3100823 グラム 雷煌の剣閃
マスターが彼女を 連れてきた場所は…
【グラム】 …え?
【グラム】 ここって… いつものごはん屋さん?
おなか空いたし、 ごはんでも食べよう …とマスター
そして、 でも今日は…新メニューに挑戦だ! …と、提案するのだった
【グラム】 …!
言葉通り、店の 新メニューを注文するマスター
【グラム】 わ、私は…
いつもの…は無し!ほら、グラムも 今日はチャレンジしてみよう …と、無理やり注文する
【グラム】 で、でも…!
運ばれてきた新メニューを 口に運ぶ彼女
【グラム】 ………
【グラム】 !
【グラム】 …う…うん… なんて言うか……
【グラム】 やっぱり…いつもの 料理の方が好きかも…
そんな彼女に対し、 じゃあ他のも頼んでみよう! …と、言うマスター
【グラム】 ま、まだ食べるのか…?
彼女が普段注文しないような ものばかり頼むマスター
【グラム】 こんな事したって……
しかし…
【グラム】 !!
【グラム】 こ、これは…!
【グラム】 お、おいしい…かも…!!
ある一つの料理のおいしさに、 感動の声を上げる彼女
そんな彼女に、マスターは語る 色々試してみて、 やっといいものが見つけられる
人生なんてそんなものだよ…と
【グラム】 ……
さらに言葉を紡ぐマスター 過去はどうやったって 変えられないけど…
【グラム】 !!
【グラム】 未来は… 今の自分次第で 変えることができる…か…
【グラム】 ………
【グラム】 わ、私は……
マスターの言葉で、 これまでの自分を悔やむ彼女
【グラム】 ずっと…未来を恐れて、 自分の心に蓋をして生きてきた
【グラム】 本当は…挑戦してみたいのに、 失敗を…不幸な結末を恐れて…… 立ち止まってばかりいた
【グラム】 でも…
【グラム】 君のおかげで…
【グラム】 また少しだけ… 前を向いて挑戦してみよう…
【グラム】 そう思えるようになったよ
微笑む彼女
心の変化が彼女に新たなるスキル 『雷煌の剣閃』を 授けていた
数日後――
また、木陰で一人佇んでいる彼女
現れたマスターが声を掛ける
【グラム】 あ、マスター
【グラム】 見つめ直していたんだ…
【グラム】 マスターが提案した 新しい陣形で挑んだ戦い…
【グラム】 戸惑いが無かったわけじゃないけど… いつもより被害が少なく 勝利することが出来た
【グラム】 それを通して…
【グラム】 弱かった自分の心に 向き合うことが出来た
…と微笑む
【グラム】 でも…まだ変化を 全肯定するつもりはない
【グラム】 今回はたまたま上手く いっただけかも知れない
【グラム】 新メニューを食べた時みたいに、 好みじゃない料理に 出会うかも知れない
【グラム】 未来はどうなるか… 誰にも分からない
【グラム】 でも、それでも……
【グラム】 挑戦してみようと思う
【グラム】 君と一緒なら
【グラム】 私はついていく ずっと…
剣を大地に突き立て、 マスターの力になることを 約束する彼女
その目は力強い光を湛えていた
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