260251214 カリス・聖鎖・アザゼル 理砕『大なる雷雲』
あれから数日後――
カリスは、日陰で マスターと語り合っていた
【カリス】 あの日から、 ちょっとずつだけど 海に入れるようになったの
【カリス】 今でもやっぱり水は苦手だけど、 逃げてばかりはいられないから
【カリス】 そしたらね…
【カリス】 隊のみんなが、 応援してくれるようになったの
【カリス】 なんか…それがすごく嬉しくて
カリスの事情を知った姫たちは、 彼女の勇気と一歩を踏み出そうとする 前向きな姿勢に感嘆したのだ
【カリス】 今まで、 泳ごうって誘われても、 誤魔化して断ってた
【カリス】 だって、それは… 弱点だと思ってたから
【カリス】 でも、みんなは… わたしのそんなところも 優しく受け止めてくれたの
【カリス】 そしたら… また体の奥から 力が湧いてきた!
姫たちとの絆が深まったことで、 カリスはまた新たなスキル 理砕『大なる雷雲』に目覚めていた
【カリス】 それも全部、 マスターさんのおかげだよ!
【カリス】 マスターさんは、 わたしに聞いてくれた… どうして、泳がないの?って
【カリス】 それは、 わたしの陰りに 気づいてくれたから
【カリス】 誰にだって、 他人には言えないことがあるよね?
【カリス】 でも、それを言えると、 すごく気持ちが楽になるんだ!
【カリス】 それを聞き出すのは、 すごく難しいことだけど…
【カリス】 マスターさんは、 わたしにしてくれたの!
【カリス】 だから、わたしも…見習いたい! マスターさんぐらい、 もっとグイグイ行きたい!
【カリス】 仲間にも!マスターさんにもね!
そう宣言して、 飛び切りの笑顔を見せる彼女
【カリス】 てことで、マスターさん! なんか悩みない? なんでも言って!
【カリス】 ほら!早く、早く!!
【カリス】 どんな悩みでも カリスちゃんが ミラクルで解決しちゃうよ!
彼女の献身的な優しさはマジ天使、 そう思うマスターだった
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