350322214 ティファレト・聖鎖・ミカエル 賀正ver. 天意『幸福への祈願』
こっそりと初詣を終えた マスターとティファレトは 辺りを散策していた
【ティファレト】
主様、あれはなんでしょうか…
肩の荷が下りたのか 行きと違いティファレトは 興味深そうにいろいろな物を見ている
【ティファレト】
お守り…
これで結界が作られる…
という訳ではないんですか！？
【ティファレト】
はぁ…祈りを捧げるのと
同じようなもの、でしょうか…
【ティファレト】
こちらの飲み物は…アマザケ？
お酒…ではない？
【ティファレト】
イミテーションの間で
遠い地から伝わってきたもの…
いろんなものがあるのですね…
ティファレトは 初詣を満喫しているようだ
【ティファレト】
こうした様々な物で新年を祝い
喜びを分かち合ってきたのですね
【ティファレト】
この世には多くの困難があります
しかし、人はこんなにも強く
たくましく日々を生きてきた…
【ティファレト】
そんな小さな喜びが大切だと気付かず
その願いを重圧だと感じ支配する物だ
…と私は考えてしまっていたのですね
自罰的に物事を考えるティファレト マスターは気負いすぎることはない と彼女を諭す
人々を１年導けたと安堵し 次の１年も国を守ろうと決意した
そんなティファレトだって みんなと同じように幸福を 願っていたのだから、とマスター
【ティファレト】
私の国を守ろうと思ったことが
人々の願いと同じだった…
そうだといいのですが…
人ひとり分と国ひとつでは 規模が違い過ぎて大変なことも いっぱいあったよね、とマスター
けれど、そのティファレトの 思いには愛があったんだと思う とマスターは話す
【ティファレト】
愛、ですか…
【ティファレト】
ああ、失ってしまったと思った
私の愛は、私の中にあったと…
主様はそう仰ってくださるのですね…
マスターの言葉を反芻しながら 自身の胸に手を当てるティファレト
【ティファレト】
私の愛は、ちゃんとここにあった…
自身の中にあった愛をマスターに 認めてもらったことで新たな力 天意『幸福への祈願』が芽生える
【ティファレト】
…この愛を、この力を
これから何のために捧げるべきか
答えが出たように思います、主様
街行く人々を眺めた後 マスターへ向き直り そう告げるティファレト
その顔は優しいながらも 強い決意を感じさせるものだった
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