290101090 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第1章 エデンクライシス-始動- 第１話 魔弾の錬成-9
【パラケルスス】
このわたくしがフライクーゲルを
ここに呼んだ？
くだらない妄言だな
【ブリューナク】
反論を確認
お前が先日、どこに連絡をしたのか
情報の開示を要求する
【パラケルスス】
…盗み聞きとは趣味が悪い
マスターの品格を疑うよ
【ブリューナク】
これはブリューナクの独断だ
仲間の身の安全を保証するために
必要な措置と判断した
【パラケルスス】
気に入らない
君の妄言をまともに取り合う暇は
わたくしにはないんだ
【アルマス】 あくまで白を切るってわけね
【パラケルスス】
そちらこそ、確かな証拠もなしに
他人を疑う愚行を恥じたらどうだ？
【アルマス】 このっ…！
【フライシュッツ】
アルマスちゃん、はぐだよ
はぐ～♪
【アルマス】 わっぷ… 埋もれるっ
【フライシュッツ】
パラケルススちゃんも～っ
【パラケルスス】
何の脈絡もなしに抱きついてくる
なんて、不可解だな君はっ
【フライシュッツ】
二人とも怖い顔してたから～
おねーちゃんが癒してあげようと
思って～
【ラグナロク】
さっきからずっとこんな調子なのよ
悪く思わないで
【フライシュッツ】
だって、だって～…
本当に心配してたんだよ～っ
【フライシュッツ】
ティルフィングちゃんの一撃で
気絶しちゃって～…
気がついたら一人ぼっちで～
【フライシュッツ】
みんな…
死んじゃったんじゃないかって
怖かったんだから～っ
【ラグナロク】
分かった
分かったから…埋もれるっ
【パラケルスス】
ふんっ！
呆れたよ…
【パラケルスス】
これ以上、不毛なやり取りをするのは
時間の無駄だ
そろそろ出ていって――
【ヘルマン】 パラソルよ やはりヘアピンが見当たらんの じゃが…
【ヘルマン】 一体全体、どこにいったんじゃろう なあ？
【アルマス】 このタイミングで出てこないでよ お爺さん… ヘアピンが必要なほど髪ないでしょ
【ヘルマン】 何じゃ、いきなり！？ 儂は髪の話なんぞしとらんわっ
【アルマス】 ヘアピンって言ったの あなたよ！
【パラケルスス】
はいはい、お爺ちゃん
お昼はもう食べただろ
【ヘルマン】 そうじゃったかのう…？
【アルマス】 ねえ、あのマスターって…
【パラケルスス】
わたくしのマスターのことは
どうでもいい
それよりフライクーゲルだろ？
【パラケルスス】
そんなに疑うのなら、
私も彼女の捜索に加わろうじゃないか
【パラケルスス】
わたくしが本当にフライクーゲルと
繋がっているのなら、
彼女をおびきだす良いエサになるぞ
【ブリューナク】
囮作戦の提案を確認
では、ブリューナクが監視につく
【パラケルスス】
それは納得できない
彼女はわたくしを疑っている
【パラケルスス】
いつ背中を撃つか分からない相手と
行動をともにしたくない
【パラケルスス】
公平な立場で見てくれる者
じゃないと納得できないな
【アルマス】 そんなこと言われても…
【フライシュッツ】
は～い！
おねーちゃんはみんなのことが
大好きだよ～っ
【ラグナロク】
…そうね
フライシュッツはここに来たばかりで
変な先入観はないから
【パラケルスス】
まあ、いいだろう
ただし、わたくしに抱きつこうと
するなよ
【フライシュッツ】
え～っ…
はぐは心のエネルギーなんだよ～
【パラケルスス】
君の意見は聞いていない
従えないのなら、この話はなかった
ことにしてもらおう
【ラグナロク】
フライシュッツ、お願い
あなたにしか頼めないの
【フライシュッツ】
やぁぁぁぁぁん♪
おねーちゃん、頼りにされちゃったよ～
ラグナロクちゃんのために頑張るね！
【アルマス】 何なの、このノリ…
【パラケルスス】
では決まりだ
フライクーゲルが去っていった
方角は分かっているんだろう？
【パラケルスス】
手分けして探そうじゃないか
【ラグナロク】
フライシュッツ、
気をつけてね
【フライシュッツ】
大丈夫だよ、ラグナロクちゃん！
おねーちゃんに任せて～
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