310261211 カラドボルグ・聖鎖・レリエル 気まぐれな予言者
【カラドボルグ】 じゃあ、あなたの未来を 予言してあげましょうか?
子供達の輪の中に入り、 占ってあげている一人の女性
【カラドボルグ】 あなたは絵が上手だから、 美的感覚を活かせる仕事に 就くのがいいと出ているわ
そう言うと、 また別の子供には…
【カラドボルグ】 あなたはとても優しい性格ね
【カラドボルグ】 これからも 人にどんどん優しくすれば、 あなた自身にも幸福が訪れる
【カラドボルグ】 そう出ているわ
お姉ちゃん!僕は?私は? 彼女の周りには、 たくさんの子供の笑顔が集まっている
【カラドボルグ】 ふふっ、 ちゃんと見てあげるから、 みんな慌てないで
彼女の名は、 カラドボルグ・聖鎖・レリエル
最近、マスターの隊に入った新入り
聖鎖された天使の影響で、 占いが得意な姫だ
【カラドボルグ】 じゃあ、また明日ね
一通り占いを終え、 子供達の輪から去る彼女に、
大人気だね、と マスターが声をかける
【カラドボルグ】 ふふ、ありがとう
【カラドボルグ】 聖鎖された天使レリエルが、 子供好きというのもあるけど…
【カラドボルグ】 私自身、 子供と接していると とても癒されるの
と、優しい笑みを浮かべるのだった
次の日…
【カラドボルグ】 え?街に…? 私は遠慮するわ
子供達には優しくても、 普段は気分屋のカラドボルグ
日が明けると、 隊の姫達からの誘いを さらりと断ったり…
【カラドボルグ】 え?なに、マスター?
【カラドボルグ】 これから戦闘?
【カラドボルグ】 う~ん… 今、ちょっと 気分じゃないのよね
気が向かない時は、 戦闘にも参加しなかったりで、 困惑気味のマスター
他の姫の目もあるので、 しっかりお願いしようとするが…
【カラドボルグ】 しょうがないなぁ
【カラドボルグ】 だったら私のお部屋で お話しましょう
と、提案される
…が、
なに、マスターを 誘惑しようとしてんのよ! と、他の姫が騒いだりして、
なかなか彼女と、 ちゃんと話が出来ない
【カラドボルグ】 そう?別にいいけど
【カラドボルグ】 それなら私はもう戻るわね
と、部屋に帰ってしまった
そんな調子で、 気分屋の彼女は、
次第に他の姫達とも 距離ができていった
マスターは彼女に尋ねる どうして、みんなと 仲良くしないの?と
【カラドボルグ】 いいのよ、この方が…
この方が…? 彼女が発した言葉の意味と、 寂しげな瞳が
妙に頭に残るマスターだった
そして数日後――
【カラドボルグ】 はいはい みんな、見てあげるから 押さないの
また街で、 子供達を占ってあげている カラドボルグ
【カラドボルグ】 …あ、マスター
やってきたマスターが、 彼女に言った 今日は僕も占ってよ…と
彼女の得意な分野で、 ぐっと距離を 近づけようと思ったのだ
【カラドボルグ】 ………
だが彼女は言う
【カラドボルグ】 それを言われるのが嫌で…
【カラドボルグ】 今まで距離を取ってたんだけど
どういうこと? 不思議そうに尋ねるマスターに対し、 彼女がその理由を語り出した
Next: 310261212