413020251 限定クエスト 未分類 憂国の情景 ロンゴミアント編 憂国の情景 ガンバンテイン 2 - 眼を開く時 第2話 ガンバンテインEP2 「眼を開く時」第2話 戦闘前
あれから数日後─
ケイオスリオン帝国に、 トレイセーマ兵が攻めて来るとの 報せが入った
【ガンバンテイン】 だから、前にも断ったよね~ ちょ~ほ~ぶたいは、やんないって
【雑賀】 今回はうちの 個人的な頼みじゃないっす 上から正式に命令が下ったっす
【ガンバンテイン】 …う~ん なら仕方ないね
【ガンバンテイン】 敵の動きを探るってことは、 最前線まで出るってこと? めんどくさいな~
【雑賀】 危険を伴う任務ですが… あんたならできると信じてます
【ガンバンテイン】 …え?
【雑賀】 魔人はあんたの力を 過小評価してるけど、 うちは知ってますよ
【雑賀】 あんたは… 本当は強いって
【ガンバンテイン】 はぁ~あ、わかった めんどくさいけど… 行ってくるよ
【雑賀】 武運を祈ってます
出撃するガンバンテイン
敵の進路が見渡せる荒野まで 一人でやってくる
【ガンバンテイン】 じゃ、やるか~
【ガンバンテイン】 と言っても、あたしじゃないけど
【ガンバンテイン】 てことでよろしくね、使い魔さん
使い魔は敵が侵入してきそうな 場所を目指して飛んで行く
【ガンバンテイン】 ふわぁ~ じゃ、あたしはいつも通り、 のんびり待つか
と、ゴロンと横になるのだった
それから十数分後…
【ガンバンテイン】 あ、使い魔さん、帰ってきた~
【ガンバンテイン】 …ん? どうしたの、そんなに慌てて?
使い魔の報告を受ける彼女
【ガンバンテイン】 !!
【ガンバンテイン】 え、ほんとに…?
それは信じられない事実であった
敵の軍勢…数千!
ケイオスリオン帝国も彼女も、 敵の尖兵がやってきている… くらいの認識であった
しかしトレイセーマは 奇襲攻撃を掛けるべく、 何千という兵を送り込んだのだった
ケイオスリオン帝国、 ハルモニア教皇国、 トレイセーマ共和国の中でも
トレイセーマ共和国は、 三国で最も国土が広く、 軍としての規模も大きい
…とはいえ、 今回の兵の数は 驚愕という他なかった
【ガンバンテイン】 どうしよう… このままじゃおわり… じ・えんどだよ…
確かに、報告に戻っている間に 敵の軍勢は領土に侵入し、 街を焼き、民を殺していくだろう…
【ガンバンテイン】 戻ってる時間はない… どうしたら…
【ガンバンテイン】 …ははっ
彼女の脳裏に、 一瞬『逃げる』という 選択肢が浮かんだ
しかし、霊装支配されている以上 結局そんな行動は取れない
【ガンバンテイン】 だからって、 戻って罰を受けるのも めんどうだなぁ…
【ガンバンテイン】 どうせ… 役立たずって思われてるし
【ガンバンテイン】 これまでも… 道具としてしか扱われてなかった…
【ガンバンテイン】 だから… ここで私がやられたって 別に誰も気にしないよね
【ガンバンテイン】 あたしは役立たずでいいし… もう、めんどくさいや…
と、ガンバンテインがやけになり、 すべてを諦めようとしたその時…
【雑賀】 危険を伴う任務ですが… あんたならできると信じてます
【ガンバンテイン】 …!
【ガンバンテイン】 …………
彼女の足が止まった
【ガンバンテイン】 …あ~あ
【ガンバンテイン】 なに考えてんだろ、あたし
彼女は使い魔に向き直り、 意を決した表情で こう言うのだった
【ガンバンテイン】 敵はあたしが食い止めとく だから使い魔さんは報告してきて
【ガンバンテイン】 雑賀に
その命令を聞き、 すぐさま雑賀の元に向かう使い魔
【ガンバンテイン】 さ~てと…
そして進軍してくる敵勢を 岩場から見下ろすガンバンテイン
【ガンバンテイン】 サルガタナスの力… 見せちゃおっかな~!
悪魔の能力を発動し、 敵を透明にしたり、 別の場所に移動させたりする彼女
突然の不意打ち攻撃により、 トレイセーマ兵達は浮足立つ
【ガンバンテイン】 はぁぁぁぁぁぁぁっ!!
そこに向かって斬り込む彼女
【ガンバンテイン】 しょっと!!
次々に敵を打ち倒していく 一人、また一人と倒れ行く敵兵達
しかし…
【ガンバンテイン】 うぐっ…!
次第に敵の数に圧倒され始め…
【ガンバンテイン】 はぁ…はぁ…!
体はどんどんと傷ついてゆく
【ガンバンテイン】 はぁ…はぁ…!
その中で彼女は思っていた…
【ガンバンテイン】 あ~あ、 なんでこんなこと してるのかな…
【ガンバンテイン】 きっと…
【ガンバンテイン】 嬉しかったんだな
【ガンバンテイン】 誰かに認められたのが… 任せてもらえたのが…
【ガンバンテイン】 自分を…信じてもらえたのが…
【ガンバンテイン】 がはっ!
敵の攻撃にとうとう膝をつく彼女
【ガンバンテイン】 はぁっ… はぁっ…!
大勢の敵が彼女を取り囲んだ
【ガンバンテイン】 あたしを信じてくれたから…
【ガンバンテイン】 あたしも信じてたよ…
【ガンバンテイン】 雑賀…きみを!
【雑賀】 大丈夫っすかぁぁぁっ!? ガンバンテイィィィィィン!!
彼女の目に飛び込んできたのは、 使い魔に連れられ、
多くの斬ル姫と共に 駆け付けてくれた雑賀の姿
【ガンバンテイン】 あめ~ずいんぐ…!
【ガンバンテイン】 もうダメだって思ってたのに… なんだか、ぱわーが湧いてきたよ…!
【ガンバンテイン】 うおぉぉぉぉぉっ!!
【ガンバンテイン】 行け!使い魔達!!
たくさんの使い魔を出し、 敵を確実に仕留めていく彼女
【雑賀】 ガンバンテイン!後方っす! 右舷後方側から敵の小隊が やって来てるっす!
【ガンバンテイン】 いえっさ~!!
雑賀の指示に合わせ、 自身の使い魔を巧みに操り、 敵を駆逐していく
【ガンバンテイン】 はぁ…はぁ…この感覚…! こんなの今までなかった…!
【ガンバンテイン】 味方の声が… わたしに力をくれる!
【ガンバンテイン】 わたしを強くしてくれる!!
【ガンバンテイン】 はぁぁぁっ!! 『執事の献身 -タクティカルシェパード-』!!
【雑賀】 す…すごいっす…!
その攻撃は、 多くの敵を殲滅する
【ガンバンテイン】 はぁ…はぁ… やっと…来た…
やがて報告を受けた ケイオスリオンの兵達も到着
なんとかトレイセーマの侵攻を 食い止めるのであった
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