50341211 メラ 久しぶり
時間がいくらあっても足りない という言葉は こういう時の為にあるのだろう
【メラ】 なあに言ってんの 時は無限でしょ?
昨日、異世界から現れ 即座にマスターの隊に加わったメラ
【メラ】 前に来た時はバタバタしてたからね
メラ曰く ある事件で一度 ラグナ大陸に訪れたという
それが原因なのか 次はこちらの召喚に引き込まれ 再度この地に現れたのだと
彼女の立場からすれば とんだ災難なように思えるが…
【メラ】 思い立ったら即発進! こんな新鮮な経験ないじゃん 迷ってるくらいならやってみよー!
メラから見ればこの世界こそ異世界 彼女はこのラグナ大陸の森羅万象に 異常なほど興味を抱く
マスターはその案内役として 引っ張り回されている
【メラ】 隊の皆、すごい服だねえ! 構造どうなってんの!? 毎日着るの大変じゃない!?
【メラ】 ええっ、あなたと同じ姿のヒトと 沢山戦わなきゃダメなの!? それヤだねえ!
【メラ】 ふへへ、甘いものおいひい~ 食べたことないよこんなの~っ!
くるくると表情を変えながら 一喜一憂するメラ
彼女の明るさに癒されつつ 一日中引っ張り回されたマスターは さすがに疲労困憊である
【メラ】 大体見終わったかなあ
鼻息を荒くしながら 辺りを見回し満足げなメラ
彼女はこう言うが まだ紹介出来ていないキル姫もいる
町もまだ 回り切れていないように思うマスター
【メラ】 もう1週間くらいは見て回れたから ある程度はね~
メラが異世界から召喚されたのは 昨日である
【メラ】 あれ?10日くらいだったかな?
昨日である
【メラ】 思い出してる時間ももったいないねっ じゃっ、色々教えてくれてありがとう
そう言うと即 メラの体から光が放たれる
【メラ】 時空繰術式
【メラ】 …
辺りに光が溢れ そして、晴れる
ただ僅かな時間が流れただけ 何も変わっていないように思えた
【メラ】 …
ただ目の前の一点においては
【メラ】 ………久しぶり、マスター
先程の彼女とは打って変わり 酷く落胆した様子が見て取れる そして『久しぶり』とは…?
メラは涙目で言う
【メラ】 やっぱり
【メラ】 帰れないんだ、あたし
Next: 50341212