340211214 リリルカ・アーデ サポーターは要りませんか?
【リリルカ】 もう、しっかりしてください! マスター様はこの隊の要なんですよ?
戦闘を終えた後 マスターはリリルカから お説教されていた
【リリルカ】 マスター様がお人よしなのは よーくわかりましたけど 戦闘中くらいはしゃんとしてください
丁寧な言葉遣いの中にある棘は リリルカが気を許した証拠だと マスターは気付いていた
【リリルカ】 …とかなんとか考えて 気が緩んだりするのがダメなんです!
マスターの考えが 読まれていたようだ…
マスターはごめんなさい と素直に謝り気を引き締める
【リリルカ】 それでいいんです…ふふっ
そんなマスターを見て リリルカは笑みをこぼす
【リリルカ】 …っと、今は任務中でした
油断してはいけないと 真面目なリリルカを頼もしく思うが 勘違いだよ、とマスターは指摘する
【リリルカ】 勘違い? どういうことですか?
先ほどの戦闘中に 別動隊が目的を達していたのだ とリリルカに説明するマスター
【リリルカ】 そ、それじゃあ今の時間は なんだったんですか!?
【リリルカ】 リリはマスター様と お話していただけ?
そうだね、けどリリルカと 話ができて嬉しかったよ と、マスター
【リリルカ】 だ、だからそういうこと言うのは 卑怯ですって 言ってるじゃないですか
【リリルカ】 しっかりしてると思ったら ちょっと抜けてるところも あるんですから、マスター様は…
だとしてもリリルカが しっかりサポートしてくれるから 安心だね、とマスター
【リリルカ】 もう! マスター様は口ばっかり達者で…
【リリルカ】 だから、リリのことも まっすぐ見てくれて 信頼してくれるんでしょうけど…
小声でつぶやくリリルカに どうしたの?と聞くマスター
【リリルカ】 ふふっ、なんでもありませんよ
【リリルカ】 知らないところに来ちゃったけど ベル様達がいればいい って、そう思ってたのに…
【リリルカ】 こんな風に気を許せる人が 出来るなんて思いませんでした
【リリルカ】 もしや、マスター様の 人心掌握術はすごいのでは…?
【リリルカ】 けど…それ以上にお人よしすぎて 放っておけないという 思いのほうが強いんですけどね…
なんだかんだと言いつつ リリルカはマスターへの信頼を どんどんと高めていく
その想いはさらに信頼を高め 『サポーターは要りませんか?』 となってリリルカに力を与える
【リリルカ】 この力…私達で言うところの レベルアップ、なんでしょうか?
何か気付きがあったのだろうか リリルカが満ち足りた表情を しているのを見て嬉しく思うマスター
そんなことを思いながら 歩いていると、マスターは 段差につまづいてしまう
【リリルカ】 あ、危ないっ!
転びそうになったところを リリルカに支えてもらうマスター
【リリルカ】 サポートってこういうことじゃ ないんですけど、マスター様
ごめんとありがとうを リリルカに伝えるマスター
【リリルカ】 …ですが、文字通りマスター様を 支えるのがこの世界でのリリの 役目なのかもしれませんね、ふふふっ
面目ない…と思いつつ リリルカの存在を頼もしく 思うマスターだった
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