330012211 ロンギヌス・聖鎖・ガブリエル ウェディングver. 幸せの理由
ある日のこと、 ロンギヌスと共にハルモニアに 出かけることになったマスター
しかし、周囲の様子を見てくると 傍を離れたきり、戻らない ロンギヌスのことが心配になる
何かあったのでは? と、探しに行こうとしていると
【ロンギヌス】 あの、マスター…
背後からロンギヌスの声が聞こえた
よかった、心配したよ と、言いながらマスターは振り返る
【ロンギヌス】 す…すみません、遅くなりました
そこにいたのは、まさに天使だった 予想外の光景にマスターは言葉を失う
【ロンギヌス】 あの、これには いろいろと事情がありまして…
そう言って、花嫁衣装に身を包んだ ロンギヌスは、恥ずかしそうに うつむきながらも口を開くのだった
マスターとの待ち合わせ場所に 早めに到着していたロンギヌスは、 教会の老神父の手伝いをしていた
足腰も目も悪いらしく、 作業が大変そうだったので ロンギヌスは放っておけなかった
【ロンギヌス】 そうですか、この綺麗な花たちは 花嫁のブーケに使うのですね… 傷つけないように、摘みますね
ロンギヌスが摘んだ花は、 老神父の手によって 華やかなブーケへと変身した
【ロンギヌス】 わぁ、すごいです…お上手ですね
老神父は、試着できるドレスを着て、 このブーケを持って見てくれないか と、ロンギヌスに頼む
【ロンギヌス】 ええっ?ドレスですか? あの…私、待ち合わせをしていまして そろそろ行かなくてはいけないので…
恥ずかしさからとっさに出た 言い訳だったが、待ち合わせの時間が 迫っていたのも本当だった
すると、老神父は、ちょうどいい 自分はよく見えないから、その相手に 見てもらおう、と言い出したのだった
【ロンギヌス】 私には似合わないから、と 何度もお断りしたのですが、 最終的に押し切られてしまいまして…
【ロンギヌス】 恥ずかしくはありましたが、 この姿でマスターを お待ちしていたのです…
ロンギヌスは、なにも言わない マスターの反応が気になり、 おそるおそる顔を上げる
マスターはニコニコしながら、 とてもかわいい、すごく似合うよ! と、ロンギヌスのドレス姿をほめる
【ロンギヌス】 …かわいい? 私が…ですか?
【ロンギヌス】 マスターの言葉は嬉しいはずなのに、 どうしてだろう…素直に喜べない なんだか、心の中がモヤモヤして…
【ロンギヌス】 そ、それでは…神父様に そう伝えてきますね
そう言って、 どこか落ち着かない様子の彼女が 教会に入ろうとした時…
【ロンギヌス】 あれは… マスターっ!ハルモニア兵です! 花畑に入っていきましたっ!
兵たちのもとへ向かうと、 彼らはマスターたちに気づいて 口を開いた
【ハルモニア兵1】 この教会に見慣れない者がいるという 報告があったのですが… それが、貴方ですね?
【ハルモニア兵2】 神父を尋問する手間が省けましたね まったく汚らわしい… 早く捕まえて粛清しましょう!
【ロンギヌス】 …主に対してその態度、 この私が許しません
【ロンギヌス】 主に仇なす者には、 私が終焉を告げましょう
Next: 330012212