290104012 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第2章 エデンクライシス-覚醒- 第１話 風雲！マサムネ城-12
【アルマス】 ううっ…
【ラグナロク】
気がついた？
【アルマス】 ここは… ああ、私、また…
【ラグナロク】
ごめんなさい…
【アルマス】 何で、あなたが謝るのよ？ バイブスを制御できなかったのは 私の問題でしょ
【ラグナロク】
元々、バイブスは
私の中にあったものよ…
【ラグナロク】
バイブスは、本来のあなたを縛って
封じているだけなのかもしれない…
【アルマス】 今更、そんなこと言わないでよ やっと慣れてきたところなんだから
【ラグナロク】
そうなの？
【アルマス】 少なくとも、私自身の意識がはっきり してるのはこの姿のときよ …蜻蛉切は？
【ラグナロク】
無事よ
スイハが咄嗟に矢を射て
足止めしてくれて助かったわ
【アルマス】 彼女、意外と大きな声出せるのね 思わずあなた達の方を見て、 それで…我に返ったの
【ラグナロク】
ねえ、アルマス
また声が聞こえた？
【アルマス】 ええ… 昨日よりもはっきり――
【蜻蛉切】
目が覚めたのね、アルマス！
【アルマス】 蜻蛉切… さっきは、ごめんなさい…
【蜻蛉切】
反省してるのならいいのよ！
私も…見苦しいところを
見せてしまったわ…
【アルマス】 見苦しいところ？
【蜻蛉切】
覚えてないのなら、いいの！
気にしないで！
それより、体調はもういいのっ？
【アルマス】 あなたにも心配かけたわね
【蜻蛉切】
べ、別にそなたのことなんか
何とも思ってないんだからねっ
【ラグナロク】
蜻蛉切、伝え忘れていたけれど
あなたはアルマスと適合しているのよ
【蜻蛉切】
て、適合ですって！？
でも、アルマスはキル姫…
【アルマス】 色々あって、私はバイブスも 有しているの
【アルマス】 どうやら、あなたのキラーズと 適合してるみたいね
【アルマス】 いつもより体が軽いとか 言ってたけど、私のバイブスで 制御されていたからよ
【蜻蛉切】
それって…
私の勘違いだったってこと！？
【ラグナロク】
勘違いじゃないわ
キラーズとバイブスが適合して
共鳴していたから――
【蜻蛉切】
何なのよ、バカーっ！
アルマスが殿だったからって…
やってられないわよーっ
【アルマス】 蜻蛉切っ？ …何で顔を真っ赤にして 逃げていったの？
【ラグナロク】
私にも分からないわ…
【フライシュッツ】
アルマスちゃん、目が覚めたんだね～
良かった～
はぐだよ、はぐ～♪
【アルマス】 苦しいっ…
【ラグナロク】
マサムネと方天画戟の試合は
どうなってる？
【フライシュッツ】
それが～…
おねーちゃん、びっくりしちゃったよ～
【ネス】
マサムネが圧倒しました
完膚無きまでに叩き潰したという
印象です
【ラグナロク】
まさかっ…
方天画戟だって
決して弱くはないはずなのに
【ネス】
マサムネは昨日とは別人のような
動きをしていました
具体的に説明しますと…
【アルマス】 それはいいわ 決勝まで時間がないだろうし
【フライシュッツ】
アルマスちゃん、決勝に出るの！？
そんなの無茶だよ～…
【アルマス】 何言ってるの？ そのために戦ってきたのよ
【アルマス】 彼女を倒して町の支配権を得ないと ここから出ることはできない
【アルマス】 それに、マサムネには借りがあるわ きっちり返してやらないと 私の気が治まらないものっ
【ラグナロク】
アルマス…
また、ああなる恐れがあるのよ
それもかなり高い確率で
【アルマス】 分かってる でも、それを恐れて踏み出さない なんて選択肢はない
【アルマス】 むしろ、今度こそあの声の正体を 突き止めてやるわ！
【アルマス】 そうすれば、私自身のことも 思い出せそうな気がするの
【アルマス】 ラグナロク、 あなたにも負担をかけるかもしれない けれど…
【ラグナロク】
それは気にしなくていい
私達は運命共同体なんだから
【アルマス】 久し振りに聞いたわね、それ…
【アルマス】 とにかく、行くわ！ マサムネをぶっ倒して ヘンテコな城からもオサラバよ！
【スイハ】
…………
【スイハ】
アルマスに声援を送りたいけど…
でも、私が言っても…
【アルマス】 スイハ、さっきはありがとう あの状況で矢を射られるなんて あなたも肝が据わってるわね
【スイハ】
！？
…あ、あのっ
【アルマス】 何？
【スイハ】
…あなたの勇気は、必ず実を結びます
【アルマス】 ふふっ 任せて！
【司会】 さあ、泣いても笑ってもこれが最後！ この一戦で頂点が決まります
【司会】 運命・イズ・決定！ 決勝戦、開幕です！！
【観客達】 ワアアアアアアアアアアアアア！！
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