414020141 ロストラグナロク編サイド 未分類 ロストラグナロク サイドストーリー ロストラグナロク-輪廻の斬ル姫- ストーリークエスト 5 - -輪廻の斬ル姫- 第4話 輪廻の斬ル姫4話 輪廻の斬ル姫4話_戦闘前
一刀が 空に弾き飛ばされる
【ムラマサ】
くっ…!!
拙者の刀が…！
【ロンギヌス】
八
あなたは力に溺れている
【ムラマサ】
一本弾いたところで！
ムラマサの二刀目が 空に弾き飛ばされる
【ロンギヌス】
七
あなたの理想はどこにあります
ムラマサの三刀目が 失われる
【ロンギヌス】
六
闇にまぎれたところでその八頭
卑しい獣が隠れられるわけもなく
【ムラマサ】
ハッ…ハッ…ハッ…！
ムラマサは鬼火を纏った刀を 自らの側に寄せ 二本、手に取る
【ロンギヌス】
ふふふっ
その意気や良し
というところでしょうか
【ムラマサ】
うあぁぁぁっ!!
ムラマサの四・五刀目が 地に叩き付けられる
【ロンギヌス】
五、内心恐れながらの刃で
四、ウロボロスに依存し…
【ムラマサ】
くっ、このっ、どうして…
ムラマサは刀を握る手が いつしか震えていることに気づく
刀身が揺れる 心の臓が内から胸を激しく叩く
【ムラマサ】
な、なんたること…
【ムラマサ】
拙者は、こんなにも
こんなにも…
憶病だったのか…!?
ムラマサの六・七・八刀目までもが その手から全て弾き飛ばされ 彼女は丸腰になる
【ロンギヌス】
三、姉に引きずられ
二、オロチの力に酩酊するだけ
一、自身の刃も研いでいない
【ムラマサ】
あ、あああ…!!
【ロンギヌス】
そして…
【ムラマサ】
がはぁっ!!
【ロンギヌス】
刃を突き立てられぬ獣は
生き延びる術もありません
ロンギヌスの槍が ムラマサの脇腹に突き刺さる
【ロンギヌス】
トレイセーマに正義はありません
【ムラマサ】
な、に、を…!!
【ロンギヌス】
統治という大義名分の元に
反抗勢力の
監視と暗殺の繰り返し
【ロンギヌス】
肝心の国力は低下
まるでこの国は、自らの尾を
自らで食らっているだけ…
【ロンギヌス】
なるほどウロボロスさながら
【ムラマサ】
目的は、カシウス、なのか…!?
【ロンギヌス】
ハルモニアであれば
彼女の有効活用が可能です
【ムラマサ】
そうなれば
この国は、どうなるの…？
【ロンギヌス】
終焉となるかと
ロンギヌスはムラマサから槍を抜く
ムラマサはその場に倒れ 気づかぬ内に 風は凪いでいた
【ムラマサ】
もはや拙者には刀もない…
姉上もこの国も、もはや共にはない
【ムラマサ】
依存するだけで何もなかった自分
【ムラマサ】
だがしかし
だからこそ
思考しなければ…ならない…！
【ムラマサ】
刀がなくとも頭があれば…
思索を巡らせなければ
ムラマサの気が遠くなっていく ロンギヌスはその様子を見て その場を立ち去ろうとする
【ムラマサ】
いや、まだ、何か、あるはず…
【ムラマサ】
拙者には…まだ………
【ロンギヌス】
………まだ？
ロンギヌスは立ち止まる
その背に風を受けたから
【ロンギヌス】
そう、それを待っていたのです
【ムラマサ】
恐れるにはまだ早い…！
拙者はまだ生きている…！
【ムラマサ】
監視も管理もされぬところに
拙者の命がまだあるのだ…！
【ロンギヌス】
生きているのか
死んでいるのか
…確かめたかったのです
【ムラマサ】
酒を飲むのはまだ早い…
力に酔うにはまだ未熟…
ムラマサは逆巻く風で形作られた 幻獣オロチを操り 散らばった刀をその手に戻す
八刀全てが 八頭全てに咥えられ 再び風が吹き荒れる
【ロンギヌス】
まだ、あなたが終わっていないなら
古き鎖を断ち切る時です
【ムラマサ】
八つの頭で考えました
【ムラマサ】
終わりの先にも
依存の先にも…
【ムラマサ】
そこに拙者の理想はない！
【ムラマサ】
カウントダウンは
まだ終わっていないぞ
ロンギヌス…
【ロンギヌス】
なんですって？
【ムラマサ】
八本の刀を退けたとて…
【ムラマサ】
まだ、拙者の命がある！
Next: 414020143