277001121 海上編 ストーリー2018年7月 パラディーゾ再生篇Ⅱ 第1幕「灼熱のブラック」戦闘前
青い海に浮かぶ常夏の島 ラグーナ島―
ここではキラープリンセスたちと マスターが平和な日々を 過ごしていた
しかし、神々の命で島の制圧を目論む ブラックキラーズが次々に襲来
さらには、島にいないはずの 異族も出現してしまう
ブラックキラーズは、マスターの 心を支配するために試行錯誤するが、 なかなかうまくいかない
一方、神々による封印が解かれた エンシェントキラーズは マスターと島を守るべく奮戦
エンシェントキラーズのひとり、 ミネルヴァは島に起きた異変の原因を 解明すべく、調査にとりかかる
時には争い、時には共闘することで 少しずつ距離が近づいていく ブラックキラーズとエンシェントたち
そんな中、 自分の変化に戸惑うラストは 一人、自問自答を繰り返していた―
【ラスト】 この私が「親愛」だなんて…
【ラスト】 “愛”なんて言葉は、“色欲”を ごまかすために作り出された言葉… 私が射抜くべき幻想です…
【？？？】 …あ、こんなところにいたんですね
【ラスト】 誰です！？
【エンヴィ】 あの…エンヴィです、 あなたを迎えにきました
【ラスト】 エンヴィ…！ いつ、この島に？
【エンヴィ】 つい先ほどです グリードたちと合流しましたが あなたを探して連れてくるようにと…
【ラスト】 そうですか… では、行きましょうか
ラストは体についた砂を払いながら 立ち上がり、歩き出す
その優雅な後ろ姿に、 エンヴィは熱い嫉妬の視線を送る
【エンヴィ】 …羨ましい 私もあんな風に、もう少し…出て、 引っ込んでいればいいのに…
その頃、ジャングルでは ふたりのエンシェントキラーズが 封印から目覚めようとしていた
【ラグナロク】
ふぅ…バイブスを持つ者、
すなわちマスターが
やっと現れたようね…
【スイハ】
ここは…
【ラグナロク】
スイハ！
あなたも目覚めましたか
【スイハ】
なるほど…
封印が弱まったおかげです
【スイハ】
すでに何人かエンシェントも…
この気配は…
ミネルヴァとフライシュッツ？
【ラグナロク】
そのようね…
まずは、彼女たちを探しましょう
【スイハ】
はい！
一方、 プールに移動したエンヴィとラストは グリードたちを探して辺りを見回す
【エンヴィ】 あ…あそこですね、 一緒にいるのはマスターと エンシェントキラーズですか？
【ラスト】 エンヴィ… あなたはもうマスターと 会いました？
【エンヴィ】 いいえ…まだですけど…？
【ラスト】 マスターの力はとても危険です できれば近づかない方がいいでしょう
【エンヴィ】 そんなに恐ろしいのですか？ わかりました 気をつけることにします
【エンヴィ】 あなたはみんなと合流してください
ラストはグリードたちのもとへ行き、 エンヴィは反対側のプールサイドに 座って、マスターの観察を始めた
【ミネルヴァ】
ですから…異族の対処をしなければ、
マスターの安全は…
【グリード】 異族ぐらい障害になる 私たちではないわ わざわざ対処する必要を感じない
今後のことを協議するメンバーと 剣呑さに慌てるマスター それを身ながらエンヴィは呟く
【エンヴィ】 あれがマスター… 見れば見るほど、ラストたちが恐れる ほどの相手には思えませんが…
エンヴィがそう思った瞬間、 視線を感じたマスターが急に振り向き、 目が合ってしまう
【エンヴィ】 あ…なんだか、胸が苦しいような…？ 顔も熱くて、クラクラする…
プールサイドに倒れ込んだ エンヴィに気づいたマスターは 慌てて駆け寄って助け起こす
大丈夫？どこか苦しいの？と エンヴィの顔を覗き込むマスター
【エンヴィ】 …っ！ 近くで、声をかけられると… さらに鼓動が早くなって…苦しい…
【エンヴィ】 これが、マスターの呪い…？ こんなこと…ありえない！
バイブスの共鳴による感情の昂りに 恐れを感じたエンヴィは、とっさに 距離を取り、武器をマスターに向ける
【ミネルヴァ】
マスター！
【グリード】 エンヴィ！ やめなさい！
【グラトニー】 あーあ… ラストと同じ轍を踏んでいるよ キミ、教えてあげなかったのかい？
【ラスト】 近づかないように忠告はしました ですが、マスターから近づくことは…
【グリード】 エンヴィ… いますぐマスターから離れなさい 私たちと戦いたくはないでしょう？
【エンヴィ】 はぁ…はぁ… …そう、ですね 私は別のプールで休ませてもらいます
協議を再開したブラックキラーズと エンシェントキラーズだが、 内容は平行線だった
【ミネルヴァ】
マスターの安全のためにも、
異族討伐は協力をお願いしたいと、
私は考えているのですが…
【グリード】 私たちの目的はマスターを支配する、 それだけです 島がどうなろうと関係ありません
【フライシュッツ】
みんなで仲良くしようよー！
そうすれば、マスターくんも
嬉しいんじゃないかなぁ？
【グラトニー】 マスターはボクのものだ！ 次は必ず、マスターの心を 手に入れてみせるよ
【グリード】 勝手なことを… マスターの心を奪うのは私です！
その頃エンヴィは、 協議が終わるのを 別のプールで待っていた
【エンヴィ】 はぁ… あちらは屋根があって羨ましい… こちらは、暑いですね…
そう呟きながらエンヴィが 何気なく空に目をやると…
二人のキラープリンセスが 舞い降りてきた
【ラグナロク】
驚かせてごめんなさい、
私たちの仲間を見かけなかった？
【スイハ】
私たちのように白い水着を
着ていると思います
この辺りにいるはずなのですが…
【エンヴィ】 …知っていますよ？ あなたたち、エンシェントキラーズ ですね？
じろりとエンシェントと思しき キル姫を見つめるエンヴィは 嫉妬の炎を燃やす
【エンヴィ】 私に見せびらかすように現れて… そのスタイルが羨ましいっ
【エンヴィ】 あなたたちも、あのマスターが 目的なのでしょう？
そういうとエンヴィは槍を構え、 ラグナロクに向かって突き出す
【エンヴィ】 えぁいっ！
【ラグナロク】
急に何を！？
【エンヴィ】 あなたたちは邪魔なのです！ ここで消えてください！ せいっ！
【スイハ】
くっ！
スイハとラグナロクは エンヴィの振り回す槍を避けて、 武器を構える
【ラグナロク】
わけがわからないけど
…仕方ない！
スイハ、やるわよ！
【スイハ】
わかりました！
援護はお任せください！
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