340192212 フェイルノート・D. plug・ルシファー 極上の隠し味
【フェイルノート】
…使えそうなものは
これくらいかしら
キッチンに着いた二人は、 あるだけの材料を 調理場に並べていく
しかし、そのラインナップを前に マスターは苦い顔を見せる…
【フェイルノート】
ええ、そうね…
あまり良い材料とは言えないわ
【フェイルノート】
姫たちが使った残りしかないから、
質も量も最低限…
買い足そうと思い、 部屋を出ようとする マスターを止めるフェイルノート
【フェイルノート】
いいのよ、お前様なら
この材料でも最高の献上品を
作ってくれるのでしょう？
試すようなその口ぶりに、 マスターは戸惑いつつも 任せて、と返す
【フェイルノート】
ふふっ
良い心意気よ、お前様
【フェイルノート】
せっかくだし、私はここで
チョコ作りを見届けさせてもらうわ
【フェイルノート】
せいぜいがんばって、
この私を満足させられる
チョコを作ってみせることね
【フェイルノート】
…って、お前様っ？
ちょっと待ちなさい！
フェイルノートの甲高い声が キッチンに響き渡った
きょとんとするマスターに、 フェイルノートは 目を見開きながら尋ねる
【フェイルノート】
手に持ってるその材料…
まさかチョコに入れるつもりじゃ
ないでしょうね…？
【フェイルノート】
そっちの道具も
チョコ作りには不要でしょう、
なぜ準備しているの？
【フェイルノート】
…もしかしてだけれど、お前様
チョコ作りの経験は
あまりないのかしら？
図星をつかれ、バツが悪そうに こくり…と頷くマスター
【フェイルノート】
はぁ…
もうっ、仕方がないわね
【フェイルノート】
私が見本を見せるから、
同じようにやってみなさい
いいこと？
【フェイルノート】
まったく…やっぱりお前様には、
私がついていないとだめね
呆れつつも笑顔を見せる フェイルノートに、 マスターは元気よく返事をした
【フェイルノート】
そう、型を並べて…
それでいいわ、上出来よ
【フェイルノート】
あとはチョコを流して
固めるだけね…うん？
【ケイオスリオン兵】
チョコは作らせない…！
すべて我々が徴発する！！
【フェイルノート】
何度も騒がしい連中ね…
こっちの相手は
私に任せなさい、お前様
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