340011201 アルテミス・獣刻・マスターテリオン 内なる獣
新たに入隊した姫、 アルテミス
【アルテミス】
アルテミスと申します
これよりマスターの隊に所属します
【アルテミス】
どうぞ、よろしくお願い致します
トレイセーマでは、 オーダーキラーズの一人に 数えられていた彼女
その実力は本物で、 マスターの隊でも メキメキ頭角を現していった
戦闘に出ると…
【アルテミス】
お任せ下さい、マスター
ここから先は私一人で十分です
【アルテミス】
みなさんは私が戻るまで、
待機していてください
その圧倒的な強さゆえ、 一人で遠征に出掛けることもしばしば
そして、次の日には…
【アルテミス】
アルテミス、戻りました
【アルテミス】
ご安心ください
すべての敵兵に
制裁を下しておきましたので
大きな戦果を上げ、 堂々と帰還するのだった
そんな彼女を頼もしく思うマスター なぜなら腕が立つだけでなく…
【アルテミス】
なんですか？
だれかがルール違反を？
その厳しい性格で、 隊の秩序を守ってくれて いたからだった
…が、
そんな彼女にも 一つの問題点が…
【アルテミス】
そうですか…ルール違反を…
それは…
【アルテミス】
…なぁ
【アルテミス】
ルール違反は制裁対象だって
言ったよなぁああっ！！
獣刻された マスターテリオンの影響で、 急に激昂する時が…
隊の者はみんな、 普段クールな彼女が豹変するのを 恐れていたのだ
さらには…
【アルテミス】
よいですか、マスター？
姫たちに甘い顔を見せないように
【アルテミス】
そして、みなさんも
必要以上にマスターには
べたべたしないように
【アルテミス】
それがこの隊のルールです！
異性沙汰に対して、 特にうるさかった
マスターは彼女に、 なぜそこまでルールにこだわるのか 尋ねてみた
【アルテミス】
…女性に過去を聞くだなんて
あれ？それもルール違反…？ 制裁にビビるマスター
…だが、
【アルテミス】
仕方ありませんね、
話しておきましょう
彼女は マスターすら知らなかった 過去を語り始めた
【アルテミス】
その昔、オーダーキラーズだった
私は…国のルールに従い、
国内を、軍を取り締まっていました
【アルテミス】
ルールを遵守することは
判断に要する無駄な時間を省き
より多くの反乱勢力を見つけられる
【アルテミス】
そして、さらには…
【アルテミス】
より厳しく取り締まることで、
反乱勢力を粛清することができた
【アルテミス】
ルールは…秩序を作り上げる
【アルテミス】
私はトレイセーマの思想が
真の秩序を作り上げてくれると
信じていました
【アルテミス】
全世界を治められる…
絶対の秩序を
トレイセーマでの経験から、 彼女はルールや秩序というものを 信じて疑わなくなっていたのだ
けれど解放されてなお その気持ちを持ち続けていることに 寂しい気持ちになるマスター
口にしようとするが、 アルテミスの言葉で遮られてしまう
【アルテミス】
秩序のためには、
ルールは必要不可欠なのです！
【アルテミス】
わかりますね、みなさん？
実力者である彼女の言うことに、 隊の姫は誰も逆らえない状況に なっていった
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