310061214 ナーゲルリング・聖鎖・ラグエル 天戒『神友の宣告』

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あの日以来、 ナーゲルリングは 隊の姫の監視をやめた

【ナーゲルリング】 …もう、 そんなことをする必要は ありませんから

彼女は、マスターに 心の内を語り始めた

【ナーゲルリング】 私自身の“心”が そう言っているんです

【ナーゲルリング】 監視するのではなく… 助け合いなさい…と

そう心境が変化したことで、 仲間からの信頼も厚くなった彼女は、 また新たなスキルを手に入れた

【ナーゲルリング】 この力… 天戒『神友の宣告』と 名付けます

そして、彼女は語る

【ナーゲルリング】 最近、思うんです

【ナーゲルリング】 私は今までずっと… “神”という存在に縛られ、 生きてきたんだなと

【ナーゲルリング】 でも…

【ナーゲルリング】 マスターと過ごす中で、 断罪者としての責務から 解放されました

【ナーゲルリング】 そして断罪者としての 罪の意識からも、 解放されつつあります

【ナーゲルリング】 なぜ、そうなれたと思いますか？

え？なんでだろう？ 不思議そうに尋ねるマスターに 彼女は答える

【ナーゲルリング】 それはマスターの心にあるのが、 何事にも縛られない “自由の精神”だからです

【ナーゲルリング】 自由の精神、 それすなわち、 己を疑わず、信じる心

【ナーゲルリング】 マスターと出会ったおかげで… ほんの少しだけ、 自分を信じられるようになりました

【ナーゲルリング】 心に温かみを取り戻しました そんな気がします

一呼吸おき、 彼女がマスターを見つめる

【ナーゲルリング】 だから、思うんです

【ナーゲルリング】 そんな恩義あるマスターを 助けてあげたい…と

【ナーゲルリン】 私はあなたに 心を温めてもらいました だから、今度は…

【ナーゲルリング】 私があなたを温めてあげたい

――と、心で思うも、 恥ずかしくて面と向かっては 言えない彼女

だから、こんな風に伝えてみる

【ナーゲルリング】 マスターを助けてあげたい 温めてあげたい

【ナーゲルリング】 そんな風に… この子たちも言っていますよ

と、ネズミたちに頬ずりする 彼女の顔は、今までになかった “生（せい）”の輝きに満ちていた

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