290202120 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第2章 エデンクライシス-覚醒- 第2話 愚者の進行-12
【アルマス】 みんな走って! 建物が崩れるわっ
【ラグナロク】 間一髪だった… 何とか外に出られたわね
【ミネルヴァ】 皆さん、見て下さいっ 町が…燃えています…
【アルマス】 ええっ!? 何でそんなことに… まさか異族がっ?
【エクスカリバー】 いえ… あれも恐らく蜂起した人々の 行いでしょう
【アルマス】 そんなわけないわよ! 彼らの狙いはモニカだったんだから!
【エクスカリバー】 そうですね…けれど、 私達のマスターを討つという 大義名分から外れてしまったのです…
【アルマス】 そんなっ…
【蜻蛉切】 殿! 無事だったのねっ…良かった
【アルマス】 蜻蛉切、何で町が燃えてるの!? 他の奏官達はどこに行ったのよっ?
【蜻蛉切】 私にも分からないわよ! ここから火の手が上がって しばらくしたら…
【蜻蛉切】 急に仲間割れみたくなっちゃって… それぞれ勝手にどこか行っちゃったん だからっ
【蜻蛉切】 あ!それよりルーンはっ? あの後、逃げられたのよ… こっちに向かったはずなんだけど
【アルマス】 ルーン? 見てないけど…
【ロンゴミアント】 …………
【ロンゴミアント】 エクスカリバー、アロンダイト、 急いでここを離れましょう
【ロンゴミアント】 早く、マスターを安全なところまで 運ばないと
【アロンダイト】 私はそれで構いませんけれど、 良いのですか?
【アロンダイト】 蜻蛉切の話だと、 ルーンは近くにいるようです 彼女と合流してからでも
【エクスカリバー】 いえ… 行きましょう
【エクスカリバー】 ラグナロク、アルマス、 私達はこれで
【エクスカリバー】 進む道は違いますけれど、 あなた達の未来にも幸運が ありますように
【アルマス】 あ、ちょっと!
【ラグナロク】 行かせてあげて もう、彼女達と戦う意味はないわ
【ミネルヴァ】 急いでスイハ達と合流しましょう 状況を整理し直さないといけません
【アルマス】 分かった 私達は私達のやることを やらないとねっ
【アロンダイト】 どうしたのですか、二人とも? らしくありませんね ルーンを放っておくなんて…
【エクスカリバー】 それは…
【ロンゴミアント】 聞いて下さい、アロンダイト 先程、私達が邸宅を 守っていたときのことです…
【奏官3】 くそっ… このままじゃ勝てない 火を放て!!
【住人達】 おおおおおおおおお!!
【エクスカリバー】 何ということを…! この家ごと私達を焼き殺そうと いうのですかっ?
【奏官1】 逃げられると思うなよ! ここはとっくの昔に包囲して あるんだ!
【ロンゴミアント】 急いでマスターを避難させないと… 「選定の間」にっ
【エクスカリバー】 待ちなさい、ロンゴミアント!
【奏官2】 よし! 守りが崩れたぞっ 一気に攻め立てろ!!
【キル姫達】 やああああああ!!
【ロンゴミアント】 これでは… マスターのところに 行けませんっ…
【エクスカリバー】 私は今度こそマスターを お守りすると…誓ったのに…
【奏官達】 いいぞ! 押してるぞ! そのまま潰せぇっ!
【エクスカリバー】 くぅぅっ…
【ロンゴミアント】 あうっ…
【キル姫達】 キャアアアアア!?
【奏官達】 何!? 背後から…だとっ…?
【ルーン】 やれやれ… まともにやり合っても勝てない からって火を放つなんて
【ルーン】 クソムシどもらしい、 薄汚いやり口だねえ!
【ロンゴミアント】 ルーン! あなた、大丈夫なんですか…? ひどい怪我をしています
【ルーン】 ああん? こんなの…掠り傷だよ!
【ルーン】 そんなことより… マスターを避難させなきゃ いけないんだろ
【ルーン】 ここは…あたいに任せな! たっぷり血の匂いを味わえそうで ウズウズしてんだ!
【エクスカリバー】 ですが、その傷では…
【ルーン】 うるせぇんだよ、お前! その舌、ねじ切るぞ
【エクスカリバー】 …では、お任せしますよ
【ロンゴミアント】 ルーン! 私も残りますっ 二人で協力すれば――
【ルーン】 おい、ロンゴミアント
【ロンゴミアント】 はい…
【ルーン】 お前みたいなグズは お呼びじゃないんだよ! さっさとマスターんとこに行きな!
【ロンゴミアント】 …そんな憎まれ口、 私には通じませんよ
【ロンゴミアント】 私とあなたのキラーズは近しいから 分かるんです どんなに罵詈雑言を並べても
【ロンゴミアント】 あなたの中にはマスターを、 仲間を思う優しさがあります
【ロンゴミアント】 ここであなたを犠牲には できません!
【ルーン】 チッ…! 見かけによらず我が強い奴ね
【ルーン】 だったら、私もちょっとだけ 真面目に返すわよ
【ロンゴミアント】 私…? それに、ルーンの雰囲気が変わった…
【ルーン】 それぞれ役割があるってことだよ うちの連中はお上品なのばかりだから
【ルーン】 私みたいなのがいないと、 何をするにも欠伸が出るほど のろまでしょぉ?
【ルーン】 それに、私はねぇ 血の匂いが大好きなのよ 戦うのが大好き♪
【ルーン】 だからぁ これは役得♪ 誰が犠牲になんかなるかよ!
【ルーン】 余計な心配してる暇があったら しっかりマスターを守ってろ!
【ルーン】 あのグズなエクスカリバーや 堅物のアロンダイトに マスターを守らせていいのぉ?
【ロンゴミアント】 そ、それはっ… でも、その傷では…
【ルーン】 さっさと行けって言ってんだろうが! お前もまとめて餌食にしたって いいんだぜ!!
【奏官達】 何だか言い争っているうちに、 今度こそやっちまえ!
【キル姫達】 せやああああああああ!!
【ルーン】 アハハハハハハハハハ! あたいをたっぷり楽しませろよぉ
【ロンゴミアント】 …私は、マスターの下に走りました ルーン一人を残して
【アロンダイト】 そうだったんですね… それでは、ルーンはもう…
【エクスカリバー】 …急ぎましょう 彼女の思いを無駄にしないためにも
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