277000711 海上編 ストーリー2020年7月 アトランティデ・ノア篇Ⅲ 第1幕「おおびゅねに乗って」戦闘前
青い海に沈む常夏の島、 ラグーナ島
人の気配はなく、波の音だけが響く 静かなこの島に フォルカスと如意金箍棒は立っていた
この場所にいる理由はわからないが、 とりあえず島内の調査に向かう二人
その道中で、子供のキル姫達、 ソロモンとティルフィング、そして レーヴァテイン、カシウスに出会う
6人は地中から現れた洞窟に入り、 隠し部屋にあった玄武の像から “謎のコイン”を入手した
異族を呼び寄せる“謎のコイン”の 扱いに困っていたフォルカス達に、 正体不明の人物が声をかける…
【???】 これは予言ではない 確定事象の報告に過ぎないの
【???】 ほらっ、行くぞ行くぞ〜っ! 超爆・気合入れて頑張らないとな!
【???】 …それって ミュルになんの得があんの?
【???】 ちょ、ちょっと、待ちなさいよ! それを捨てるなんて、とんでもない!
【???】 それは、大事な“鍵”なのよ!
【フォルカス】 …“鍵”? それは、どういう意味ですか? というより、誰ですか?
【如意金箍棒】 そうだねぇ… まずは、姿を見せてもらえない?
【???】 もちろんよ! そこで待ってなさい…
ガサッガサッ
【レーヴァテイン】 ティルフィング、あれ…
【ティルフィング】 あ、木のうえにいたんですね ぶじにおりられるでしょうか?
【???】 この枝に足をかければ、 降りられるわ これは予言ではない、確定事象…
ボキッ
【リサナウト】 …え? えええっ! きゃあっ!
ドサッ
【カシウス】 …おちた
【ソロモン】 いま、かおからおちたわよね!? あなた、だいじょうぶ?
【リサナウト】 うっ… だ、だいじょうぶよ! ありがとう、ソロモン
【ソロモン】 え? どうして、私のなまえを?
【リサナウト】 あなただけじゃない、 ここにいる全員の名前も知ってるわ
【リサナウト】 そっちは、フォルカスと 如意金箍棒…ニョイ子でしょ?
【如意金箍棒】 あら? ワタシ達、どこかで会ったかな?
【リサナウト】 いいえ それと、ティルフィングにカシウス、 ソロモンと…レーヴァテインね
【リサナウト】 まだ何人か足りないわね… まあ、いいわ そのうち、会えるでしょ
【フォルカス】 …あなたは、何者ですか? 返答次第では、 こちらにも考えがあります
【リサナウト】 私はリサナウト 安心して、敵ではないわ
【リサナウト】 私に会えたからには、 おおびゅねに 乗ったつもりで…
【レーヴァテイン】 …おおびゅね?
【カシウス】 …おおびゅね?
【如意金箍棒】 大船って 言いたかったんじゃないかな
【リサナウト】 い、言っておくけど 噛んだのはわざとよ!
【リサナウト】 とにかく、この島のことや、 コインについて知りたいんでしょ? 私が教えてあげる
【リサナウト】 その上で、私と一緒に来てほしいの 私の計画には、 あなた達の力が必要なのよ
【フォルカス】 …即答はできません あなたの話を聞いてから判断します それでよいですか?
【リサナウト】 ええ、いいわよ じゃ、説明するわね
【リサナウト】 現時点の私達がいるラグーナ島は、 別の世界線と複雑に重なり合っていて 歪みができているの
【リサナウト】 それで島の結界にも歪みが生じて、 異族が侵入できる状態になってるわ
【リサナウト】 まあ、異族が出るのは 元の世界線でも一緒だけどね
【如意金箍棒】 ちょっと待って 別の世界線?
【リサナウト】 そうよ この世界には、 複数の世界線が存在するの
【リサナウト】 本来であれば、異なる世界線同士が 重なることはないのだけど…
【フォルカス】 私達がこの島に飛ばされたのは 別の世界線と繋がってしまったから、 というわけですね
【リサナウト】 そうよ、それに島が海底に沈んだのも 世界線のひずみによる圧力に 耐えられなかったせい
【リサナウト】 でもね、私の能力でこのラグーナ島を 本来の姿に戻すことができる だけど、ひとつだけ問題があって…
【リサナウト】 別の世界線から来た存在が このラグーナ島に居座っていて、 能力が使えないのよ
【如意金箍棒】 その存在ってワタシ達のこと?
【リサナウト】 ごめんなさい、言い方が悪かったわね 問題なのは島に居座ってること じゃなく、やってることよ
【リサナウト】 その存在はね、ラグーナ島の マナを大量に吸い込んでいるの まさに、この瞬間もね
【リサナウト】 このままマナが吸い尽くされれば、 島が崩壊する危険性もあるわ
【如意金箍棒】 島が崩壊ですって? どうしよう、フォルカスちゃん!
【フォルカス】 …では、その存在を倒せば いいわけですよね 居場所はわかっているんですか?
【リサナウト】 ええ、私は独自の調査で その存在の居場所を突き止めた
【リサナウト】 そいつは、この島の中心にある、 聖地と呼ばれる場所にいたわ
【フォルカス】 発見したのに、 なぜ倒さなかったのですか?
【如意金箍棒】 リサナウトちゃんは、 戦うのが苦手なの?
【ソロモン】 リサナウトは よわいってわけね
【リサナウト】 ち、違うわよ! ちゃんと、理由があるの!
【リサナウト】 聖地に入るには、 試練を越えて手に入れる “鍵”が必要なのよ
【リサナウト】 その存在がどうやって聖地に 入ったかは不明だけどね
【フォルカス】 なるほど… この“謎のコイン”が、 その“鍵”なのですね?
【リサナウト】 そう! それが4つ揃えば、 封印された扉が開くの!
【リサナウト】 ただ、扉を開くのは、私一人だと 難しいもあるのよ
【リサナウト】 それに、その存在がどんな者であれ あなた達なら、 必ずやり遂げられる
【リサナウト】 これは予言ではない 確定事象の報告に過ぎないの
【フォルカス】 …………
【リサナウト】 私の話は、これで終わり さあ、どうする? どうぞ、話し合ってちょうだい
【フォルカス】 如意金箍棒… 信頼してもよいのでしょうか?
【如意金箍棒】 そうだねぇ… 悪い子ではなさそうだよ? 判断はフォルカスちゃんに任せるよ
【フォルカス】 話の内容は荒唐無稽ですが、 放ってもおけませんし…
【異族】 グギャギャギャギャギャ!!
【ティルフィング】 あ、いぞくです!
【フォルカス】 くっ…こんな時に、異族ですか! 全員、戦闘態勢を!
【リサナウト】 ちょっと待って! ここは、私に任せてちょうだい
【フォルカス】 どういうことですか?
【リサナウト】 私が、あなた達の敵じゃなくって 頼りになるパートナーだって、 証明してあげる!
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