3200724 シャルウル 獣血『天地の礎』
あれから数日後――
シャルウルは、 マスターと散歩しながら、 あの日の事を振り返っていた
【シャルウル】 もう… 何日も前のことなんですね
【シャルウル】 あの日、誕生日会の 約束の時間に 大幅に遅刻したのに…
【シャルウル】 わけを話すと、 みんなすぐに許してくれました
【シャルウル】 とても…驚きました
【シャルウル】 私はみんなに ずっと厳しくしてきたのに… みんなは私に優しかった
【シャルウル】 それが不思議でもあり… 嬉しかった
【シャルウル】 私、わかったんです
【シャルウル】 人から優しくされると、 自分も人に優しくしたく なるんですね
【シャルウル】 そしたら、また みんな優しくしてくれる… その循環が…力をくれる
【シャルウル】 絆って…素敵ですね
寛容の精神を身に着けた彼女 また新たなスキル獣血『天地の礎』に 目覚めるのだった
【シャルウル】 私はマスターを完璧な 人間にすると言いながら、
【シャルウル】 本当は自分の思い通り、 理想通りの人間に仕立て上げて…
【シャルウル】 自分が満足したかっただけ なのかも知れません
【シャルウル】 それって…
【シャルウル】 マスターを思い通りにして、 独占したかっただけなのかも…
【シャルウル】 そんなことでは… まだまだ未熟ですね
【シャルウル】 もっともっと 自分を磨かなければ
【シャルウル】 そうじゃないと…
【シャルウル】 素晴らしい輝きを持つマスターに、 相応しい人間になれません
マスターを見つめ、 頬を赤らめる彼女
【シャルウル】 と、とはいえ…!
【シャルウル】 相応しいって言うのは、 な、仲間として… という意味ですからね!
別になにも聞いてないのに、 勝手に言い訳して照れる彼女
そんな彼女の姿もまた、 愛しいと思うマスターだった
【シャルウル】 また笑っていますね…? もう…!
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