302111214 ガ・ボー 獣血『霊魂の守護鳥』
あの日以来、 ガ・ボーに少し変化が表れた
【ガ・ボー】
その役目、ボーにやらせて下さい
他の姫たちと関わりを持たなかった 彼女が、少しずつではあるが 距離を縮め始めたのだ
「変わったね」 そう告げるマスターに対し、 彼女は…
【ガ・ボー】
あれから…
【ガ・ボー】
マスターに“本物の槍”と
言って頂いてから…
【ガ・ボー】
ボーの中にあった
「自分はどうせ偽物…」
といった気持ちが消え失せたのです
【ガ・ボー】
そして、そうなったら何故か…
周りに人が増えていました
【ガ・ボー】
ボーを頼りにしてくれる
仲間がいることに気づいたのです
【ガ・ボー】
ボーは…思いました
【ガ・ボー】
頼りにしてくれるのなら…
役に立ちたい…と
【ガ・ボー】
これまでは、
誰かと関わるということは、
自分の穢れた翼で相手を汚す行為
【ガ・ボー】
そう思っていたけれど…
【ガ・ボー】
今は違います
【ガ・ボー】
誰かを助けてあげたい
ボーの力で
その他者を思いやる心が、 彼女にまた新たな力、 獣血『霊魂の守護鳥』を授けていた
【ガ・ボー】
そして、
また姉様と会って…
伝えたい
【ガ・ボー】
ボーはこんなにも
素晴らしい翼を手に入れました
【ガ・ボー】
マスターや仲間という…
かけがえのない
最高の翼を手に入れました…と
【ガ・ボー】
そう姉様に伝えるのです
両手を広げ、 全身で風を受け止める彼女
【ガ・ボー】
マスター、
ボーは知りませんでした
【ガ・ボー】
風って…
こんなにも気持ちのいいもの
だったのですね
その穏やかな笑顔に、 マスターもまた 心に癒しをもらうのだった
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