320061214 ダグダ・獣刻・ベヒモス 獣血『終局の供物』
あれから数日が経った
彼女は以前と少し変わった
【ダグダ】 ねぇ、起きて、起きてよ~
これまでは、傷つけるのを恐れ、 他人に触れなかった彼女が、 姫の体をゆすって起こしたり、
【ダグダ】 食事当番、今日はダグダの番だね
食器や調理器具を壊してしまうからと 積極的じゃなかった食事当番にも 自ら参加したり…
隊の姫たちと、 距離を縮めるようになったのだ
【ダグダ】 だって…もう怖くはないもん
【ダグダ】 もう力には振り回されない
【ダグダ】 自分の力は… しっかりとコントロールしていく
【ダグダ】 この力で… みんなのことも守りたいから
恐怖を乗り越えた彼女は、 仲間からの信頼を得た 自信も得た
【ダグダ】 それに…
【ダグダ】 仲間がいてくれると… もっと力が湧いてくるんだね!
彼女はまた新たなスキル 獣血『終局の供物』を習得していた
そして――
【ダグダ】 えぇいっ!
また、マスターと 特訓をしている彼女
【ダグダ】 どう? 力のコントロール、 だいぶ上手くなったでしょ?
すごいね、キミのセンスは 星のような輝きだよ と褒めるマスター
【ダグダ】 えへへ あのね、マスター お願いがあるんだ
そろそろ免許皆伝に して欲しいのかな? と思うマスター
しかし、彼女のお願いとは…
【ダグダ】 あのね… もっと上手くできるように なったら…
【ダグダ】 おんぶしてくれる?
おんぶ? 聞き返すマスター
【ダグダ】 今まで重いものを運んだりするのは、 ダグダの役目だったけど…
【ダグダ】 でもダグダだって 誰かにおんぶされたいんだよ
そんな、あどけない 少女の一面を見せるダグダ
【ダグダ】 ねぇ、ダメ…かな?
おねだりする笑顔は まだぎこちなかったが、 とても愛しいものだった
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