290501080 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第5章 マスターの信念―ブレイブ― 第1話 中心部防衛戦-8
【ペルーン】 ここで少し待ってるんだよ! 変なことしたらビシビシ指導する からね!
【アスクレピオス】 予定とはちょっと違ったけれど ここのトップに会えるようだね
【マサムネ】 あんなに煽らなくても 良かったんじゃないか?
【アスクレピオス】 交渉術だよ それよりも…
【ヴァング】 色々と聞きたいことがあるんだろ? カミト、今のうちに情報交換と いこうぜ
【アスクレピオス】 話が早くて助かるよ ヴァング、だっけ? 僕達のことは?
【ヴァング】 カミトから聞いてる まさか、あのとき襲ってきた魔獣達が キラーメイルだったとはな
【カミト】 兄貴は、今までどうしてたのっ?
【ヴァング】 俺は…くそっ!
【カミト】 兄貴?
【ヴァング】 わりぃ… 思い出したら腹が立ってきやがった
【ヴァング】 お前を逃がした後、 結局、シユウを連れて 逃げるしかなかったんだ…
【カミト】 それは仕方ないよ… 逃げてくれて本当に良かった
【ヴァング】 ったく… そういや、そこのお前に危うく 殺されかけたぜ
【ミョルニル】 それは…悪かったな
【マサムネ】 すまない 分かって欲しいんだが、 俺達は魔獣化していた間…
【ヴァング】 ああ、そりゃ別にいいんだ 恨んでねえよ
【ヴァング】 しばらくシユウと適当な建物に 隠れてたんだが、こいつが腹減った ってうるさくてなぁ…
【シユウ】 ふっ? ふぁんふ、ひふふほほんはは?
【グリモワール】 食べながら喋るんじゃないわよ! キミは食事に集中してなさい
【シユウ】 ふぁふぁっふぁ
【グリモワール】 灼かれたいの…?
【カミト】 あ、はは… そんなに怒らないで
【ヴァング】 で、カミトとも合流しねぇと いけなかったから家に向かったんだ
【カミト】 あれ? でも、兄貴は帰ってなかったよね…
【ヴァング】 ああ、そうだ 途中であのばかでかい化け物が 現れやがってな
【ヴァング】 シユウを抱えて逃げ回ってるうちに 都市部の方に来ちまった
【ヴァング】 そこでシユウに飯食わせながら 幾らか情報を集めていたんだ そのときにピナーカと出会った
【ピナーカ】 シユウと語り合って、オイラ達は 心から分かり合えたんだよ!
【ヴァング】 あんな感じでついてきやがった
【カミト】 そっか… でも、何でユグドラシルまで?
【ヴァング】 それがよぉ… オルフェって奏官がキル姫を 使って接触してきたんだ
【カミト】 オルフェさん!?
【ヴァング】 カミトがユグドラシルに 向かったって聞いてな 半信半疑だったが…
【ヴァング】 上手いこと中心部に入って ユグドラシルに向かってみたら、 本当に会えたってわけだ
【カミト】 オルフェさんのお陰で兄貴と 合流できたんだねっ あれ?そういえば…
【アスカロン】 ピサールがいませんね?
【グリモワール】 ブリューナクとデュランダルも いないわよ どこに行ったの?
【マサムネ】 ブリューナクとデュランダルなら、 魔獣を捜して外をうろうろしている みたいだが…
【アスクレピオス】 ピサールはいつの間にか姿を消して いたね…ふむ…
【カミト】 オルフェさんに報告に戻ったのかな? 何だか違和感があるけど…
【ヴァング】 俺の方はこんなもんだ で、カミト… お前の方だが
【カミト】 こっちに来るまでの間に話した 通りだよ
【カミト】 ラグナロク機関のことも、 キラーメイルのことも、 兄貴にしか話してない
【カミト】 ここの奏官達に話すべきかな?
【ヴァング】 …どうだろうな その「ディスラプター」も含め すぐには信じられねぇ話だ
【カミト】 うん… だから今まで黙ってたんだけど…
【ヴァング】 それより、もっと重要なことが あるだろ
【カミト】 えっ…? あ…
【カミト】 フォルカスのこと…だよね…
【ヴァング】 お前、ユグドラシルで会ったっていう フォルカスが…
【ヴァング】 本当に人違い…っつうか キル姫違いだったと思ってんのか?
【カミト】 それは…
【ヴァング】 カミト お前のバイブスはどう感じたんだ?
【ヴァング】 フォルカスと会ったとき、 どう感じたんだよ! それが一番大事だろうが!
【カミト】 僕は…
【フォルカス】 共鳴無き世界へ誘うは、常闇の腕 世界を支えし大いなる大樹の神徒、 フォルカス・神令・ヘル
【フォルカス】 ここに顕現しました
【カミト】 フォルカス!
【カミト】 僕は…フォルカスだと思った 僕のバイブスとキラーズが適合した あのフォルカスだって
【カミト】 でも…
【ヴァング】 でも、じゃねえ!
【カミト】 !?
【ヴァング】 その直感で十分だ もう一度、フォルカスと会って ちゃんと話をしろ!
【カミト】 兄貴…
【カミト】 うん そうだね やっぱり納得できないよ
【カミト】 もう一度、ユグドラシルに向かって フォルカスと話したい
【ヴァング】 そうだ その意気だぜ!
【ヴァング】 となると… あのヒョウハってキル姫を どうにかしねえとなあ
【カミト】 ヒョウハだけじゃないよ… どこかに去っていった五人も いるんだ
【カミト】 姿はよく見えなかったけど、 五人ともヒョウハのようなキル姫 だとしたら…
【ヴァング】 おいおい そりゃ、とんでもねぇ厄介ごとだな あと五人もいるのか
【ヴァング】 そいつらが戻ってきたら厄介だぜ そうなる前にかたつけねぇと――
【アスクレピオス】 静かに …ようやくお呼びのようだよ
【ペルーン】 大人しくしてたっ? マスターがキミ達と会ってくれるから あたしについてきて!
【ペルーン】 ただし、そこの奏官二人だけだよ 他はここで待機しててねっ
【ヴァング】 おう そんじゃ、行こうぜカミト
【カミト】 うん、兄貴
【アスカロン】 気をつけて下さいね マスター
【カミト】 大丈夫 話をしてくるだけだから
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