320121212 スラーンド 未来を照らす雷光
あれから数日後―
【スラーンド】 …う…うぅ…
戦闘で傷を負って以来、 眠りっ放しだったスラーンドが ようやく意識を取り戻した
【スラーンド】 マ、マスター…?
【スラーンド】 あ!
【スラーンド】 か、彼女は!?
身を挺し守った 仲間の安否を心配するスラーンド
「大丈夫、きみより先に回復したよ」 マスターが答える
【スラーンド】 そ、そう…… 良かった…
だが…
俯いた彼女が申し訳なさそうに言う
【スラーンド】 ごめんね… 仲間を守るどころか… 迷惑かけちゃったみたい…
「大丈夫だよ、それより今は 傷を治すことに専念して」 と声を掛けるマスター
【スラーンド】 …くっ
【スラーンド】 情けない…!
【スラーンド】 次こそは…!
拳を強く握り締めるその姿が、 痛々しかった
そして―
【スラーンド】 よぉし!完全復活!!
すっかり回復したスラーンド 今日から戦線に復帰することとなった
【スラーンド】 この前は迷惑かけちゃったからね!
【スラーンド】 今日はあたしの雷光で 一気にやっつけちゃうよ!
【スラーンド】 いや、そんなことしたら 敵を倒すどころか、
【スラーンド】 この辺り全部、 更地になっちゃうかぁ~、 あはははっ♪
前回の失態を取り戻そうと、 張り切る彼女
しかし、マスターが告げた言葉は…
「先行して突っ込まないで、 みんなに合わせて戦って」だった
【スラーンド】 …なっ!!
【スラーンド】 みんなに合わせて…?
彼女が大きくショックを受ける 絶望の表情で戦場に立ち尽くす彼女
周りの姫たちは 立ち止まっている彼女を 取り残すかのように戦っている
【スラーンド】 誰もあたしを見てない ううん、敬遠してるんだ
【スラーンド】 そりゃそうだよね 普段、過激なことばっかり 言ってればさ
【スラーンド】 だから、あたしは… みんなに認められたくて…
【スラーンド】 みんなを守ろうと必死に戦ってた… だけど、それも出来ない…
姫たちは互いに連携することで 次々に敵を撃破していく
【スラーンド】 あたしが前線で戦ってるときよりも ずっと効率よく戦えてる…?
【スラーンド】 あたしはやっぱり… いらない存在なんだ…
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