350081202 芭蕉扇D.plug 厄災を呼ぶ涙
【芭蕉扇】 …ふん
ちょっといいかな?
【芭蕉扇】 なっ!
部屋に突然入って来たマスターに 驚く芭蕉扇
【芭蕉扇】 こ、ここは妾の部屋よ! 勝手に入ってくるとは…!
選択肢:
- 君の悲しそうな顔が気になって → select_label_01へ
- 君の寂しそうな後ろ姿が気になって → select_label_02へ
- もっと君のことが知りたくなって → select_label_03へ
こ、ここは妾の部屋よ! 勝手に入ってくるとは…!
select_label_01:
【芭蕉扇】 …! か、悲しそう…?
select_label_02:
【芭蕉扇】 …! さ、寂しそう…?
select_label_03:
【芭蕉扇】 …! わ、妾のことが…?
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どうして一番じゃなきゃイヤなの? 君の過去になにがあったの?
【芭蕉扇】 だから、どうしてあなたに…
“対等”だったら… 教えてくれてもいいんじゃない?
【芭蕉扇】 !!
僕たちは 上も無ければ下も無い 対等の関係
それって相談なんかも 気軽にしていい 間柄ってことだよね?
【芭蕉扇】 ………
【芭蕉扇】 ……ったく
【芭蕉扇】 口だけは達者ね
【芭蕉扇】 いいわ
【芭蕉扇】 話したげる
【芭蕉扇】 妾が一番にこだわるのは… 自分を肯定したいから……
【芭蕉扇】 妾が『ケイオスリオン』にいたのは 知ってるわよね?
【芭蕉扇】 キル姫である妾は、 悪魔たちから“平等、対等”に 扱われていたわ
【芭蕉扇】 でも、それは…真実ではなかった “ふり”をされていただけだったの
【芭蕉扇】 兵器としてではなく、 一人の戦士として 対等に接する“ふり”
【芭蕉扇】 でも… 受け入れるしかなかった…
【芭蕉扇】 D. plug によって 支配されている妾は、 あいつらには逆らえない
【芭蕉扇】 それが “ドミネイトされる”という ことだから…
【芭蕉扇】 そして妾は虚偽の“対等”を 受け入れることで… 己の心を騙し、誤魔化し、生きていた
だからなんだね… 君が…心から 対等の関係を望むのは…
【芭蕉扇】 本当は…対等なんて望んでない
…え?
【芭蕉扇】 表面は対等とされながら、 芯の部分では蔑まれてきたんだもの…
【芭蕉扇】 これからは…
【芭蕉扇】 他者の上に立ち、 他者を虐げながら生きて行く!
【芭蕉扇】 わが身に刻まれた、この忌々しい… 悪魔:リリスの力を利用して!
【芭蕉扇】 それが…!
【芭蕉扇】 今までの自分を肯定する 唯一の手段だから!!
彼女の目は、 深い悲しみと 激しい怒りに満ちていた
【芭蕉扇】 で、どうするつもり…?
【芭蕉扇】 妾は、あなたをも配下に置き、 隊の上に立とうとしていた…
【芭蕉扇】 除隊にする? それとも…
【芭蕉扇】 危険分子として 他の姫に処分でもさせてみる…?
挑戦的な目で見つめてくる彼女
う~ん、どっちもしないかな
【芭蕉扇】 どうして…?
だって君の本心は… 一番上に立ちたいって事じゃ ない気がするから
【芭蕉扇】 !!
君の本心は…
選択肢:
- 友達が欲しいだけじゃないかな → select_label_04へ
- 仲間が欲しいだけじゃないかな → select_label_05へ
- 心許せる人が欲しいだけじゃないかな → select_label_06へ
君の本心は…
select_label_04:
【芭蕉扇】 !! と、友達…ですって…?
select_label_05:
【芭蕉扇】 !! 仲間……妾の…
select_label_06:
【芭蕉扇】 !! 心を…許す…
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【芭蕉扇】 そ、そんなことは…!
彼女の言葉を制し、 マスターが語り掛ける
君からしたら意外かも知れないけど…
マスターだからと言って、 僕は隊で自分が一番偉いとは 思ってないんだ
【芭蕉扇】 …なんですって?
みんな色んな個性があって 一つのチームだからね 僕もそのうちの一人かな
【芭蕉扇】 !!
【芭蕉扇】 まさか…… みんなが… 対等…ってこと?
マスターの言葉に驚く芭蕉扇
【芭蕉扇】 そんなこと言う人… いいえ… 本気で思っている人…
【芭蕉扇】 初めて見たわ…
【芭蕉扇】 あなたは… 妾を…本当に対等だと… 思ってくれるのね……
彼女の目から涙がこぼれた
…と同時に、 周囲に張り詰めた空気が流れる
【芭蕉扇】 『リリスが泣くと、 周りに不幸が訪れる』…
【芭蕉扇】 そう言われているのは知っているわ…
【芭蕉扇】 でも安心して…?
【芭蕉扇】 あなたたちを不幸にはさせない
【芭蕉扇】 だって妾の… 仲間だもの
【芭蕉扇】 こんな涙…吹き飛ばしてやるわ!
彼女が一滴の涙を払うと、 ものすごいエネルギーとなり 飛んでいった
【芭蕉扇】 新奥義… 『厄災を呼ぶ涙』!
それは 彼女が新たなるスキルに 目覚めた瞬間であった
【芭蕉扇】 本当は…悲しかったの
【芭蕉扇】 ずっと偉そうにしていたのは…
【芭蕉扇】 解放されたのに、 ドミネイトされた頃の力が、 使えなくなって不安だったから…
【芭蕉扇】 だけど、この隊に来て… あなたと出逢って……
【芭蕉扇】 妾のバイブスが… あなたの心と共鳴した…… 新しい…力を得られた…
【芭蕉扇】 この力があれば…
【芭蕉扇】 いいえ、 心許せる仲間がいれば… もう…負けない
彼女が力強く顔を上げた
【芭蕉扇】 いいわ
【芭蕉扇】 みんなが対等… そういうことなら…
【芭蕉扇】 私、あなたの隊にいてあげる
【芭蕉扇】 ここにいれば…
【芭蕉扇】 今まで出会ったことのない 楽しいことに 巡り合えそうな気がするから
【芭蕉扇】 ふふ、マスター 隣、座る?
【芭蕉扇】 対等な関係なら… 同じ高さ、隣同士に 座らなきゃね
彼女の目は、 これまでにない輝きに満ちていた
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