310502941 天上編サイド 未分類 セブンスクエスト～新鋭なる姫達の覚醒～ セブンスクエスト～新鋭なる姫達の覚醒～ アフロディーテ編 1 - セブンスクエスト～新鋭なる姫達の覚醒～ アフロディーテ編覚醒 アフロディーテ編覚醒 アフロディーテ編覚醒 戦闘前
自分自身のキラーズと 向き合うと決意してから 1ヶ月が過ぎた
アフロディーテも今日のために鍛錬を 重ねながら、美しさにも磨きをかけて 備えていた
【アフロディーテ】
マスターはどんな顔をするかしら…
あぁ、たまりません！
【アルテミス】
…お待ちください
ここから先は通せません
【アフロディーテ】
あら、アルテミスさん
困りましたわね…
【アフロディーテ】
マスターに強く美しくなった
わたしを見ていただくという、
とっても大切な予定があるのです
【アフロディーテ】
ケガをしたくなければ
そこをどいてくださいません？
【アルテミス】
いいえ…
あなたがマスターの元に
たどり着くことはないでしょう
【アフロディーテ】
あら、どうして？
【アルテミス】
私がここで、あなたを
止めるからです
【アフロディーテ】
守るべきマスターの危機を目の前に
何もしないうえ、救出に向かう
わたしの邪魔をしようだなんて…
【アフロディーテ】
美しくありませんわよ？
あなたらしくもない
【アルテミス】
…私はあなたに感謝しています
【アルテミス】
あなたに背中を押されたおかげで
自分の素直な気持ちを受け止め、
認められるようになりました
【アルテミス】
あの時の気持ちは
今も変わっていません
アルテミスはそう言って、 アフロディーテの目を まっすぐに見つめ返す
彼女の瞳の奥には、迷いのない信念を 宿した強い意志の光が宿っていた
その光は美しく輝きを放ち、 アフロディーテを困惑させる
【アフロディーテ】
あなたはマスターを見捨てたはず…
それなのに、どうして
そんな目ができるのですか？
【アフロディーテ】
あなたにとって、
マスターは助ける価値のない存在に
なったのではないのですか？
アフロディーテの問いかけに アルテミスは首を横に振る
【アルテミス】
私にとってマスターは…
何者にも代えることができない
大切な人です
【アフロディーテ】
それならなぜ、
わたしの邪魔をするのです？
【アルテミス】
…その理由を話す必要はありません
【アフロディーテ】
お話になりませんわね…
忠告はしましたわよ？
ケガをしたくなければどくように、と
アフロディーテが弓を構えると、 アルテミスも弓を手に取った
【アフロディーテ】
…いきますわよ！
アフロディーテはアルテミスの 足元めがけて矢を放つ
【アルテミス】
はっ！
アルテミスは軽やかに矢を避け、 アフロディーテに向けて弓を放つ その姿は以前のものとは違っていた
無駄のない洗練された動きは 華麗な舞のようで、アフロディーテも 思わず見とれてしまいそうになった
【アフロディーテ】
くっ…
間一髪で矢を避けたアフロディーテは 美しさを見せつけるアルテミスに 苛立ちをおぼえていた
【アフロディーテ】
彼女らしく、迷いのない
真っ直ぐな攻撃ですね…
【アフロディーテ】
ためらいなど…
まったく感じられませんでした
【アフロディーテ】
つまり、マスターを失うことに納得し
それでいいと思っているということ…
動きは美しくても、その内面は…
【アフロディーテ】
…しくないわ
【アルテミス】
え？
【アフロディーテ】
あなたは…美しくない！
まったく美しくないですわ！
【アフロディーテ】
今のあなたはマスターを思う気持ちを
あっさり消し去ったとしか思えません
【アフロディーテ】
わたしはあなたを許せません…
ですから、本気でいきます！
【アルテミス】
ええ、望むところです
2人の間で互角の戦いが続いたが アフロディーテは次第に アルテミスに押され始めていく
【アルテミス】
たぁっ！
アルテミスの矢が肩をかすめ、 アフロディーテはその痛みで 思わず膝をつく
【アフロディーテ】
つうっ！
【アルテミス】
あなたのマスターに対する想いは
そんなものですか？
【アフロディーテ】
なっ…
アフロディーテは気力で立ち上がるが アルテミスは追撃の手を緩めない
【アフロディーテ】
ぐ…っ!!
立ってはいるが反撃はできず、 アフロディーテは攻撃を躱すのが やっとの状態まで追い詰められた
【アフロディーテ】
…美しくない…ですね
ふと、アフロディーテが 動きを止めて座り込む
【アルテミス】
なんのつもりですか？
【アフロディーテ】
……
アルテミスはその心臓に狙いを定めて 弓を構えるが、アフロディーテは 動こうとしない
【アルテミス】
…躱さないと、死にますよ
【アフロディーテ】
こんな無様な姿をさらすくらいなら
死を選びます…
【アフロディーテ】
この美しくない姿で助けにいっても、
マスターに失望されるだけです…
【アルテミス】
そうですか…
あなたには失望しました
アルテミスは構えた弓を下ろす
【アルテミス】
今のあなたは殺す価値もありません
【アフロディーテ】
…なんですって？
【アルテミス】
この程度で諦められるのなら、
あなたの想いこそ偽物なのでは？
【アルテミス】
そんな想いしか持っていない人を
尊敬していたなんて…
自分が恥ずかしいです
【アフロディーテ】
わ、わたしのマスターに
対する想いは本物です！
【アルテミス】
ならば戦いの中の美しさよりも、
大切な人を守りきることを
第一に考えるべきでは？
【アフロディーテ】
……！？
【アルテミス】
たとえ、どんなに見苦しい戦い方でも
マスターを守りきって勝つことこそ、
キル姫として美しい姿だと思います
アルテミスの言葉に ハッとするアフロディーテ
【アフロディーテ】
それは、確かにそうですね…
マスターの命に代えられるものは
この世にありませんもの…
【アフロディーテ】
目の前の美にこだわって
マスターの命を諦めるなんて…
【アフロディーテ】
あなたの言う通り、
ちっとも美しくありませんわ！！
アフロディーテはそう言って 立ち上がり、満身創痍ながらも 力強く弓を引き絞る
【アフロディーテ】
わたしをやる気にさせたこと、
後悔しても知りませんわよ？
【アルテミス】
ふっ…
その姿が見たかったんです
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