310451212 リュー・リオン 信じる先に
【リュー】 …………くっ!
任務を進めて行く中で 敵兵士との小競り合いは 発生するものなのだが…
【リュー】 せいっ!…ちっ
リューは気が散っているのか 本領を発揮できていないようだ
だが、それでも能力の 高さから、敵兵を着実に 撃破していく…
戦いを終えると 息をつく暇もなく マスターへ声をかけるリュー
【リュー】 先ほどは失礼しました 気付かれていたとは思いますが …どうにも気が散ってしまって
リューも引っかかってたんだね とマスター
【リュー】 はい… つきましてはマスターにも 戦いにおいての考えをお聞きしたく
複雑なことはないと前置きし ただ、仲間を見捨てたくない とそれだけを告げるマスター
【リュー】 …たしかにそれは誰もが抱く 純粋な願いでしょう
【リュー】 しかし、それはとても困難で ともすればすべてを失う可能性さえ ある考えだとおわかりですか?
【リュー】 …そう、その考えは隊全体を 窮地に陥らせてしまうほどに 甘い考えなのです
【リュー】 マスターはそれでも その考えを貫くのですか?
【リュー】 実際に何かあった際に どう行動される つもりなのでしょうか
具体的にどうすればいいか それはわからないけれど それでも…と、考えを貫くマスター
【リュー】 …私は司令塔としての貴方の評価を 見誤っていたのかもしれません
【リュー】 具体案のない方針は いずれ崩壊を招きます
リューの厳しい意見はもっともだ けれど、どうしても譲れない とマスターは話す
【リュー】 …その理想は理解できます ですが、理想は理想でしかない
【リュー】 …私はあくまで手伝いの身 これ以上立ち入るつもりもありません
リューから告げられる 線引きのような宣言
マスターとリューの 心の距離は決定的なものとなった
それでも、マスター達は 前に進むしかない リューもまた、それは理解している
【リュー】 …理想を守るには 強さが必要なのです、マスター
リューのつぶやきは 誰に届くでもなく 風にかき消されていった
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