400772012 シェキナー ウェディング 特別をあなたに
【シェキナー】 ふぅ…
マスターを置き去りにして 教会から駆け出したかに思われた シェキナー…しかし…
【シェキナー】 …マスターは どうやら帰りましたね これで内密に事が運べそうです
教会を出たマスターと入れ違うように すぐさま、戻ってきていた
【シェキナー】 ああ、宝石商さん さっきの宝石はありますか? 売れてしまっていないですか?
【シェキナー】 よかった!まだあるのですね? 私はどうしても、その石が 欲しくて…
【シェキナー】 あっ!?
突然…シェキナーと宝石商の 横から、怪しい覆面の男が現れ 不思議な光を放つあの宝石を掴み取る
「泥棒!」と宝石商が叫ぶ 覆面男は石を持ったまま 素早く、教会の外へと逃げ出した
【シェキナー】 待ちなさい!! その石は…その輝きは…
即座に、男の後を追って 飛び出していくシェキナー
【シェキナー】 …雨雲? くっ、急に天気が…
【シェキナー】 急がないと… 見失ってしまう…!
折りしも、雨…だが ドレスが濡れるのも厭わず 男の背を追う――
「はあ、はあ…やったぜ しばらく遊んで暮らせそうだ」
町はずれの森深く 宝石を盗んだ覆面男が 肩で息をしながら立っていた
その男の姿を静かに 遠間から見つめるシェキナー
【シェキナー】 見つけましたよ …だけど…
弓を引き絞ろうとする彼女の その手が鈍り、止まった
【シェキナー】 …あんな泥棒程度に 私の力を直接ふるうわけにも いきません…どうすれば…
と、そこへ… シェキナーへとそっと 近寄るマスターの姿
【シェキナー】 ま、マスター!? どうして、ここが? いえ、それよりも…
事情を把握したマスターは 覆面男の周りの木々を 狙うよう、シェキナーに告げる
【シェキナー】 助言に感謝します それならば…
【シェキナー】 はっ!
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