277000391 海上編 ストーリー2019年7月 パラディーゾ幻想襲来篇Ⅱ 第10幕「紐帯された天使」 戦闘前
アルマス達は共闘しながら 異族を次々に倒し、 群れを殲滅に追い込んだ
フェイルノートはその様子を 冷静に観察している
【フェイルノート】 今はまだ力が足りないようだけど、 このまま放置すれば どこまでの勢力になるか…
【フェイルノート】 私の邪魔をする存在は、 ここで確実に仕留めておくべきね…
フェイルノートはそうつぶやくと、 マスターに向かって弓を構える
そのフェイルノートの動きに いち早く反応したのは…
【ソロモン】 みんな、伏せて!
ソロモンの銃撃は周辺の木々を倒し、 フェイルノートの攻撃を封じた
【ヘレナ】 ソロモン! 助かった
【ソロモン】 目くらまし程度よ、 長くは持たないわ
【ソロモン】 さあ、ここを離脱するわよ ほら、貴方も早く!
ソロモンはそういいながら マスターの手を取り、 グラウの背中に乗せてくれた
【ソロモン】 みんな、グラウについてきて! 安全なルートを確保してあるから!
【アルマス】 待って…! ここで逃げるなんて…!
【ヘレナ】 今のヘレナたちじゃ、 フェイルノートには勝てない アルマスもわかっているだろ?
【ガ・ジャルグ】 いい?これは戦略的撤退よ!
【アルマス】 くっ…
逃げ出すマスターの耳に 倒れた木々の向こうにいる、 フェイルノートの声が響く
【フェイルノート】 結界が必要な意味、 それを理解することね!
その言葉の真意がわからず、 フェイルノートを気にするマスターに ソロモンが声をかける
【ソロモン】 よそ見は禁物よ 今は逃げることだけを考えて
【アルマス】 はぁ…はぁ… なんとか… 全員、無事みたいね…
ジャングルを駆け抜け、 とりあえず安全な場所まで たどりついた
【ヘレナ】 先輩… さっきのフェイルノートの言葉、 どういう意味だろうね?
マスターはヘレナの質問に、 わからない と、答えるしかなかった
また、自分の持つバイブスが ラグーナ島のキル姫にとって どういった存在なのか…
それを考えたこともなかった と、落ち込んでしまう
【ガ・ジャルグ】 あら…落ち込むようなこと? 完璧な存在である、 このわたしだったらともかく…
【ガ・ジャルグ】 マスターにわからないことが あるなんて、当然のことじゃない?
ガ・ジャルグなりの激励なのだが 自分の無能さを強調された気がして、 マスターは力なく笑ってごまかす
【アルマス】 …言い方は気に触るけど、 ガ・ジャルグの意見にも一理あるわ
【アルマス】 いくら考えたって、 わからないものはわからないわよ!
アルマスは、マスターの背中を 平手で強く叩き、気合いを入れる
【アルマス】 落ち込んだってしかたないでしょ! 今はやれることを、 やっていきましょ?
アルマスのおかげで、マスターは なんとか元気を取り戻したが、 そこでふと気がついた
アルマスだって大変な時なのに、 マスターを気遣い、励ましてくれた 彼女の優しさを、改めて実感する
アルマスのためにがんばらなくては と、マスターは決意を新たに、 島を廻ることを継続すると決めた
【アルマス】 ええ、いきましょう!
【ガ・ジャルグ】 約束だから、仕方ないわね!
【ヘレナ】 ふふっ… ヘレナは先輩についていくよ… ソロモンは、どうする?
【ソロモン】 任務が失敗した以上、 私は帰還するのみ、よ
【ヘレナ】 でも、さっきは仲間の ヘレナだけじゃなく、 マスターも守ったよね?
【ヘレナ】 もしかして… もう、つながってるんじゃない?
【ソロモン】 あの人と…つながる? どういう意味よ…
そういって不思議そうに マスターを見るソロモンに、 マスターも何気なく視線を返す
【ソロモン】 え…
【ソロモン】 これ…この感覚はなに? つながるって…このこと?
【ソロモン】 力が湧いてくるような、 不思議な感覚ね…
その時、ジャングルのどこかで 空間が歪み、異族の群れが出現した
【グラウ】 …ソロモン! 異族の出現を感知しました、 多数でこちらに向かっています
【ソロモン】 わかったわ、 ここで迎え撃ちましょう! ヘレナ、準備はいい?
【ヘレナ】 ああ、いつでもいいぞ
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