413022016 育成クエスト 未分類 憂国の情景 ロンゴミアント編 憂国の情景 -ロンゴミアント編- 3 - 二匹の獣 ロンゴミアントEP3 「二匹の獣」戦闘後
【ロンゴミアント】 ふふふふっ… あぁ、あかぁい血がこんなに… さあっ、もっと見せてくださいっ!
妖艶と表現できるような笑みを 浮かべるロンゴミアント
【ロンゴミアント】 たしかにあなたの動きは機敏です… でも、着地点は簡単に 予想できるんですよねぇっ
彼女が槍を振るうたびに、 ミョルニルに傷が増え、 鮮血が舞う
【ミョルニル】 っく…さっきまでが嘘みたい… 鋭さが全然違う…
【ミョルニル】 でもね… そう来なくっちゃ! ミョルニルちゃんも負けてられない!
痛みに顔を歪めつつも、 ミョルニルは無邪気に 笑い声を上げる
【ミョルニル】 あははは! 楽しいねっ!
【ロンゴミアント】 ええっ、とても…とても楽しいっ!
【ロンゴミアント】 ですが、遊びすぎて 壊れないで下さいねぇっ!
【ミョルニル】 ふっふっふ! そんな攻撃、食らわないよっ!
ロンゴミアントの渾身の突きを くるくると宙返りでかわした ミョルニル
そして、その勢いのまま、 シッポをロンゴミアントに 振り下ろした
【ミョルニル】 あっはは~! 立てなくしてあげるっ
そして、 炎をまとったガントレットを ロンゴミアントに叩きつけていく
満面の笑みで 攻撃を繰り返すミョルニル しかし、その腕が突然止まった
【ミョルニル】 あ、あれ? 腕が…?
【ロンゴミアント】 ふふ、ふふふふっ…! ようやく、捕まえましたぁっ!
ミョルニルのガントレットを掴み、 ニヤリと笑うロンゴミアント
【ロンゴミアント】 私ではあなたの動きに ついてはいけない
【ロンゴミアント】 それなら、攻撃されたときに 掴んでしまえばいいのです…
【ロンゴミアント】 ふふふふふっ! 今度はこちらの番
【ロンゴミアント】 あなたの血は どんな色をしているのですかぁっ!?
燃え盛る炎がミョルニルの 動きを阻み、 槍が幾度となく振るわれる
【ミョルニル】 ぐふぅっ!
確実に止めを刺すような連撃に ミョルニルが苦悶の叫びを上げて、 体をよろめかせた
【ロンゴミアント】 これでっ…!
この隙を逃すかと、 一際強くロンゴミアントが 槍を握る
その瞬間、乾いた音が 戦場に響いた
【ロンゴミアント】 これ、は…? 槍が…
彼女が持つ槍の柄、 そこにうっすらと ヒビが入っていた
【ロンゴミアント】 ……はあ 耐えられませんでしたか
ミョルニルの一撃を幾度と耐え、 その上での全力の一撃 既に槍は限界だった
【ロンゴミアント】 ここまで、ですね…
あっけない終わりに ため息を吐き、 ロンゴミアントは後方へ飛んだ
【ミョルニル】 っ…はあ… ミョルニルちゃんは、 まだ…やれる
不満げに口を尖らせるミョルニルに ロンゴミアントは首を振ってみせた
【ロンゴミアント】 あなたとの決着は、 万全の状態で決めたいですから
【ロンゴミアント】 囮の役目も十分果たしましたし、 命令も何もなくあなたとは 決着を付けたい
【ミョルニル】 ちぇー… もっと楽しみたかったけど、 しょうがないかー
ミョルニルも悔しそうにしながらも ロンゴミアントの言葉に 頷いてみせる
【ミョルニル】 次は、絶対っ! ぺったんこにするんだからねっ!
【ロンゴミアント】 その時は悪魔の殺戮技法のすべてを お見せしましょう…ふふふふっ…!
そう言って、ロンゴミアントは 後ろに引かせた味方に向かって走る
何かしら責を負うことに なるかもしれないが 関係ないとばかりに笑みを浮かべる
【ロンゴミアント】 ふふふふっ… もっと、牙を研がなければ… ああぁっ…楽しみです
【ミョルニル】 次は絶対ぺったんこに するんだから!
そう言うミョルニルだったが、 先ほどまでの激闘を思い出したのか 表情は明るい
【ミョルニル】 でもこんなに楽しかったの、初めてかも ずっと弱い敵としか戦ってこなかったし
【ミョルニル】 あんなに強い敵を撤退させたんだもん やっぱりミョルニルちゃんってば 最強だよねっ、ヤギさんっ!
【ミョルニル】 えへへ! それならもっとわがまま言っても 大丈夫かな
【ミョルニル】 だって、 ちゃんと国を守ったんだもん!
そう言って、ミョルニルも 帰っていく
その頃、 トレイセーマに一人の斬ル姫が 潜入したことをまだ知らない…
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