イ！！
ねもとぺろりんは、 自分たちがいるべき世界へと 帰っていくのだった
【？？？】 やれやれ……
【？？？】 まったく 手が掛かる子たちなんだから♪
都内・某スタジオ――
【ピンキー】
あの２人、大丈夫かなぁ？
【リサ】
ああ見えて、
２人とも真面目だからね
プレッシャーを感じ過ぎてるのかも
差し入れのドリンクを手に、 戻ってくるみりん、リサ、ピンキー
【みりん】
明日のライブ…
いざとなったら、
私たち３人でフォローするしか…
ドアを開く３人
【３人】 ！！
そこには、完璧に息の合った パフォーマンスを見せる ねもとぺろりんがいた
【ぺろりん】
あっ、お帰りなさい！
【みりん】
すごい！息ピッタリ～！！
【ピンキー】
なんで、なんで？
さっきまで、あんなに
バラバラだったのに！
【リサ】
ちょっとピンキー、
言い過ぎよ
【ねも】
えへへ、思い出したんです
【ぺろりん】
歌とライブの楽しさ、素晴らしさを
【ねも・ぺろりん】 異世界で！！
【みりん】
？？？
【みりん】
なんか、よく分かんないけど…
【みりん】
明日のライブ、がんばろうね！
【でんぱ組.inc】 おーーーーう！！！！
次の日――
大きな歓声を受け、 たくさんのお客さんの前で パフォーマンスするでんぱ組.inc
【ねも】
見て、ぺろりん！
みんな、笑顔になってくれてるよ！
【ぺろりん】
うん！
やっぱりアイドルは……
最高だねっ！！
【ねも・ぺろりん】 今日は本当にありがとーーーう！！
観客全員の笑顔と共に、 でんぱ組.incのライブは 幕を下ろしたのだった――
denpa2021_pero
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